アメリカンリングテイルの特徴について

カールした尻尾が特徴の猫です。

アメリカンリングテイルはその名の通り尻尾がくるんとカールした猫です。
尻尾はリラックスしている時に背中の上でくるりと巻いていますが、常に巻いているわけではなく、他の猫と同様にピンとまっすぐ立てたり興奮時にパタパタと左右に振ったりすることもできます。

体の大きさは中型からやや大きめのフォーリンタイプ、手足も胴体も長く、筋肉質ですが細身です。
指の間は水かきの様につながっているのも特徴の一つです。

被毛は短毛で、毛色や柄のパターン、眼の色などにも特に規定はありません。

生後間もないころは尻尾のカールはわからないことが多いですが、成長とともに徐々に尻尾がカールして背中の上で巻いてきます。

アメリカンリングテイルの性格について

友好的で愛情深く、好奇心旺盛です。

アメリカンリングテイルは好奇心旺盛で、活発に遊ぶ猫です。

初めて会う人に対してはややシャイな一面を見せることがありますが、一度慣れてしまえばとてもフレンドリーで、家族に対する愛情も深く、他のペットや子供ともうまく付き合うことができます。
家族の中でも特定の一人に対して特に心を開く、という個体が多いようです。

アメリカンリングテイルの飼い方（日常の世話）について

被毛のお手入れは比較的容易です。

アメリカンリングテイルは短毛種で抜け毛も特別多くはないため、被毛のお手入れにそれほど神経質になる必要はありません。

週に１～２回ブラッシングしてあげる程度で十分で、特に汚れたりすることがなければシャンプーもこまめにする必要はありません。

食べ物を隠す傾向があります。

野生の生活の名残か、ネズミなどの獲物や食べ物を隠すことが多いようです。
家具の隙間などにそうしたものを入れていないかどうか、掃除の際に気を付ける必要がありそうです。

たくさん運動できる環境を作ってあげましょう。

運動量は比較的多い猫です。
できれば走り回れるスペースを確保してあげ、上下運動できるようにキャットタワーを設置したり家具の配置を工夫して運動不足にならないように環境を整えてあげるようにしましょう。
体がやや大きめなので、キャットタワーなどは強度のあるものを設置する必要があります。

また飼い主さんと遊ぶのも好きですので、時間のある時はたっぷり遊んであげましょう。

アメリカンリングテイルの歴史・起源について

アメリカで発見された１匹の猫がルーツです。

アメリカンリングテイルは１９９８年、カリフォルニア州のフリーモントで発見された１匹の子猫から始まった品種です。

スーザン・マンリーという女性が生後間もないオスの子猫を保護して育てたところ、成長するにしたがってその尻尾が背中の上でくるりと丸まってきました。
心配したスーザンは病院で検査をしてもらいましたが特に異常は認められず、猫自身も何ら支障なく生活していました。

ところがTICA専属の遺伝学者に相談したところ、特有の遺伝子を有している可能性があるとされ、品種として確立する動きが始まりました。

この猫はその後交配を試みられ、２０００年には同様のカールした尻尾を持つ子猫が数匹生まれます。
これらの猫を基礎として、２００５年頃からブリーダーよる協力の元、アメリカ国内にいる短毛の猫との交配を重ね品種確立を目指していますが、現段階ではまだ「実験的品種」にとどまり、新品種として育成が続けられています。

アメリカンリングテイルの気を付けたい病気について

品種特有の疾患は報告されていません。

アメリカンリングテイルは比較的丈夫な猫とされており、品種特有の好発疾患などは報告されていません。

ただし、猫に一般的に起こりやすいと言われている下部尿路疾患や中高齢期以降の腎臓病の発症などには他の猫と同様に気を付ける必要があると考えられます。
食欲の低下や排尿状況、飲水量の変化など、気になる様子があったらできるだけ早く病院を受診するようにしましょう。

アメリカンリングテイルの価格相場について

日本での入手は困難です。

アメリカリングテイルは日本ではあまり認知度の高くない猫で、販売しているペットショップやブリーダーの情報はありません。

どうしても家族に迎えたいという場合には海外からの輸入が必要となり、猫の輸入を行っている輸入代行業者などに依頼して海外のブリーダーから購入することになります。

価格相場は不明ですが、子猫の生体価格に加え輸入にかかる輸送費や輸入代行業者への仲介手数料などが加算され、高額になることが予想されます。

獣医師から見たアメリカンリングテイルを飼う際のアドバイス

水の事故に気を付けましょう。

水を怖がらず指の間には水かきのような皮膚があるため、祖先はもしかしたら水場の近くで生活していた猫かもしれません。
室内での生活ではお風呂や洗濯槽に水をためてふたを開けておくのは事故につながる危険がありますので、蓋を徹底して閉める、お風呂や洗濯機にアクセスできないようにするなど対策をとり、事故が起こらないように気を付けましょう。

アメリカンリングテイルの飼育チャートについて

アメリカンリングテイルは人懐こく家族や他のペットとも仲良くできますが、一人で過ごすことも苦手ではないためお留守番も割と平気な飼いやすい猫です。
少し大きめの体で活発に遊ぶので、安全に運動できる環境づくりが必要です。
日本ではなかなか出会えない猫種です。