オールドイングリッシュシープドッグの特徴について
もこもことした被毛が特徴的なぬいぐるみのような犬種です
大きなぬいぐるみのような愛らしい姿が特徴です。
ダブルコートと呼ばれる被毛は硬めのオーバーコートと防水性に優れたアンダーコートの二層から成ります。
愛嬌のある表情や子犬の頃の面影を残しつつ大きくなるので、愛されるコンパニオンドッグとして人気があります。
実はがっしりとした体形です
ふわふわした毛でわかりにくいのですが、作業犬だったこともあり、体つきは太い骨にしっかりとした筋肉が引き締まっています。
運動量も多く要し、長めの散歩や広い場所で思い切り走るなどの運動も楽しめる犬種です。
力も強いので、飼い主さんが制御できるように普段からしつける必要があります。
オールドイングリッシュシープドッグの性格について
警戒心が強い個体も
牧羊犬の名残から、防衛本能がやや強く出る個体もいると言われています。
被毛により表情が読み取りにくく、警戒している表情に気付きにくい場合があります。
また体が大きいため、甘噛みや飛びつきが人や犬にとっては大きなけがにつながる可能性があります。
攻撃などにつなげて大きなトラブルにならないために、制御できるようにしつけることが大切です。
飼い主さんには忠実です
穏やかで落ち着いており、優しい犬種です。
信頼関係が築けると飼い主さんにも忠実に接します。
オールドイングリッシュシープドッグの飼い方(日常の世話)について
充分な運動をしてあげましょう
穏やかな犬種ですが作業犬として体を動かしていた歴史もあります。
充分な散歩時間を確保し、体を動かす時間を作ってあげてください。
思い切り走ることが好きな犬種のため、ただ歩く散歩だけではなく、思い切り広い場所で走れる時間も作ってあげるとより犬にとっても満足のいく時間となるでしょう。
また、個体の関節の状態などにより、適切な運動量は様々です。
かかりつけの先生と相談しながら適切な運動量を維持するよう心がけましょう。
しっかり適応できるようにしつけをしてあげましょう
攻撃的な犬種ではありませんが、警戒や興奮した際に強い力で行動する可能性があります。
その場合、大型犬のため、周りの人に与えた影響が大きな問題につながってしまう危険性があります。
飼い主さんが制御できるよう、普段から厳しくしつけをおこないましょう。
また、どんなにやさしい愛犬であっても、社会には大型犬が怖いと感じてしまう人もいます。
犬が苦手な人のことも配慮しながら生活することが大切です。
オールドイングリッシュシープドッグの歴史・起源について
イギリスが原産の牧羊犬です
イギリスが原産とされていますが、実際にはイタリア原産のヨーロピアン・シェパード・ドッグとイギリスのシープドッグが祖先となり繁殖したものであると考えられています。
ビアデッド・コリーなどと交配され、現在の姿に至ったとされています。
知的で友好的な性格から牧羊犬として活躍しました。
世界への広がり
1800年代にのイギリスのドッグショーに初めて出展されたオールドイングリッシュシープドッグは、19世紀末にはアメリカへ輸出されました。
ミュージカル映画「アニー」での登場や、日本や海外の企業CM、マスコットキャラクターに採用されるなどをして、20世紀始めころには人気犬種の仲間入りを果たしました。
現在でも愛らしい風貌やゆったりとした性格は家庭犬としても愛されています。
オールドイングリッシュシープドッグの気を付けたい病気について
股関節形成不全などの関節の病気に注意
先天的な股関節形成不全などの股関節の形状が異常になる疾患が起こりやすいとされています。
歩き方や座り方に変化を感じたら受診をしましょう。
また、日常生活の中でも、肥満やすべりやすいフローリングの床などの環境は関節への負担をかけます。
後天的な靭帯の異常などにつながる可能性も高いです。
また、体重が増えすぎると関節に負担になります。
肥満にならぬよう、食事量をコントロールし、滑りにくい床にするなどの配慮をしてあげてください。
皮膚トラブルに注意が必要です
豊富な被毛を持ち、活動的な犬種であるために、毛玉やもつれができやすく、皮膚トラブルにつながりやすい傾向があります。
こまめに皮膚ケアを行い、皮膚チェックもおこなう習慣をつけましょう。
違和感に気付いたら早めに受診して早期治療をしてもらうよう心がけましょう。
オールドイングリッシュシープドッグの価格相場について
50万円から70万円くらいの価格になります
珍しい犬種であることや大型犬であることから価格は高めです。
血統によっては価格相場よりも高くなる個体もいます。
ただし、繁殖している個体数も少なく、あまり価格や性格、容姿などで比較できる選択肢は少なくなる可能性が高いです。
ペットショップよりもブリーダーからの購入の方が一般的
ペットショップで出会える可能性は低く、繁殖を行なっているブリーダーも限られる犬種です。
大型犬は繁殖に要するスペースも必要なため、郊外を繁殖場にするブリーダーが多い傾向があります。
繁殖を行なっているブリーダーを探して、見学や購入に行く流れになるケースが多いです。
日本国内で飼育頭数も少ない犬種であるため、繁殖しているブリーダーも少ない傾向があります。
獣医師から見たオールドイングリッシュシープドッグを飼う際のアドバイス
大型犬種を飼育する準備が必要です
体格が大きいため、飼育に必要なスペースも、かかる医療費も小型犬と比較すると倍以上になります。
周りの犬や人とのかかわりの中で大型犬特有のトラブルも起こり得ます。
飼育することを決める前に大型犬の性質を理解した上で、配慮しながら生活維持をすることが可能なのかなどをしっかりと考えて決める必要があります。
同時に犬と向き合う時間や手間も多くかかる傾向があります。
大型犬種と暮らせる生活なのか充分に考えたうえで迎えてあげてください。
被毛や皮膚のケアをこまめに行って清潔に保ちましょう
被毛が豊富なため、こまめにブラッシングをして、もつれの原因となるいらない毛を除去する必要があります。
もつれや毛玉になると、皮膚疾患につながる恐れもあります。
こまめにブラッシングやシャンプーを自宅でも行なう習慣をつけましょう。
オールドイングリッシュシープドッグの飼育チャートについて
犬種ならではの性質をよく勉強してきちんと理解しながら一緒に生活することが求められます。
散歩、しつけなどで犬と向き合う必要がある場面は多いですが、良好な関係が築ければ飼い主さんに対しては従順な姿勢を見せてくれる可能性が高く、愛犬との充実した生活が送れるでしょう。
特にしつけでは、大きなトラブルにつながる危険性もあるので、徹底して行なう必要がありますが、個人では難しいことも専門家に相談しながら飼育することで飼い主さんの負担を軽減しながら生活を送れる可能性が高いです。
初心者 | 2 初心者にはやや飼いづらい |
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しつけ | 2 しつけはやや難しい |
お手入れ | 1 お手入れは非常に難しい |
気性 | 8 気性はかなり穏やか |
多頭飼育 | 2 多頭飼育はやや難しい |
散歩 | 2 必要な散歩量はやや多い(2~2.5時間程度) |
病気 | 2 病気にはやや弱い |
抜け毛 | 2 抜け毛はやや多い |
吠え方 | 2 やや吠える |
におい | 5 臭いは普通程度 |