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犬と猫、耳がいいのはどっち?鼻は?聴覚と嗅覚の違いを解説

聴覚はネコちゃんの方が鋭い!

ワンちゃんもネコちゃんも、人間が聞き取れない音を聞き取る能力がありますが、その能力はネコちゃんの方が上。ワンちゃんの2倍と言われているのです。人間は、20ヘルツから2万ヘルツまでを聞きとれますが、ネコちゃんは、なんと6万ヘルツ以上です。聴力そのものは人の8倍以上と言われています。

単独で狩りをする猫は、獲物である小動物が発するかすかな物音も聞き逃しません。ネズミたちが発する超音波や小さな足音、コミュニケーションをとる鳴き声も聞き取れるのです。

別室で、どんなにそっとキャットフードの缶を開けても、ネコちゃんが気付いてしまうのは発達した聴覚が関係しているのですね。

ネコちゃんは気になる物音がすると、耳を器用に動かしています。これは耳周囲の筋肉が発達しているからなのです。よく観察すると、左右の耳が別の動きをしているときもあります。

ネコちゃんに大きな物音は禁物

聴覚が発達しているネコちゃんは大きな物音が苦手。人がパチンと手を叩いた音や、大きな笑い声に驚くときがあります。びっくりして、近くにいる人を思わず咬んでしまうときがあるほどです。ネコちゃんの近くでは大きな音を立てないように気を付けましょう。

また、ドスドスと歩く人や大声を出す人もネコちゃんは好きではないのです。ネコちゃんが懐いてくれないと悩む方は、気づかないうちに大きな音を出しているかもしれません。静かに行動すると、ネコちゃんが懐いてくれる可能性がありますよ。

高い音を聞き取るのが得意「ワンちゃんの聴覚」

もともとは群れで狩りをしていたワンちゃんも、もちろん聴覚は発達しています。特に高音域を聞き取る能力に優れており、獲物が発する超音波を聞き逃しません。ワンちゃんは約5万ヘルツの高音が聴き取れるのですが、これを利用したのが「犬笛」です。犬笛の音は、人には聞こえませんがワンちゃんにはちゃんと聞こえます。

ワンちゃんもネコちゃん同様、耳を巧みに動かして音源を探しだしています

ところが意外にも、低音域を聞く能力は人の方が上です。ワンちゃんをトレーニングする際、メリハリのある高い声のほうが反応がいいのは、このためかもしれませんね。

またワンちゃんの場合、耳が垂れている品種がいます。垂れ耳になったのは、ワンちゃんの家畜化に伴うもので、耳が立っている品種に比べるとやや聴力は劣るようです。垂れ耳のワンちゃんは、耳の中が蒸れるなどトラブルを起こしやすい特徴もあります。小まめにケアをしてあげましょう。

ワンちゃんは品種によって体の大きさが異なりますが、これは聴覚に影響していません。例えばドーベルマンとチワワでも、聴覚には差がないのです。

嗅覚はワンちゃんの方が鋭い!

ワンちゃんの五感のなかでは嗅覚が最も発達しており、人の1000倍から1億倍の能力があります。警察犬や災害救助犬、麻薬探知犬として活躍するのもうなづけますね。なかには、人のガンや低血糖など病気を嗅ぎ分けるワンちゃんもいるほどです。

散歩中に知らないワンちゃんと出会うと、まずはお尻などのニオイを嗅ぎ合うのをみると「ニオイ」が大事だとわかりますね。

ネコちゃんも鋭い嗅覚がある

もちろんネコちゃんも嗅覚は人より優れていて、20万倍以上の能力があるといわれています。そのため、生まれたばかりの目が開いていない赤ちゃんでも、お母さんのおっぱいにニオイでたどり着けるのです。

ネコちゃんは、他の猫が発したフェロモンなどのニオイを感じ取って、分析しています。食欲が落ちた猫に、フードを温めると食べるときがあるのは、温めたことでニオイがたつからなのです。

また、猫は上あごに「鋤鼻(じょび)器官(ヤコブソン器官)」という器官があり、ここでもニオイを感じています。ちなみに鋤鼻(じょび)器官は犬にもあります。

ネコちゃんがニオイを嗅いだあと、変な顔をするのは「フレーメン現象」といいます。これは決してふざけているのではなく、鼻から「鋤鼻器官(ヤコブソン器官)」にニオイを送り込んで分析しているのです。

猫の嗅覚は、猫との暮らしに生かせます。例えば猫を動物病院に連れていく際は、キャリーバッグに猫のフェロモンスプレーをかけておくと少し落ちつきます。引っ越しなどの場合も、新居にフェロモンスプレーを付けておくと早くなじめるでしょう。

ワンちゃんもネコちゃんも、嗅覚が発達しています。香水の強い香りなどを嗅がせるのは好ましくありません。香りの強い柔軟剤などにも注意してあげてください。

まとめ

ワンちゃんもネコちゃんも、聴覚や嗅覚が大変発達しています。しかし、その能力には違いがあるとわかりました。聴覚はネコちゃんの方が鋭く、ネズミなど小動物が発するごく小さな音も聞き逃しません。

また、ワンちゃんはネコちゃんよりも嗅覚を持っています。その能力を生かし、警察犬や災害救助犬などで活躍しているワンちゃんもいるほどです。

ただ、どちらも人よりはずっと聴覚や嗅覚が発達しています。その点を理解して、やたらと大きな声を出さない、強いニオイを嗅がせないなどの配慮も大切ですね。

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