本来犬は群れで生活をする生き物です。
そして、現代では人と犬が共存しています。
人が大好きでいつも飼い主さんと一緒に居たいワンちゃん。
ですから、独りぼっちでお留守番はとても不安でストレスに感じます。
もちろん、仕事などでやむを得ず留守番しなければならないのは仕方ありません。
でも、そんなお留守番の最中にも、ワンちゃんがストレスを感じ、一人で我慢している事を知って上げて下さい。
意外に思われるかもしれませんが、飼い主さんが家族とケンカをしたりする事です。
家族の関係が良好でない空気を、ワンちゃんは察知して、ストレスに感じてしまう事があります。
大声で言い合いをしたりすると、物陰に隠れてしまったり。
逆に仲を取り持とうと間に入って来たり、「クーン、クーン」悲しそうに鳴いたりします。
ケンカの時は、皆感情的になっていますから、ワンちゃんどころではないかもしれませんが、せめて、ワンちゃんのいない部屋でやってほしいものです。
それだけでも、一つ原因を排除する事が出来ますね。
人と同じように犬も生活する環境に心地よさを求めます。
暑さや寒さなどの室温や気温。
汗をかけないので体温調節が苦手です。体に熱がこもってしまったり、逆に体が冷えてしまいます。
また、嗅覚が鋭いので、ニオイに敏感です。
人が好む芳香剤や香水などがストレスになる事もあります。
また、犬は明るい所よりも暗い所の方が良く見えます。なので明るすぎる照明や、ライトが好きではありません。
そして聴覚は人よりも優れているので、人が心地よい音は犬には何倍もの大きさで聞こえしまいストレスに繋がります。
しかし、これは犬の性質を知れば、ある程度環境を整えて上げれますね。
全てを犬に合わせなくて、工夫して上げるだけでかなりのストレス軽減になります。
ストレス行動と思われるものは幾つかあります。
自分の体を舐めたり噛んだりしたり、自分のしっぽを追いかけてクルクル回ったりします。
落ち着きなく部屋の中の同じ場所を、ウロウロと行ったり来たりするのもストレス行動の可能性があります。
また、不安や欲求不満、恐怖心などで「無駄吠え」をする事があります。
これらは無理に止めさせようとしたり、叱ったりすると逆効果なので、何がストレスなのかを考え、取り除いて上げましょう。
酷くなると、食欲が無くなったり、下痢や嘔吐をしたりすることもあるので、注意してください。
これらもストレスの原因を取り除いて上げれば、自然と治るので気をつけて上げましょう。
ワンちゃんが眠くもなく、退屈なわけでもないのに大きなあくびをする事があります。
また、寒くもないのに体を震わせている事もあります。
これは何か不安だったり恐怖心を感じている可能性がありますよ。
これらの仕草はストレスのサインの場合がありますから、注意深く観察し優しく声をかけて落ち着かせて上げましょう。
中には毛が抜けてしまう子がいます。
しっぽや顔など部分的に抜けたり体中が斑に抜けているようであるならば、ストレスのサインかもしれませんね。
抜毛などの症状があるならば、獣医師さんに相談してみるのも良いです。
外へ連れ出し、散歩などをして軽く運動させるのはおすすめです。
犬は散歩の時にニオイを嗅ぎ探索します。
このクンクンとニオイを嗅ぐ行動を無理矢理止めさせると、これもストレスになりますから、心ゆくまで嗅がせて上げましょう。
また、お散歩コースを変えて上げると、新しいニオイと出会い刺激を受け、探索意欲求を搔き立てます。
その探索を思い存分させてあげるのは、ストレス解消に繋がります。
広い公園やドッグランなどで走らせて上げたり、スキンシップをたくさんして上げるのもおすすめです。
留守番などのストレスの場合には、とても有効な解消法です。
留守番は「飼い主さんは必ず帰ってくる」「帰って来たらたくさん遊んでくれる」という安心感を持てるようになれば、だんだんとストレスも軽減されます。
イライラしているような感情は、何かを噛む事で解消される場合が多くあります。
ガムやカミカミ用のおもちゃなど、ちょっと固くて思い切り噛めるものを与えます。
また、古いタオルなどを縛ったものを与えて、噛んだり振り回したりさせて上げましょう。
「噛んで、暴れる」これもストレス解消の役に立ちます。
人間と同じように、ワンちゃんもイライラしたり、不安になったりしてストレスを感じます。
そして、ストレス行動をしたり、場合によっては下痢や嘔吐、脱毛症などの病気になってしまう事があります。
ストレスの原因も犬の年齢などによっても様々です。
パピーなら歯茎がかゆくてカミカミしたり、若い犬なら運動が足らなかったり、老犬なら体が思うように動かないなど、犬自身の理由も色々あるでしょう。
全てのストレスの原因を取り除く事は難しいですが、少しでも解消して上げれるよう、飼い主さんが助けてあげる事は出来ますね。