ケリーブルーテリアの特徴について
猟犬として勇敢に立ち向かう性質が色濃く残ります
アイルランドでネズミやカワウソなどの小害獣を駆除するための猟犬として活躍していた歴史があるケリーブルーテリアは、気が強く、どう猛な相手にも勇敢に立ち向かう性質を持っています。
特徴的な被毛を持ちます
ブルーと呼ばれる薄いグレーがかった黒い被毛が特徴的です。
テリア犬種ですがシザリングと呼ばれるハサミでのトリミングが必要な犬種です。
ウェーブのかかった被毛はシングルコートと呼ばれる一層のみが体表に沿う生え方のため、抜ける量なども少ないことが多いです。
サロンでのトリミングに合わせて、定期的なブラッシングを家庭で行なう必要があります。
ケリーブルーテリアの性格について
好奇心旺盛で活発です
猟犬としても活躍していたことからもわかるように、好奇心旺盛で活発な性格をしています。
勇敢で行動的な部分もあるので、しつけは難しいと感じる部分も多いかもしれません。
忠実な一面も持つので根気強く接することで、飼い主さんとは強固な信頼関係を築くことも出来る犬種です。
相性が悪い他の犬や人に対しては攻撃的な行動を現すこともあるため注意が必要です。
頑固で警戒心の強い一面も
警戒心が強く繊細な一面も持っています。
飼い主さん以外の見知らぬ人やものには強い警戒心を示す場合があります。
若齢の頃から、身の回りのものや人に社会性を持てるように適応させる努力が必要です。
自分の意思をしっかり持ち、自分で決めた通りにしようとする頑固な一面もあるため、しつけで飼い主さんがリードできるように関係性を築く必要があります。
ケリーブルーテリアの飼い方(日常の世話)について
テリアの性格を理解してあげましょう
テリア犬種が本来持つ頑固さや、自分の意思の強さを残す犬種のため、しっかりしつけをして信頼関係を築けないと、飼育しづらいと感じることもある可能性が高いです。
独立心が強く、慣れるまでは友好的な犬種ではないため、つかみにくい部分もありますが、信頼関係を築くことは可能です。
頑固さや意志の強さも賢さ故のものであることが多く、この賢さを利用して飼い主さんの生活に適応できるよう若齢の頃からきちんとしつけをしてあげましょう。
充分な運動をしてあげましょう
高い運動能力を持つ犬種です。
発散のためにも充分な散歩時間を確保し、体を動かす時間を作ってあげてください。
思い切り走ることが好きな犬種のため、ただ歩く散歩だけではなく、思い切り広い場所で走れる時間も作ってあげるとより良いでしょう。
信頼関係が築けると聡明な犬種であるため、一緒に体を使って遊ぶことできずなが深まる可能性が高いです。
ケリーブルーテリアの歴史・起源について
アイルランドで作出された古いテリアです
ケリー・ブルー・テリアは古くから生存していたと推測されており、書籍はおそらく1840年代のものが最も古いとされています。
ネズミ、鳥、ウサギ、カワウソ、さらにアナグマのようなどう猛な害獣を駆除するためのテリア犬種として活躍してきました。
勇敢な性格や飼い主に対する忠実な性格から、牛や羊など大動物の護衛や誘導までこなし、猟師や農家で大切に飼われてきたと言われています。
ショーへの出陳と世界的な人気
1910年代にショーに出陳してからアイルランド愛国者たちのマスコット的な存在として人気が急上昇したとされています。
その後アメリカやイギリスにも輸出され、家庭犬としては性格の気難しさなどから人気の障害となりましたが、被毛のカラーの美しさなどから高い評価を得ました。
ケリーブルーテリアの気を付けたい病気について
犬種特有の病気もいくつかあるため注意が必要です
多く頻発する病気ではありませんが、ケリーブルーテリアの犬種特有で注意すべきとされている病気の一つに小脳アビオトロフィーという疾患があります。
神経が少しずつ変性していき、次第に全身の機能が衰えていきます。
原因も明確ではないため、決定的な治療方法も存在しないとされる病気です。
予防策はありませんが、早期に発見することが大切です。
行動や体調の変化など普段から注意するようにしましょう。
眼の病気に注意が必要です
白内障や緑内障などの眼病に注意が必要な犬種とされています。
病的な変化のため、加齢性の白内障と異なり、若齢のうちから眼球の白濁の変化が起こったり、中高齢での変化であっても白濁の仕方が左右差があるなどの変化が見られることが多いです。
緑内障は眼圧と呼ばれる眼球の内圧が上がる疾患です。
痛みや違和感を伴うことのある疾患で、外見上は大きな変化に気づきにくい疾患ともいえます。
共に失明につながる危険性もあるため、定期的な健康チェックを行うことが大切です。
ケリーブルーテリアの価格相場について
30万円から50万円くらいの価格になります
中型犬であるため高めの価格になります。
日本国内では飼育頭数が少ない犬種ということも理由の一つに関係しています。
血統によっては価格相場よりも高くなる個体もいます。
ペットショップよりもブリーダーからの購入の方が一般的です
ペットショップで出会える可能性は低い犬種です。
繁殖を行っているブリーダーも人気犬種と比較すると少ないです。
繁殖を行なっているブリーダーを探して、見学や購入に行く流れになるケースが多いです。
ペットショップよりもブリーダーからの購入の方が一般的
ペットショップで出会える可能性は低い犬種です。
繁殖を行っているブリーダーも人気犬種と比較すると少ないです。
繁殖を行なっているブリーダーを探して、見学や購入に行く流れになるケースが多いです。
獣医師から見たケリーブルーテリアを飼う際のアドバイス
専門家と協力しながらの飼育も必要です
犬種的に起こりやすい疾患やテリア特有の性格をしつける難しさなど、一般の飼い主さんだけで行うには大変なことも多くあります。
トレーナーや獣医師などの専門家と協力しながら、困ったときは相談をして飼育することで、ケリーブルーテリアとの生活の難易度も少し低くなる可能性があります。
飼い主さんだけで抱え込まずに、頼れる身近な専門家を見つけておくことも大切です。
きちんとケリーブルーテリアと向き合える飼い主であるべき
活動的な犬種であるため一緒に遊ぶ時間を作ることや、トリミングや定期的なお手入れが必要な犬種であるためお手入れに時間をかける必要があること、犬種特有の病気もあるためこまめな日々の健康チェックが欠かせない犬種です。
一般的な愛玩犬と異なり、しつけにもテリア特有の性格を理解した上で、その性格を尊重しながら信頼関係を築いたうえでしつける必要があるため、たくさんの時間の努力や勉強が必要となる可能性が高いでしょう。
一緒に生活するためには、覚悟も家族の協力も必要となる場合が多いです。
迎える前に、自分の環境で本当に飼育できるのか、家族の協力が得られるのか、よく考えてみてください。
ケリーブルーテリアの飼育チャートについて
テリア犬種特有の性格が色濃く出ている犬種であるため、関係性を築くためには犬の特性を理解して生活する必要があります。
特殊なお手入れなどの大変さなども含め、初心者には難しい犬種かもしれません。
体力のある犬種なので、一緒にアクティブに遊びたい飼い主さんには向いている犬種と言えます。
テリア犬種特有の性格ゆえのしつけづらさや一緒に体を動かしてあげる必要性から、犬に向き合う時間を要する犬種ですが、信頼関係が築けると良いパートナーになり得ます。
初心者 | 2 初心者にはやや飼いづらい |
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しつけ | 1 しつけは非常に難しい |
お手入れ | 3 お手入れはやや難しい |
気性 | 3 気性はやや荒い |
多頭飼育 | 5 多頭飼育のし易さは普通程度 |
散歩 | 2 必要な散歩量はやや多い(2~2.5時間程度) |
病気 | 2 病気にはやや弱い |
抜け毛 | 5 抜け毛の量は普通程度 |
吠え方 | 2 やや吠える |
におい | 5 臭いは普通程度 |