北海道犬の特徴について
野生の原種に近い感覚を持った犬種です
大型の野生獣にも立ち向かうような狩りに随行する獣猟犬だった北海道犬は、闘争心が強く、勇敢な性格です。
そのため狩猟犬の本能が強く残り、他の犬や人などに攻撃的な行動を示す場合があります。
大きなけがを伴うトラブルにつながる危険性が高いため、飼い主さんは制御できるように日常的に厳しくしつける必要があります。
短毛ですが、抜け毛は多いです。
短毛ですがダブルコートですので、乾きにくいなどお手入れで大変なところもありますが、基本的には毎日のブラッシングで充分です。ただし、換毛期には大量に毛が抜けるので、この時期にはしっかりブラッシングをする必要があります。
抜け毛を放置してしまいますと、皮膚トラブルの原因になってしまうことがありますので注意が必要です。
北海道犬の性格について
飼い主さんに対して忠実に接します
警戒心の強さから、飼い主さんにのみ忠実に接することのできる犬種と言われています。
信頼関係を築くまでに時間がかかる可能性は高いですが、より良い関係が築けると素晴らしいパートナーとなるでしょう。
飼い主さん以外の人や犬に対しては攻撃的になる危険性もあるため、飼い主さんが制御できるように厳しくしつける必要があります。
闘争心が強い一面も
野生の大型獣の狩猟に使用されていたこともあり、闘争心が強く勇敢な性格も持ちます。
犬本来の原種とも言える体型と共に、野生に近い緊張感や警戒心も備えていることがあります。
力も強いため、致命的なけがを負わせてしまう危険性もあるため、他の人や犬との接触は犬の性格を考慮して、行う必要があります。
日常的に攻撃につながるサインを把握できるよう、飼い主さんも注意深く観察するよう心がけましょう。
北海道犬の飼い方(日常の世話)について
しつけをきちんと行いましょう
強い力を持ちます。
また警戒心も強く、狩猟本能が色濃く残るため、警戒や恐怖心が攻撃に代わる可能性もあります。
万が一攻撃をすると、強い力で、周りの人や犬にけがをさせてしまう可能性もあるので、けがやトラブルにつながり得る興奮の制御や噛むことの防止など、普段からしつけをきちんと行う必要があります。
適切な運動量を保ちましょう
体力もあり、体も大きな犬種です。
広い場所での運動や、30分から1時間程度の少し長めの散歩などの発散の方法を考えてあげてください。
また、関節への負担を軽減するためにも肥満を予防すると同時に、後肢などの筋肉量を維持することも大切です。
北海道犬の歴史・起源について
猟犬として活躍していました
北海道の先住民族であるアイヌ人が熊やその他の獣猟用として飼育していました。
そのためアイヌ犬とも呼ばれていました。
当時から厳寒と豪雪に耐える強い体質を持ち、的確な判断力と持久力に富んでいることが特徴的でした。
番犬、家庭犬としての広がり
猟に使用する際は勇敢さや気の強さが大切とされていますが、訓練の仕方によって忠実さが活きて家庭犬としても適性があると広がりを見せました。
北海道の土着犬でしたが、戦後は東京へも広がりました。
最近ではCMでイメージキャラクターに使用されたこともあり、注目されている犬種でもあります。
北海道犬の気を付けたい病気について
皮膚トラブルに注意が必要です
他の日本犬種と同様アトピーなどを含め皮膚トラブルも多い犬種です。
一般的な皮膚トラブルだけでなく自己免疫疾患が関連する皮膚疾患も起こりやすいとされています。
換毛期には被毛の抜ける量も多くなるため、こまめに皮膚のケアをしながら早期に皮膚の変化に気付けるよう心がけましょう。
熱中症には注意しましょう
寒い地域に住む犬種だったため豊富な被毛に覆われていて、暑さに弱いです。
熱中症になりやすい傾向があります。
散歩の時間の温度への配慮や室内で温度を管理した上で飼育してあげてください。
また呼吸が荒かったり、触って体温が熱いと感じた場合は熱中症の可能性が高いため、すぐに受診しましょう。
北海道犬の価格相場について
15万円から30万円くらいの価格になります
中型犬であるため高めの価格と言えるでしょう。
日本国内では飼育頭数が少ない犬種ということも理由の一つに関係しています。
血統によっては価格相場よりも高くなる個体もいます。
ペットショップよりもブリーダーからの購入の方が一般的
ペットショップで出会える可能性は低い犬種です。
繁殖を行っているブリーダーも人気犬種と比較すると少ないです。
繁殖を行なっているブリーダーを探して、見学や購入に行く流れになるケースが多いです。
獣医師から見た北海道犬を飼う際のアドバイス
周囲とのトラブルを防ぐ配慮を
攻撃力を持ち、警戒心も強いため、周囲の人や犬を攻撃してしまった場合は大きなけがにつながってトラブルになる可能性もあります。
また、吠え声も大きく、犬が苦手な人にとっては怖いと感じる場合もあるでしょう。
周囲とのトラブルを予防すべく、しつけはしっかりと行い、飼い主さんが制御できるよう北海道犬と充分な信頼関係を築くことが大切です。
暑さに弱い犬種です
寒い地域が原産の犬種のため、暑さには弱いです。
野生的な本能の強く残る犬種なので外での飼育を検討しがちですが、夏は室内を涼しくしたうえでの飼育などの対策が必要です。
熱中症にも注意しましょう。
北海道犬の飼育チャートについて
家庭犬に改良されていますが、元々の性質から、愛玩犬のような楽しみを求めることは難しい犬種です。
興奮した場合の攻撃力の高さや警戒心の強さなどから、信頼関係を築き、しつけをすることが難しい可能性が高いです。
運動量の確保やケア、しつけに要する時間などを考慮すると、初めて犬と生活する飼い主さんには難易度の高いことが多いでしょう。
北海道犬に詳しいトレーナーやブリーダーなどの信頼できる専門家の意見を聞きながら信頼関係を築くと飼育における難易度は少し下がるかもしれません。
初心者 | 0 初心者には非常に飼いづらい |
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しつけ | 0 しつけは非常に難しい |
お手入れ | 3 お手入れはやや難しい |
気性 | 0 気性は非常に荒い |
多頭飼育 | 1 多頭飼育は非常に難しい |
散歩 | 1 必要な散歩量は非常に多い(2.5~3時間程度) |
病気 | 1 病気には非常に弱い |
抜け毛 | 0 抜け毛が非常に多い |
吠え方 | 1 非常に吠える |
におい | 5 臭いは普通程度 |