猫の日々の健康チェックはどこを見ればいい?
まずは普段の行動の把握から
身体の部位を見る前に、普段の行動、リズムを把握しておくことが重要です。基本的に猫は寝ることとグルーミングで一日の12時間から16時間を過ごすといわれております。体温は38℃~39℃程、安静時の呼吸数は1分あたり20回から30回が一般的とされておりますので、自身の飼っている猫と比べてみてはいかがでしょうか。
部位ごとの健康チェック
猫の健康チェックは、
1. 目 2.鼻 3.口、歯 4.耳 5.皮膚 6.体形 7.体温 8.排泄物、吐しゃ物
の上記を確認するとよいでしょう。具体的にどのような変化に気を付けたらよいのか、以下を参考に見てみましょう。
1. 目
目や目の周りに赤みや晴れがないか。普段のものを見る目の動きに変化がないか。
目の動きの確認方法としては、猫の視力は0.2から0.3程だといわれていますが、赤色を認識する力が弱く、動いている物体を認識する力が優れていますので、赤系統以外の猫じゃらしのようなもので、目の動きを観察するとよいでしょう。
2.鼻
鼻水や鼻血が出ていないか。また、出ている場合、色や性質、皮膚の状態がどうか。
病気にかかっていなくても、猫の鼻水を確認できることがあります。そういった場合は、さらさらしていることが多いのですが、猫風邪、アレルギー、炎症を起こしていることがきっかけとなっていることもありますので、実際のものを病院に持参するか、それが難しければスマホなどで写真を撮って獣医師に相談するようにしましょう。
3.口、歯
口腔内が赤みや、腫れていないか。歯石、歯並びは普段と変わらないか
3歳を過ぎると、全体の約8割が歯周病にかかっているといわれております。口腔内の悪影響は、全身に悪い影響を及ぼしますので、できれば歯磨きを行うように習慣づけ、観察するようにしましょう。
4.耳
耳の汚れ、耳垢がないか。皮膚に炎症が生じていないか。
猫の耳は立っているもの、反っているもの、垂れているものがあります。特に後者2つは耳垢がたまりやすい傾向にありますので、注意しましょう。普通の耳垢は無臭ですが、悪臭がしている場合は病気のサインでもありますので、獣医師に相談するようにしましょう。
5.皮膚
脱毛や炎症、かさぶたができていないか。毛並みは整っているか。
皮膚の異常がみられなくとも、毛並みが悪く、毛玉ができた状態でいると皮膚病になってしまう恐れがあるため、こまめなブラッシングを行うように注意しましょう。特に長毛種の場合、耳、脇、腰周辺に毛玉ができやすい傾向にあります。どうしてもブラッシングを嫌がる猫の場合、部分的な毛のカットも検討してみましょう。
6.体形
背骨や肋骨を触ったときに、若干確認できるか。
猫の体系は、肥満、痩せ、だけではなく、肉付きのバランスを見る必要があります。背骨や肋骨が確認できなければ肥満傾向に、あまりにも骨が浮き出ていれば痩せ傾向にあります。
猫は上下運動を好む動物ですので、腰、両手足の関節痛になりやすく、その割合は5歳で7割、11歳を超えると9割にものぼるといわれております。足の付け根にある、たるんでいる皮は体形とは関係なく、運動時に伸縮するためのものとなっております(プライモーディアルポーチ)。
7.体温
猫の体温はおおよそ38℃前後から39℃前後と言われております。興奮時は高くなる傾向にありますので、普段の体温を確認しておきましょう。
8.排泄物、吐しゃ物
排泄物の形状、色の確認。
吐しゃ物の状態の確認をする。
排泄物には多くの情報が詰まっています。水様、泥状、クリーム状、軟便、のどの状態であるか。また、色はどのような色をしているかを確認しましょう。便の色が赤い場合はおしり回りの出血や、黒い場合は消化器系のトラブル等考えられます。ほかにも、フードの変更や、誤飲してしまったことで便の色が普段と違う場合もありますので、異変に気付いた場合は、ビニール袋等に保管し、獣医師に診てもらうようにしましょう。
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