野良猫を保護したらまず何をするべき?野良猫を飼うために必要なことについて
野良の子猫を保護したらまず何をするべき?
ここ数年、各地でTNR活動が盛んに行われるようになりました。TNR活動というのは、野良猫に不妊手術を施すことによって、繁殖させることなく地域猫として世話をしていく活動です。このTNR活動によって野良猫が子猫を生む数は減少傾向にあります。
しかしTNRを行っていない地域も多く、未だに野良猫同士が繁殖をし、子猫を保護することもあるでしょう。そんな野良の子猫を保護した時には、まず何をしたら良いのでしょうか?
まずは保温です。子猫といっても生後数日~数か月まで様々ですが、一般的に弱っているようでしたらホッカイロや湯たんぽなどを使用して温めてあげましょう。湯たんぽは空のペットボトルにお湯を入れ、タオルで包むことで代用可能です。
野良猫に限らず子猫は自力での体温調節が難しく、体温が低くなってしまいがちです。子猫を触ってよほど熱くなければ、夏であってもまずは保温処置を行いましょう。
次に外部寄生虫の駆虫を行います。野良猫の多くはノミやダニなどに寄生されており、そのまま室内に入れてしまうとソファーやカーテンなどに飛び移り、人間も刺されてしまう恐れがあるので注意が必要です。
駆虫にはシャンプーやノミ取りクシなどがありますが、効果は完全ではありません。確実に駆虫するには動物病院での医薬品の投与が必要です。
人間だけでなく、同居している先住猫や他の動物にも寄生してしまう可能性があるため、確実に駆虫を行いましょう。
そして見た目上大きな問題が無さそうでも、見えない所に怪我をしていたり病気を持っていたりする場合がありますので動物病院で健康診断を行いましょう。
野良の成猫を保護したらまず何をするべき?
保護した野良猫が子猫ではなく成猫だった場合も、保温処置や寄生虫の駆虫をまず第一に行ってあげましょう。それに加え必要になるものがウイルス検査です。ウイルス検査は主に猫エイズと猫白血病を持っているかを調べます。野良猫の約30~50%がいずれかもしくは両方のウイルスを保持していると言われており、このウイルスに感染していると病気にかかりやすくなったり免疫力が低下してしまったりします。
喧嘩での怪我やグルーミングなどで唾液感染してしまうため、先住猫にも感染してしまう恐れがあります。保護したばかりのときは隔離をして、直接触れ合うことの無いように注意しましょう。
また保護した猫が飼い猫だった場合もあります。今はマイクロチップが首元に入っている場合もあるため、保護した際は動物病院でマイクロチップが入っていないかどうかを専用のリーダーで確認してもらうと良いでしょう。マイクロチップが入っている場合は、そこから飼い主のもとに連絡をして自宅に帰ることが出来ます。
そしてウイルス検査やマイクロチップの確認も終わり、怪我や病気などの治療が一段落したらワクチンの接種を必ず行いましょう。成猫になってからもワクチンで防げる感染症がたくさんあります。室内で保護するから必要ないと言われる方も多いのですが、人間の靴底の裏などからウイルスが侵入し感染する恐れもあります。獣医と相談しその猫に合ったワクチンを接種してあげましょう。
家族に迎えるにはどうしたらよいか
保護した野良猫を家族に迎えるにはどのようなことに注意したらよいのでしょうか?
まず先住猫や先住犬がいる場合には、前述したとおり感染する可能性のある寄生虫の駆虫やウイルス検査、ワクチン接種が必ず必要になります。先住猫や先住犬の方が予防をしていない場合はそちらも確実に予防してあげましょう。
次に飼育環境を整える必要があります。野良猫の場合は人慣れしていないことも多いため、最初はケージで飼育すると良いでしょう。いきなり広い部屋に放たれてしまうと、野良猫も落ち着かずストレスになってしまったり体調を崩す原因となってしまったりします。ケージで飼育をすれば、ゆっくり周囲を観察できるため、猫も落ち着いて環境に慣れていくことが出来ます。
里親の上手な探し方
野良猫を保護したが自宅で飼育出来ない場合は、里親を探すことになります。その際、どのようにして探せば良いのでしょうか?
まずは近所の動物病院に問い合わせをしましょう。実は動物病院には猫が欲しいという方からの問い合わせは意外と多く、里親を探している猫がいるという事を伝えておけば猫が欲しいという方が来た場合には連絡をしてもらうことも出来ます。野良猫を保護した際にかかった病院であれば予防歴なども伝えてもらうことが出来るため尚良いでしょう。
そしてポスターなどを作成し、近所のスーパーやコンビニなどたくさんの人の出入りがあるところに貼らせてもらいましょう。ポスターには写真を印刷した方が人の目を引くため里親が決まる確率が高くなります、パソコンでカラフルに作成しても良いですが、手書きで丁寧に書くことで気持ちも伝わることもあるでしょう。
また、地域によってはボランティア活動をしている団体によって譲渡会が行われていることがあります。譲渡会の情報は地方紙やポスターなどで貼られていることがありますので、注意して見るようにしましょう。譲渡会は猫が欲しい方と譲りたい方の両方が来場するため、里親が決まりやすくなります。ただし譲渡会によって参加可能な条件が変わってくるため、必ず確認してから参加しましょう。
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