現在、サーバーメンテナンスの影響により、サイトへのログインおよび一部サービスがご利用いただけない状況となっております。
★誠に恐れ入りますが、ご注文は Amazon、楽天市場、Yahooショッピング よりお願い致します。
また、各種お問合せ(ご注文・定期の変更など)はお電話にてお願い致します。
0120-151504(通話料無料) 9時~21時(9時~21時/全日)

【獣医師監修】 年末年始のごちそうに注意!ペットの誤食と食べすぎ対策 | 著者:齋藤厚子 | 公式 ウィズペティ倶楽部 会報誌

ウィズぺティ 国産ペットサプリメント
国産ドッグフード
ウィズペティ【公式通販サイト】
初めての方へ会員登録ログイン買い物かご

【獣医師監修】 年末年始のごちそうに注意!ペットの誤食と食べすぎ対策 | 著者:齋藤厚子 | 公式 ウィズペティ倶楽部 会報誌

TOP > 会報誌「ウィズペティ倶楽部」 > 年末年始のごちそうに注意!ペットの誤食と食べすぎ対策
獣医師
齋藤厚子
年末年始のごちそうに注意!ペットの誤食と食べすぎ対策

ペットにヒトの食べ物はNG

年末が近づいてくると、クリスマスからお正月まで、家族でご馳走を囲む機会が増えますね。
クリスマスにはチキンやケーキ、年末年始はオードブルやお寿司、おせちなどのご馳走を囲み家族団欒の時間をゆっくりと過ごすご家庭も多いでしょう。

ペットのいるご家庭ではペット達にも特別なお食事を用意してあげたいと考えている飼い主さんも多いと思いますが、ヒトの食べ物をそのままペット達に与えることはやめましょう。

我々が普段口にしている食べ物は、ペット達にとっては塩分や糖分、脂質などが多すぎることに加え、様々な化学調味料や添加物が含まれているため、ペットの健康を害することにもなりかねません。
また食材の中にはペットが口にすると中毒症状を起こしたり、持病がある場合には内臓に負担をかけてしまうものもあります。

もしも特別な食事で一緒に年末年始を楽しみたいのであれば、ペット用に作られたお祝い用のケーキやおせちなどの販売もありますし、飼い主さんが手作りできるペットメニューのレシピもいろいろあります。
アレルギーがある場合には使用されている食材のチェックが必要ですが、年に一度のこの機会にペット達にも特別なメニューを用意してあげるのも楽しいかもしれませんね。

おせち料理や人間の食事で与えてはいけない食材

食材の中には犬猫が食べると体調不良を起こすものや中毒に気をつけなくてはならない食材、食べ方や食べる量によっては危険なものもあるため、注意が必要です。

ペットに食べさせない方が良い食材にはどんなものがあるのか、この時期によく登場する食材に関して確認していきましょう。

① 揚げ物や脂身の多い肉
揚げ物や皮の付いたチキンなどは脂分が多く、ワンちゃんや猫ちゃんが食べると消化不良を起こして下痢や吐き気など消化器症状を起こすことがあります。
場合によっては摂りすぎた脂分が負担になり、消化不良から急性胃腸炎や膵炎など重大な疾患を引き起こしてしまうこともあります。

基本的に動物に与えるものではありませんが、美味しそうな臭いにつられて誤食が起こってしまうことも考えられますので、万が一食べてしまった場合には速やかに病院へ連れていき催吐処置をしてもらうことをお勧めします。

② 骨付きの肉や串焼きなど
骨付き肉や焼き鳥など串に刺さった状態の食品も注意が必要です。
ワンちゃんや猫ちゃんには骨や串は残すものだという概念がないため、これらは肉の塊にしか見えません。
一口だけあげようと思ったら骨ごとあるいは串ごと食べてしまったと病院に相談しに来られる飼い主さんも多く見られます。

骨をかじって割れた状態で飲み込んでいる場合や焼き鳥の串などは尖った先端で消化管を傷つけたり、最悪の場合は消化管穿孔の危険もあります。

まずは与えない事が原則ですが、誤食してしまった場合は速やかに病院を受診して適切に対処してもらうようにしましょう。

③ おせち
お正月にはおせちを食べるご家庭も多いと思いますが、おせちは基本的に日持ちするよう濃い味付けがされているため、ヒト用のおせちをペットに与えてはいけません。
おせちの定番メニューについて、具体的にご紹介します。

・黒豆:黒豆は体に良い成分も含まれていますが、生のまま食べたり砂糖をたくさん使って煮込んだおせちの黒豆は糖分過多になるため与えてはいけません。
与える場合は味付けせずに柔らかく煮込んだ黒豆を少量与えるだけにとどめましょう。
また大豆アレルギーのある犬猫では皮膚の痒みや赤みなどといった症状などが出る可能性があるため注意が必要です。

・田作り(ごまめ):乾燥したカタクチイワシに甘じょっぱいたれを絡めた田作りはいかにも猫が好きそうですが、やはり味つけが濃いため塩分や糖分が過剰になってしまいます。
特に糖尿病や腎臓病、心臓病などの病気治療中の場合は体に想像以上の負担をかける可能性があります。
与えるのであれば犬猫用の煮干しなどを与えるようにしましょう。

・栗きんとん:人用のおせちの栗きんとんは砂糖が沢山加えられているので犬猫には与えない方が良いでしょう。
ペット用に栗とサツマイモだけで作った栗きんとんは食べても良いですが、サツマイモなどは比較的カロリーもありますので食べさせすぎないようにしましょう。

・かまぼこ:おせちや正月料理によく登場するかまぼこには比較的多くの塩分が含まれており、添加物が含まれているものもあるため与えないようにしましょう。
特に心臓疾患や腎臓疾患などの持病がある場合、塩分の摂りすぎは負担が大きいため、食べさせないようにしましょう。

・数の子、いくらなどの魚卵:おせちに入っている数の子やいくらは味付けされており、塩分が過剰になります。
また魚卵はコレステロールも高いため、犬や猫には与えないようにしましょう。

・筑前煮などの煮物:煮物は砂糖や醤油によって濃く味付けされており、犬や猫が食べるのには適していません。
またこんにゃくやゴボウ、シイタケ、レンコンなどの一部の食材は消化が悪く消化不良をおこすことがあるため与えない方が良いでしょう。

④ おもち
お正月と言えばおもちを思い浮かべる方も多いと思いますが、犬や猫がおもちを食べるのは危険です。
原材料はお米ですので中毒成分などは含まれていませんが、ドライフードやウェットフードとは違って弾力性があり伸びて噛み切りにくいため、喉に詰まってしまう危険があります。

⑤ お刺身などの生魚
犬や猫に刺身などの生の魚を与えることはお勧めできません。
新鮮な刺身を少量であれば問題ないことが多いですが、種類や与える量によっては体調不良の原因になってしまうことがありますので気を付けましょう。

・イカやタコ、ホタテなどの貝類、エビやカニなどの甲殻類
これらは生の状態ではチアミナーゼという酵素が多く含まれており、たくさん摂取するとビタミンB1が分解されてチアミン欠乏症を起こし、食欲不振や嘔吐、神経障害や運動失調などを発症することがあります。
特に猫では体内にビタミンを蓄えることができないため、犬よりもチアミン欠乏になりやすいと言われています。

・マグロやカツオ、アジ、サンマ、ブリ、サバなどの魚
これらの魚にはヒスチジンというアミノ酸が多く含まれており、常温で放置するとヒスタミン産生菌の酵素が作用してヒスタミンが産生され、摂取するとヒスタミン中毒を起こすことがあります。
症状としては吐き気や下痢などの消化器症状や皮膚の赤み・痒みなどアレルギー様症状が現れます。
ヒスタミンは一度産生されると調理しても除去できません。
常温でしばらく置かれた刺身は食べさせないようにしましょう。

さらに生の魚にはアニサキスが寄生していることもあります。
アニサキスは加熱処理や冷凍によって死滅しますが、処理が不十分なまま食べてしまうと危険ですので、やはり生の魚は食べさせない方が良いでしょう。

⑥ タマネギなどが使用されている食品
犬にも猫にも、タマネギを含む食品を食べさせてはいけません。
またタマネギ以外のネギ類(あさつきや長ネギ)、ニラ、ニンニク、らっきょうなども同様です。

これらの食材には『有機チオ硫酸化合物』という成分が含まれており、犬や猫はこの成分を体内で分解する酵素の働きが弱いため、摂取すると赤血球が酸化して壊れやすくなり、溶血性貧血を起こしてしまいます。
症状としては元気・食欲の低下、下痢や吐き気、血色素尿、黄疸、重症のものでは痙攣をおこすこともあります。

この有機チオ硫酸化合物は加熱や加工処理をしても消えないため、ハンバーグやコロッケ、シチューなど目に見える形で含まれる食品だけでなく、スープやドレッシング、ソースなどに含まれる場合でも危険です。
症状が出る摂取量は個体差が大きく、少量であっても発症する可能性はあるため、誤って食べてしまった場合にはすぐに病院を受診するようにしましょう。

急性膵炎・胃腸炎に気を付けましょう

上に示した通り、ヒトの食べ物はペット達が口にするのには適さないものが非常に多いため、基本的にはペットにはペット用に作られた食事やおやつを与えるのが安全です。

しかし来客の増えるこの時期には、普段一緒に過ごしている家族が気を付けていてもお客さんからおいしいもの(人の食べ物)をもらったり、ペット用であってもおやつをたくさん食べる機会が増えがちです。

普段食べなれないものをあれこれ食べると、いつもより食べる量が増えて消化不良を起こしたり、食べ物によっては消化が追い付かず胃腸の調子を崩してしまうことがあり、急性の胃腸炎やひどい場合には膵炎などを起こしてしまうことがあるため要注意です。

胃腸炎を起こした場合には吐き気や下痢、食欲不振が見られ、治療せずにいると繰り返す下痢によって血便が出てしまったり、膵炎に発展してしまうこともあります。
膵炎は激しい消化器症状と腹痛などによって体が著しく消耗し、適切に治療されなければ命の危険もありますので、何らかの消化器症状がみられている場合には悪化する前に病院を受診するようにしましょう。

また、膵炎は脂肪分の多い食べ物の誤食によっても起こることがあります。
例えばとんかつやフライドチキンなどの揚げ物、ヒト用のケーキ(生クリーム)の誤食なども原因になることがありますので、食べられないように気を付けましょう。

せっかくの楽しいイベントでペットの具合が悪くなってしまうことがないように、誤食や食べるものの内容・量に気を付けましょう。

正月太り予防の食事管理

お正月はおせちなど特別な食事を食べる機会が増え、来客が多くなる時期でもあります。
そんな時に起こりがちな問題として、普段と異なる食事によるカロリーオーバーや来客からもらうおやつの食べすぎによる『正月太り』にも気を付けたいところです。

おやつも含めペットが口にするものは食事の一部ですので、たくさん食べれば食べただけ太ってしまうのは当たり前のことです。
しかし手作りのおせちなどはカロリー計算が難しく、なんとなくあげていると多くはカロリーオーバーになってしまっています。

普段は食事管理に気をつけている飼い主さんでも、来客時にはせっかく持ってきてくれたおやつを断り切れず、また愛犬・愛猫が喜んで食べている姿を見ると『今日だけはいいか』という気持ちにもなりやすいでしょう。

しかしそれが続いてしまうと正月太りにつながってしまいます。
普段と違う食事やおやつを与える場合には、ある程度与える量を決めておき、普段の食事と比べてカロリーオーバーにならないように気を付けましょう。

また普段食べ慣れないものを食べることでお腹の調子を崩してしまうこともよくあることです。
特に初めて食べるおやつをたくさん食べると下痢や吐き気などを起こしてしまうことが多くなりますので、初めて食べるものは少量にとどめるように気を付けましょう。

またいろいろな種類の食材を一度に与えてしまうと、万が一体調を崩した時に何が原因だったかわからなくなってしまいます。
初めて食べるものは極力1種類にとどめ、食べた後の体調の変化にも気を付けましょう。

年末年始に動物病院を受診する際は…

年末年始は多くの動物病院が休診となります。
病院のホームページや病院内の張り紙などであらかじめお知らせされていることが多いと思いますので、かかりつけの病院はいつまで受診できるのか、休診期間中に何かあった場合に受診できる最寄りの病院はどこかなど、あらかじめ把握しておくようにしましょう。

持病の状態が安定せず年末年始にも受診が必要になりそうな場合には、あらかじめかかりつけの病院と緊急時にはどうしたらいいか相談しておく必要があります。
必要に応じて簡単な診療経過書を作ってもらうか、現在の投薬内容がわかるものを整理しておき、万が一の場合に受診先の病院に持っていけるようにしておくと安心です。

また継続的に内服薬を服用している場合、年末年始にお薬が足りなくなってしまうことがないよう、残りのお薬の数を確認し、余裕をもって処方してもらいましょう。

ただし、休診日の直前・直後は同様にお薬を処方してもらいに行く患者さんで病院も混雑しがちです。
あまりにお薬の処方が集中してしまうと動物病院の在庫数が足りなくなったり、病院の受付や電話がパンク状態になってしまうこともありますので、余裕をもって早めに予約するようにしましょう。

休診期間中に急に体調不良がおこった場合や事故など思わぬアクシデントがあった場合には、開いている病院を受診することになります。
地域によっては、夜間の救急病院や比較的大きな医療センターが年末年始や祝日の緊急対応病院として急患を引き受けてくれることがありますが、近隣に受け入れてくれる病院がない場合には、隣の市や場合によっては隣の県まで移動しなければならないケースもあります。

そのような状況にならないのが一番ですが、万が一ということもありますので、休みに入る前に年末年始にも診察を行っている病院の有無や、診察時間などを確認しておきましょう。

また受診の際は、最低限のマナーとしてペットはキャリーに入れていくあるいはリードやハーネスを付けて飼い主さんの近くで待機できる状態にすること、緊急性のない場合は受診を控えること、緊急性が高いと思う場合は受診前に病院にあらかじめ連絡をして受け入れ態勢を整えてもらうことなども重要です。

継続治療が必要な病気の治療中で一時的に治療をお願いする場合などは、あらかじめかかりつけの病院から連絡しておいてもらうか、それまでの検査内容や投薬内容がわかるものを持参するようにしましょう。

終わりに

様々なイベントが目白押しの年末年始、普段なかなか会えない人との再会などでペットも家族も気分が高揚しがちです。
しかし、はしゃぎすぎて怪我や誤飲などのアクシデントがおこらないように、少しだけ気を付けて楽しい時間を過ごしたいものですね。

ページ先頭へ SSL グローバルサインのサイトシール