誰でも知っている、「ねこふんじゃった」。鍵盤を目の前にすると、つい弾きたくなる楽しい曲です。軽快なメロディーの作曲家は不詳となっています。楽しい歌詞を付けたのは、童謡「おなかのへるうた」や「さっちゃん」で有名な「阪田寛夫」さんです。
「ねこふんじゃった」は日本で歌われる歌詞で、国によってタイトルも歌詞も異なります。例えばドイツでは「ノミのワルツ」、ハンガリーでは「ブタのワルツ」として知られています。いずれにしても動物の名前が付いているのが面白いですね
犬がタイトルについたクラシック曲といえば、すぐ思い浮かぶのがショパンの「子犬のワルツ」。子犬のかわいらしさと、ワルツの優雅さが合わさったこの曲は、短いながらも難易度が高いことでも有名です。一度は弾いてみたいとあこがれる方も多くいらっしゃいます。
この曲はショパンの恋人だった、ジョルジュ・サンドの子犬がモデルと言われています。自分のしっぽを追いかけて、くるくるまわる子犬をイメージして作ったそうです。そう言われてみると、しっぽを追って回っているかわいい子犬が目に浮かんできそうですね。
ピアノを習う人を悩ます?練習曲の作曲家と言えば「チェルニー」。チェルニーはウィーン生まれの作曲家で、ベートーヴェンの弟子でもありました。高度な演奏技術を身につけるためには大変重要なチェルニーの練習曲ですが、それゆえ思い出すと憂うつになる方もいらっしゃるかもしれません。
実はチェルニーが大の猫好きだったことが、弟子のテオドール・レシェティツキによって明らかされています。なんと常に9匹から10匹もの猫に囲まれていたとか。数々の練習曲も、たくさんの猫に囲まれながら作曲したのかもしれません。そう思うと、チェルニーの練習曲も楽しい曲になりそうですね。
ソプラノ歌手とアルト歌手が2人で歌う「猫の二重奏」、歌詞は「みゃーお」という猫の鳴き声だけ。女性歌手2人で歌う他、少年2人や男性歌手2人の場合もあります。愛猫も思わず反応してしまいそうな猫の二重奏、誰もがつい吹き出してしまう楽しい曲です。
クラシックにはあまり興味がない、という方も一度動画サイトなどでご覧になってみてください。「みゃーお」だけなのに何を言いたいのか何となくわかってしまう、表情豊かな歌手にも注目です。ちなみに「猫の二重奏」はロッシーニ作曲と言われていますが、ロッシーニではないという主張もあります。
「ジムノペディ」「あなたが欲しい」などの曲でよく知られている、フランスの作曲家エリック・サティ。もしもサティを知らない人がいたとしても、曲を一度は耳にしたことがあるほど有名です。
そんなサティが残した「犬のためのぶよぶよした前奏曲」。変わったタイトルを付けることで有名なサティの曲のなかでも、相当奇妙なタイトルといえるでしょう。「犬のための本当のぶよぶよした前奏曲」という曲もあり、「犬のためのぶよぶよした前奏曲」が出版社から拒否をされたため、「本当の」を付けてもう一度作り直したと言われています。ワンちゃんがどんな表情をするか、一緒に聴いてみたいですね。
「ワルキューレの騎行」「タンホイザー」など歌劇で有名なワーグナー。クラシックの巨匠と言われたワーグナーの歌劇は、今も世界各地で上演され人々の心をとらえています。
ワーグナーは実は大の愛犬家でした。犬のほかにも馬やオウム、クジャクまで飼っていたというのですから驚きです。ワーグナーの曲の数々に、愛犬たちは耳を傾けていたのでしょうか。犬が好きというだけで、巨匠もぐっと身近に感じられます。
「愛の挨拶」「威風堂々」などで有名なイギリスの音楽家、エルガーも大の犬好きとして知られていました。エルガーの生涯で最後の曲となった「Mina(マイナ)」。「Mina」とは、実はエルガーの飼っていた犬の名前です。
晩年に愛犬Minaを想って作った曲は、やさしい旋律ながら聴く人の心を揺さぶります。音のひとつひとつに、エルガーの愛犬への気持ちが込められているからかもしれません。ぜひ愛犬・愛猫と一緒に、エルガーの犬への愛情をお聴きになってみてください。
<参考資料>
・PTNA(ピディナ)「クイズのこたえ」より
http://www.piano.or.jp/enc/fb/view/133/
・白水社「愛犬たちが見たリヒャルト・ワーグナー」
https://www.hakusuisha.co.jp/book/b214125.html
・産経ニュース「音楽ライター、富樫鉄火が読む『愛犬たちが見たリヒャルト・ワーグナー』 名曲の陰に「最良の友」あり」
https://www.sankei.com/life/news/160320/lif1603200031-n2.html
・国立音楽大学附属図書館「希望と栄光の国~エドワード・エルガー生誕150年~」パンフレット
https://www.lib.kunitachi.ac.jp/tenji/2006/tenji0701.pdf
一口に心臓病と言っても、その中身は様々です。
生まれつき心臓や心臓周囲の大血管に奇形がある先天性の心疾患、フィラリアなどの感染症によっておこる心疾患、心臓の筋肉に異常がおこる心筋症、心臓の中の弁に異常が起こる弁膜症などが挙げられます。
動物に多くみられる心臓病は主に以下の3つです。
・僧帽弁閉鎖不全症:心臓の中にある僧帽弁という弁が閉じきらなくなり、血液が逆流する病気。
・拡張型心筋症:心臓が大きくなるとともに筋肉が薄くなってしまい、血液を全身に力強く拍出できなくなる病気
・肥大型心筋症:心臓の筋肉が肥大することにより心臓の内腔が狭くなり、血液をためるスペースがないために一度に拍出できる血液な少なくなってしまう病気。
ヒトで発生の多い心筋梗塞は動物ではあまり一般的ではありません。
これらの病気になると、本来一方通行で流れるはずの血液が心臓の中で逆流したり、心臓から送り出される血液が減ってしまうことで全身に十分に血液がいきわたらなくなり、運動に耐えられなくなったり、全身がむくみがちになり、腹水や胸水が溜まったり、肺水腫による重篤な呼吸障害を起こすことがあります。
主な症状 こんな症状がみられたら要注意です。
咳
疲れやすい
すぐに呼吸が乱れる
寝ているときも呼吸が早い
おなかが膨れている(腹水がたまっている)
舌の色が青いまたは白っぽい
興奮すると倒れることがある
胸のあたりを触ると心臓の拍動と共にザラザラとした振動がある(心雑音)
猫が開口呼吸している
最もわかりやすくて、最も注意が必要な症状は咳です。咳は大きくなった心臓が気管を物理的に刺激して出る場合もありますし、心臓から送り出される血液がうっ滞して肺がむくんだ状態になり、肺に水分が滲みだした「肺水腫」によっても起こります。
しかし、咳は心臓病がある程度進行してしまった状態で見られる症状です。
早期に心臓病を見つけるためにはどんな症状に気をつければいいのでしょうか?
初期の症状は疲れやすい、動きが緩慢、お散歩の距離が短くなるなど、あまり目立った症状はみられません。年を取ったからかな?と思うような症状ばかりで、病院で聴診器を当てた時に心音に雑音があることが偶発的に見つかった、ということがほとんどです。症状が進行していくにつれ、呼吸状態や動きの悪さなどの症状が目立ってくるようになります。
心臓病の子は興奮した時に変化が現れることがあります。興奮すると心拍・血圧が上がります。心臓病があると、そのような変化にうまく対応できず、血液を全身に送ることができなくて、舌が青くなるチアノーゼをおこしたり、場合によっては倒れてしまうこともあります。
心臓病では心臓が大きくなってしまうことが多いですが、一度拡大してしまった心臓は元に戻すことはできません。しかし、早く見つけてあげられると、早期治療により心拡大の進行を抑制できます。
そのために、日ごろからペットのお散歩やお家の中での様子に少しだけ気を配り、予防接種時には健康診断を一緒にしてもらう(通常どこの病院でも聴診はしてくれますが)など、健康管理に少し意識を向けておきたいものです。
心臓病になる要因はいくつかあります。
一つは年齢です。心臓病は一般的には中高齢での発症が多くなります。心臓はお母さんのおなかの中で拍動を始めた時から、生きている限り一時も休むことなく動き続けます。長く生きれば当然その分の負荷が心臓にかかりますので、年をとればとるほど、その影響は心臓に現れてきます。
しかし、長く生きても心臓病にならずに天寿を全うする子もたくさんいます。では、心臓病になる子とならない子の違いは何でしょうか?
品種によっては心臓病になりやすい好発品種として知られているものがあります。代表的なものとして、犬ではキャバリア、チワワ、シーズー、マルチーズ、ダックスフント、ドーベルマン、ボクサーなどに心臓病が起こりやすく、猫ではメインクーンやアメリカンショートヘア、ペルシャなどで肥大型心筋症の発症率が高くなっています。好発品種では年齢に関係なく、若いうちからの発症も見られます。
また、肥満は心臓病のリスクを上げます。肥満になると、肥満していない状態に比べて酸素や栄養分を余計に全身に届けなくてはならないので負荷がかかるうえに、体の重さが運動時にさらなる負担となります。適正な食事量で適度にお散歩していれば過度の肥満にはなりません。日ごろから、健康的な生活を心がけましょう。
フィラリア感染症も心臓病の大きなリスクです。今は予防に対する知識が飼い主さんにも浸透してきているので、昔ほど発症は多くありませんが、例えば保護された犬などでは今でも多くみられる感染症です。
蚊に刺されることで感染したフィラリアという寄生虫が、成長すると心臓の中に住むようになり、血液の流れや心臓の動きを阻害することで命の危険につながる怖い病気です。犬ほど感染率は高くありませんが、フィラリアは猫にも感染することが知られています。外飼いの場合、犬だけでなく猫でも注意が必要な感染症です。
他の病気が原因で心臓病になる場合もあります。例えばホルモン疾患です。甲状腺から出るホルモンが過剰になると、頻脈になり、心臓に負荷がかかることによって心臓病を発症することがあります。腎臓病によっておこる高血圧も心臓病と深いかかわりを持っており、歯周病などの感染症も、心臓病のリスクとして最近注目されつつあります。
心臓病になると、心臓の中の血液の流れが乱れ、本来一方通行であるはずの血液が逆流して『心雑音』を起こすことがあります。この雑音は聴診器で注意深く聴診することで初期からでも聴取でき、重度になると、胸を手のひらで触ってもわかるようになることがあります。
毎年の予防接種などで病院を受診した際、簡単な健康診断を行うと思いますので、必ず聴診をしてもらいましょう。
心臓病の種類や病期によっては心雑音が出ない場合もあります。なんだか元気がない、すぐハアハアする、お腹に水が溜まったように急に膨れてきたなど、気になる症状があったら獣医さんに相談しましょう。聴診だけでなく、レントゲン検査、超音波検査、血液検査などで心臓や他の内臓に異常がないかどうか調べてもらえます。
特に好発品種として知られている犬猫の場合、年齢に関係なく、若いうちからの発症も見られるので、1年に1~2回は聴診してもらい、数年に一度心臓検査をしてもらうといいでしょう。
治療は基本的にお薬の内服による治療です。心臓は休むことなく働き続ける臓器ですので、できるだけ早く見つけて、できるだけ早く治療を始めることで心臓にかかる負担を減らし、進行を遅らせることが重要です。
心臓病の時に処方されるお薬には、血管拡張薬、利尿剤、強心剤、抗血栓薬などがあります。それらの組み合わせや量、投薬回数は症状の進行程度によってそれぞれ異なるため、処方された際に用法をちゃんと確認し、指示通りに投薬することが大切です。同じ心臓病の薬でも、使用方法を間違うと症状の悪化につながることがあります。
お薬を始めたら、途中でやめずに継続して飲ませましょう。お薬を急にやめてしまうと、それまで持続していたお薬の効果がなくなることで、抑えられていた負担が一気に心臓にかかり、急激に症状が進行したり、重度の心臓病の場合はそれが原因で命を落とすこともあります。飼い主さんの自己判断でお薬をやめるのは危険ですので、絶対にやめましょう。
心臓病のお薬は症状が進むと増えていくのが一般的です。中には飲ませるお薬が多すぎて投薬が難しい、という場合も出てきます。そのような場合は遠慮せずに獣医さんに相談して、お薬の優先順位をつけてもらったり、剤型を変える、同じような効果の違うお薬に変更してもらうなど、解決策を一緒に考えてもらいましょう。
どんなにお薬を飲んでいても、わずかずつではありますが心臓病は進行してしまいます。そうした状況にも対応できるように、定期的に検査を受け、お薬の量を調整してもらうことができるだけ長く元気に生活していくうえで大切です。特に利尿剤を飲んでいる場合、肺水腫が起こっていないか、利尿剤が腎臓に負担をかけていないかどうかのチェックは重要です。
心臓病になると通院や投薬の負担はありますが、大事な家族と一日でも長く笑っていられるように定期検診は受けるようにしましょう。
一般的ではありません。
例えばフィラリア症などで心臓の中にフィラリアの成虫が多数寄生して血流を阻害する状態であれば吊り出し術という緊急手術が行われることもあります。
重度の僧帽弁閉鎖不全症で外科手術を行う病院もありますが、特殊なトレーニングを受けた心臓専門医による治療ですので、一般的ではなく、治療を受けられる施設は非常に限られています。
先にも書きましたが、肥満は心臓にかかる負担が大きくなるため、太らせないように注意しましょう。特に心臓病の子の場合、ダイエットのために運動をする、ということが難しい状態になっていることが多く、思うようにダイエットは進みません。普段からの食事管理と適度なお散歩によって、健康的な体作りをしておきましょう。
心臓病の子は極力興奮させないようにしましょう。興奮は血圧を大きく変動させます。心臓の悪い子が、大型犬などにびっくりした拍子に倒れる、ということも割とよく聞く話です。
気温管理にも少し注意が必要です。
暑い夏はハアハアすることが多いですが、呼吸が荒くなると心臓にも負担がかかります。風通しを良くしたり、毛を短くカットする、エアコンがあれば程よく涼しくしてあげるといいですね。
逆に寒い冬は、温かい室内から寒い屋外に出ると、血管がキュッとしまって血圧に影響し、心臓にも負担がかかります。お散歩などで外に出るときはしっかり防寒をしてあげましょう。
利尿剤を処方されている子の場合、飲水量とおしっこの量に少し注意が必要です。利尿剤は肺水腫などのリスクのある子に処方されるお薬ですが、おしっこをたくさん出すお薬ですので、尿量が増えます。たくさん尿が出る分、のどが渇くようになるので水を飲む量も増えてしまいます。しかし、好きなだけ水を飲ませてしまうと、せっかくの利尿剤の効果が無意味になってしまいますので、適度な量で少し調整してあげることも必要です。
また、利尿剤は腎臓に負担をかけます。腎臓が悪くなると尿の量が減ることがありますので、お散歩の時やトイレの掃除の時に、いつもと同じくらい尿が出ているかどうか、少し気にしておきましょう。
食事は心臓病の子のための処方食というものもあります。処方食は、心臓の健康維持に関連するタウリンやⅬ-カルニチンが配合されていたり、塩分量が制限されており、心臓に負担がかかりにくい処方になっています。しかし、心臓病になったからと言って必ず処方食に切り替える必要はありません。普段食べている一般食で十分です。注意すべきことは、おやつばかりあげずにバランスのいい食事をしっかり食べてもらうこと、過度な塩分摂取を控えること、太りすぎないように食事量を決めることです。
心臓はどんな子でも年とともに弱ってくる可能性があります。今元気にしている愛犬・愛猫ももしかしたら心臓に問題を抱えているかもしれません。
しかし、怖がりすぎる必要はありません。普段の様子に少し気を配り、予防接種の時には心臓の音をチェックしてもらうことで異常があれば早期診断も可能です。
シニア期が近づいてきたら一度犬猫ドックなどで心臓もチェックしておいてもらうとより安心して過ごせますね。
平岩米吉さんの「絵画にあらわれた日本猫の尾についての一考察」という論文があります。平岩さんは、枕草子や源氏物語など古い書物に猫は出て来るものの、猫の尾の長さについてはほとんど言及がないことから、絵画に注目して猫の尾の長さについて考察しました。
論文によると、かつて日本では「猫の長い尾が蛇に見えるから薄気味悪い」という理由で切る習慣があったとのこと。特にしま模様の尾は蛇によく似るため、短く切っていた時代があったようです。
また猫が年を取ると、尾が2本に分かれて化けるという伝説もあったため、若いうちに切ってしまったことがあったようです。「猫又」といって、絵画や浮世絵に描かれた2本の尾を持つ猫をご覧になったことがある方もいらっしゃるかもしれません。
長い尾の猫が気味悪がられ、短い尾の猫が好まれていたにもかかわらず、平安後期の絵画や涅槃図の猫は尾が長く、さらに室町時代から江戸時代にかけても尾の長い猫が描かれています。ところが江戸後期になってくると、浮世絵には尾の短い猫が描かれるようになります。
このことについて平岩さんは、生活に根差した写実的な浮世絵が出るまでは、先入観や観念的な長い尾の猫が描かれていたのだろう、と推測しています。
興味深いことに、平岩さんは猫好きで有名な歌川国芳の「猫飼好(みゃうかいこう)五十三匹」の猫の尾をわざわざ数えています。この絵には実に73匹もの猫が描かれており、短い尾の大人の猫が45匹、中くらいの尾が13匹、長い尾が1匹、不明が4匹、子猫では短い尾が7匹、不明が3匹となっているそうです。
やはり庶民の間では、短い尾の猫が好まれたらしいことが推測できます。平岩さんのように絵画の猫たちがどのような尾をしているか、注目するのも楽しいですね。
続いて、猫のしっぽの働きをみてみましょう。不安定な場所にいる猫は、しっぽを左右に振っています。これはバランスをとるためです。ジャンプや飛び降りるときもしっぽでバランスをとっています。キャットタワーなど高いところに登ったり下りたりする猫を、観察してみてください。
冬はマフラーになって保温の役目をします。寒い日、しっぽを丸めて眠っていることがあります。犬も同じように、寒いときは尾の中に鼻を入れていることがありますね。
・ゆっくり振っているときはリラックス
左右にリズミカルに動いているときがあります。動きがゆっくりの場合は、ご機嫌でくつろいでいるときです。
・大きく、叩きつけるように激しく振っているときは
遊びたいのに遊べない、ほかの猫が邪魔をするなどでちょっといらいらした気持ちを表しています。こんなときは、あまり手を出さないほうがよさそうです。
・しっぽがきれいに立っているときは?
たいてい飼い主さんの方に向かいながら、しっぽを立てているはず。「ごはんちょうだい」「なでてよ」という気持ちです。お母さん猫にかつてお尻を舐めてもらっていた名残で、甘えたいときにはしっぽが立つという説があります。
・しっぽがブラシのようにふくらんだら
しっぽをふわっとふくらませているときは、ちょっと注意。威嚇しようと興奮しているか、怖がっているかです。窓から怖そうなよその猫が見えたとき、動物病院の診察台に乗ったときなどふくらませることがあります。
・しっぽを振って返事
猫の名前を呼ぶと、寝ながらしっぽだけは振っているときがありませんか?これは「飼い主さんが呼んでいるけどちょっと面倒、ひとまずしっぽで返事をしておこう」という感じです。いかにもマイペースな猫らしいですね。
・しっぽが後ろ足の間に入っているときは
恐怖を感じたり、ケンカに負けたりしたときは「降参です」の気持ちの表れで、しっぽを後ろ足の間にはさみ込むように入れます。
しなやかで長いしっぽ、カギのようなしっぽ、しましまのしっぽ。かわいくて、ついつかんだり触ったりしたくなりますが、猫にとってしっぽはデリケートで大切な場所です。
むやみに触ったりつかんだりするのはやめましょう。特にしっぽを持って持ち上げることは、しっぽだけでなく猫の負担になることは絶対にやらないでくださいね。
多彩な表情を見せる猫のしっぽ。長さも模様も猫それぞれの魅力があります。猫のしっぽの動きで気持ちを読み取ることで、猫との距離がぐっと近くなりそうです。浮世絵や絵画に描かれた猫のしっぽに注目するのも、楽しいですね。
現在ペットショップで販売されている子犬には、販売されているときからマイクロチップが既に装着されている個体も多く、名前や住所などの登録だけで済んでしまう場合も多くあります。
では、すでに飼育している場合にマイクロチップを装着したい場合はどこで行えばよいのでしょうか?
マイクロチップの装着は、注射での挿入が必要になるため動物病院で行うことが一般的です。獣医師の資格を持つ人でないと、マイクロチップの挿入を行うことは禁止されているのです。
動物病院では多くの場合マイクロチップを在庫として持っているので、装着を希望する場合にはすぐに処置を行ってもらうことが可能でしょう。
しかし中には処置の希望を受けてから業者にマイクロチップを発注する場合もありますので、装着を希望する旨を事前に連絡してから来院すると良いかと思います。
費用に関してですが、動物病院では基本的に保険がきかないので全額負担になります。動物の健康保険に別途加入している場合でも多くの保険会社はマイクロチップの装着費用に関しては保険の適応外とされていますので、実費の負担が必要です。
しかし中にはマイクロチップの装着に補助金を出していたり、マイクロチップを装着することで保険料が割引になったりする保険会社もありますので、確認してみましょう。
挿入の費用は動物病院によって異なりますが、多くの場合は約5000~10,000円程になります。
犬のマイクロチップの挿入場所は肩甲骨(肩の両骨)の間の部分になります。
この部分は身体の中でも皮膚が分厚く、筋肉との間に隙間が多くあるのでマイクロチップを埋め込みやすい部分です。
マイクロチップの大きさは約8~12mm、直径は2mm程になります。これを専用の装着器具を使用して体内に入れていきます。
基本的には無麻酔での処置になりますが、個体によっては痛みに弱かったり暴れたりする場合があるため、性格によっては部分的に麻酔を行う必要がある場合があるでしょう。
マイクロチップを挿入した後は、必ず専用のリーダーでマイクロチップの情報を読み取れるかを確認します。
マイクロチップの中には個体認識番号が記録されているのでその場で飼い主名や住所はわかりませんが、それをデータ管理している場所に問い合わせると登録されている情報がわかるという仕組みです。
犬は生後2週間からマイクロチップを装着することが出来ます。しかし犬にとっての痛み軽減のため、避妊手術や去勢手術で麻酔をかけた際に一緒に行うことも多くあります。
これからマイクロチップの装着を考えている場合は獣医師と相談しながらその犬に合った装着方法を考えてあげましょう。
犬にマイクロチップを装着することメリットは、何と言っても災害時や迷子になってしまって保護された場合に、すぐに飼い主が分かり身元の確認が出来ることでしょう。
迷子札や狂犬病の鑑札でも飼い主に繋がることがありますが、首輪が取れてしまったり落下してしまったりする場合もあるので100%ではありません。
しかしマイクロチップであれば体内に埋め込まれているので落下してしまうこともなく、一度装着してしまえば半永久的に読み取りが出来ます。
実際に、東日本大震災で行方が分からなくなってしまった飼い犬のうち、マイクロチップを挿入していた犬は100%飼い主のもとに帰ることが出来ました。
また、犬の身体に負担がほとんどないこともメリットとして挙げられます。
マイクロチップ挿入時はもちろん、体内に埋め込んだことによって健康の影響はほとんどありません。
またマイクロチップの種類によっては体温が測定できるものもあり、健康診断やワクチン接種時などの診察に役立ちます。
マイクロチップの装着には少なからずデメリットもあります。
マイクロチップはリーダーがないと個体認識番号の読み取りは出来ないのですが、マイクロチップを管理している団体が数個あるため、そのマイクロチップに適合したリーダーでないと読み取れない場合があるのです。
さらに埋め込む場所によってはエラーになってしまい読み取れない場合もあります。
埋め込む際には十分な注意を払い挿入してもらいましょう。
また稀にマイクロチップに対してアレルギー反応を起こしてしまう犬もいるので注意が必要です。
特に食餌アレルギーを持っていたりアトピーがあったりする際にはマイクロチップに対してもアレルギーを起こす可能性がありますので、装着の際には必ず獣医師と相談の上処置を行いましょう。
そしてマイクロチップの情報の更新を忘れてしまいがちなこともデメリットとして挙げられます。引っ越しなどで住所が変わってしまった場合、データの変更をしておかないと迷子などの際に身元が分からなくなってしまいます。
マイクロチップの装着の際に書類が送られてきますので、連絡先を必ず控えておきましょう。