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Youtube 病気辞典
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執筆獣医師:齋藤厚子先生
[記事公開日]  [最終更新日]
[ 目次 ]

アメリカンポリダクティルの特徴について

通常よりも指の数が多い多指症の猫です。

アメリカンポリダクティルは前足あるいは後ろ足、または前後の足に余分な指を持つ多指症の猫です。

体の大きさは一般的な中型の猫と同じくらいですが、多指のため足先が大きく見えます。
通常の猫は前足に5本、後ろ足に4本ずつ指を持ち、合計18本の指ですが、様々なパターンで多指を持つアメリカンポリダクティルは最高で27本もの指を持つものもいたことがあるそうです。

多指であること以外は他の猫と比べ大きな特徴はありません。
子猫の時期は多指によって足の使い方がうまくいかず歩行を覚えるのが遅い個体もいるようですが、成長ともに慣れ、成猫では多指を器用に使って上手に木登りをしたりネズミを捕まえたりする個体もいるようです。

被毛の色はすべての色が認められており、短毛・長毛のどちらも存在します。
尻尾はあってもなくても良く、品種としての規定はかなり緩いものですが、通常以上の指を持っていることが絶対条件となっています。

アメリカンポリダクティルの性格について

社交的で優しく、環境適応力が高いことで知られています。

アメリカンポリダクティルは社交的で人や他の動物に対しても慣れやすく、環境の変化にも柔軟に適応できる猫です。

またもともとネズミ捕りをしていた猫ですので、非常に活発で運動が大好きです。

アメリカンポリダクティルの飼い方(日常の世話)について

被毛のお手入れは比較的容易です。

アメリカンポリダクティルには短毛種も長毛種もいますが、抜け毛の量は一般的な猫と同程度です。
短毛種であれば週に1~2回、長毛種であれば週に2~3回程度ブラッシングしてあげましょう。

爪切りをこまめにしましょう。

多指症の指は他の指に比べて接地が悪く、爪とぎがしっかりできないことがあるため、巻き爪になりがちです。

そのため爪のチェックはこまめにする必要があり、定期的に爪を切ってあげなくてはなりません。

たくさん運動できる環境を作ってあげましょう。

もともとネズミ捕りをしていたため、運動量は非常に多い猫です。
できれば走り回れるスペースを確保してあげ、上下運動できるようにキャットタワーを設置したり家具の配置を工夫して運動不足にならないように環境を整えてあげるようにしましょう。

また飼い主さんと遊ぶのも好きですので、時間のある時はたっぷり遊んであげましょう。

アメリカンポリダクティルの歴史・起源について

ヨーロッパから船でアメリカに渡ってきた猫と考えられています。

アメリカンポリダクティルの祖先は数百年前、ヨーロッパの人々が船に乗ってアメリカに渡る際、船でネズミ捕りをしていた猫と考えられています。
多指症の猫は海で幸運をもたらすと考えられ、海を渡るお守りにもなっていたようです。

多指は1本の指が2つに分かれることで指の数が多くなりますが、これは優性遺伝によって受け継がれます。
そのため親猫のどちらかが多指の場合、子猫も多指症になる可能性が高くなります。

アメリカに上陸した後繁殖を繰り返して数を増やし、アメリカの土地に根付いて誕生した品種がアメリカンポリダクティルです。

ポリダクティルとは「多指」を意味しますが、他にも「サム(親指)キャット」、「ミトン(手袋)キャット」や、6本指の猫をかわいがっていた作家のヘミングウェイの名前を受けて「ヘミングウェイキャット」などの別名も持ちます。

アメリカンポリダクティルの気を付けたい病気について

遺伝性疾患などは報告されていません。

アメリカンポリダクティルは船の上という過酷な環境で生活してきたため、体はとても丈夫であるといわれています。
品種特有の遺伝性疾患などは報告されていません。

また多指の遺伝子が病気の原因になることもなく、健康に悪影響を及ぼすこともありません。

ただし、猫に一般的に起こりやすいと言われている下部尿路疾患や中高齢期以降の腎臓病の発症などには他の猫と同様に気を付ける必要があると考えられます。
食欲の低下や排尿状況、飲水量の変化など、気になる様子があったらできるだけ早く病院を受診するようにしましょう。

アメリカンポリダクティルの価格相場について

日本での入手は困難です。

アメリカンポリダクティルは日本ではあまり認知度の高くない猫で、販売しているペットショップやブリーダーの情報はありません。

どうしても家族に迎えたいという場合には海外からの輸入が必要となり、猫の輸入を行っている輸入代行業者などに依頼して海外のブリーダーから購入することになります。

価格相場は不明ですが、子猫の生体価格に加え輸入にかかる輸送費や輸入代行業者への仲介手数料などが加算され、高額になることが予想されます。

獣医師から見たアメリカンポリダクティルを飼う際のアドバイス

子猫の時期は怪我に注意しましょう。

体は丈夫で病気などは少ない猫種ですが、子猫の時期には多指であるために歩き方がぎこちなく、歩き方を覚えるまでに時間のかかる個体もいるといわれています。

大人になるにつれて歩き方に慣れて活発に走り回るようになりますが、いつまで経っても歩き方がおかしい場合には関節などに異常がないかどうか一度診てもらいましょう。

アメリカンポリダクティルの飼育チャートについて

社交的で環境への順応性も高く、人にもよく慣れるため比較的飼いやすい猫と考えられます。
運動量は多く必要で運動不足になるとストレスがたまる可能性がありますので、運動できる環境を整え、時間のある時にはたっぷりと遊び相手をしてあげましょう。
日本ではなかなか手に入らない猫です。

初心者  6 初心者には普通程度の飼いやすさ
しつけ  7 しつけはかなり簡単
お手入れ  8 お手入れはかなり楽
気性  7 気性はかなり穏やか
多頭飼育  8 多頭飼育はややし易い
運動量  2 運動量はやや多い
病気  10 病気には非常に強い
抜け毛  7 抜け毛はかなり少ない
鳴き方  5 普通程度に鳴く
におい  5 臭いは普通程度
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