愛犬・愛猫のブラッシングのメリット
ブラッシングは、ワンちゃんやネコちゃんの抜け毛を取る他にもメリットがたくさんあります。オーナー様にとっても、メリットがありますよ。
・抜け毛が取れてすっきり
ブラッシングによって、抜け毛を取り除けます。特に柴犬など、ダブルコートのワンちゃんの抜け毛は大量です。こまめに取り除くことで、見た目がすっきりするだけでなく風通しもよくなります。
ネコちゃんの場合は、毛を飲み込む量を減らせる点もメリットです。ネコちゃんは自分の舌で被毛のお手入れをするため、どうしても抜け毛を飲み込んでしまいます。ほとんどの場合は便で排泄されるものの、飲み込んだ毛の量が多いと毛玉で吐くこともあるでしょう。
猫はよく吐くといわれていますが、頻繁に吐くことは体の負担になります。シニアや体調不良のネコちゃんは、吐き出す力も弱っているので胃に毛が溜まって「毛球症(もうきゅうしょう)」になる恐れも。ブラッシングでトラブルから守ってあげられますよ。
特にシニアのネコちゃんは、お手入れする回数が減っていきます。オーナー様がブラッシングで抜け毛をとってあげましょう。
・もつれや毛玉の予防
もつれや毛玉の予防にもブラッシングは役立ちます。長毛種のワンちゃんやネコちゃんは、被毛がからまりやすく、もつれや毛玉ができやすいのでこまめなお手入れがおすすめです。仕上げはペット用のクシで、ていねいにとくといいですね。
・被毛の汚れを落とす
ブラッシングは、被毛の汚れを落とせる点もメリット。シャンプーができないときなど、ぬるま湯につけて絞ったタオルで拭いてからブラッシングするのもおすすめです。最後は獣毛ブラシでブラッシングすると、ツヤツヤになります。
・皮膚の血行がよくなる
適度なブラッシングは、ワンちゃんやネコちゃんの皮膚の血行もよくしてくれます。マッサージの効果も期待できますよ。
・健康状態のチェックができる
ブラッシングをすると健康状態の確認ができるのもメリット。被毛がパサついていないか、皮膚に傷やできものがないかがわかります。フケが増えれば、「皮膚トラブルかも?」といち早く気づけるでしょう。ノミやダニに発見にもつながります。毎日行っていれば、いつもと違うことにもすぐ気づけますよ。異変があったら動物病院を受診してくださいね。
・オーナー様とのコミュニケーションにも
愛犬・愛猫とオーナー様とのコミュニケーションにもブラッシングは役立ちます。声をかけたり撫でたりすることで、愛犬・愛猫との触れ合い時間になるのです。ブラッシングは、猫同士のグルーミングにも似ていますね。オーナー様自身も愛犬・愛猫の温もりを手に感じることで、心が落ち着く効果もあります。
ブラッシングのコツや注意点
手軽にできるブラッシングですが、いくつかコツや注意点もあります。愛犬・愛猫がケガをしないためにもチェックしておきましょう。
・ペット用ブラシやクシを用意する
必ずペット用のブラシやクシを用意してください。人用のブラシやクシでは、皮膚に刺激が強すぎるなどトラブルの元になる恐れがあります。
全体にざっくり整えるなら「ピンブラシ」、抜け毛を取り除いて、マッサージ効果も期待するなら「ラバーブラシ」がおすすめです。ブラシを怖がる愛犬・愛猫には、グローブのように手にはめるブラシがいいでしょう。
スリッカーブラシは毛玉取りに向いていますが、ピンが金属製なので皮膚を傷つけやすい点がデメリットです。仕上げには、獣毛ブラシを使うと被毛がツヤツヤになります。抜け毛はとれませんが当たりがやわらかいのが特徴です。ブラッシングが初めての子犬や子猫に使ってもいいですね。
クシ(コーム)は、長毛種のワンちゃん・ネコちゃんのもつれ取りに活躍します。短毛種の子にも、仕上げで使えます。
ブラシやクシは、ペットショップやホームセンターで実際に手にとって選ぶといいでしょう。サンプルがあったら、手に持ってご自分の皮膚に当ててみると使用感がわかります。
・いきなりのブラッシングは禁物
突然、全身をゴシゴシブラッシングすると、ワンちゃんやネコちゃんはびっくりします。ブラッシングが嫌いになる恐れがあるので、ブラッシングに慣れていない愛犬・愛猫は、少しずつ始めることが大切ですよ。
見慣れないブラシやクシを警戒することもあります。愛犬・愛猫がくつろぐスペースに置いて、ブラシやクシの存在に慣れされるところから始めるといいでしょう。「頭だけ」「首の後ろだけ」と少しずつブラシをかけていきます。毛先から始めて、根元までかけていきましょう。
・ゴシゴシこすらない・引っ張らない
力まかせにゴシゴシとブラッシングをすると、皮膚を傷つけることも。無理に引っ張ると毛が抜ける恐れもあるので、毛がからんでいたらそこでストップしましょう。ほどけないもつれやからみは、トリミングサロンや動物病院にお願いする方が安全です。
・無理強いしない
無理強いしないようにしてください。いやがるのに無理にブラシをかけたり、叱ったりするとブラッシングが嫌いになってしまいます。
ブラッシングが苦手な愛犬・愛猫には、ブラシをかけるたびにおやつなど、ご褒美を与えるのも手です。「ブラッシング=おやつがもらえてうれしい」と認識するようになるでしょう。ただしおやつをあげた分、食事量は調整してください。
「少しブラシをかけただけで痛がる」などの場合は、皮膚に傷などがあるかもしれません。早めに動物病院を受診してくださいね。
ブラッシングはメリットたくさん!
ブラッシングは、抜け毛をとったりもつれや毛玉を取り除いたりするために欠かせないお手入れです。オーナー様とのコミュニケーションにもなりますよ。そして愛犬・愛猫の全身の健康チェックもできる大切な時間です。ただし、ブラッシングは無理強いしないのがコツ。愛犬・愛猫専用のブラシやクシを用意して、こまめにブラッシングしてあげましょう。