マスティフの特徴について
がっしりとした体形が特徴的です
闘犬として活躍していた歴史もあることから、筋肉量や骨量が多いのが特徴的です。
体高が75㎝を超え、体重も75キログラムを超えるような超大型犬です。
力もあるため、攻撃でなくても興奮による飛びつきなどで周りの人や犬に大けがを負わせてしまう危険性もあります。
日常的に制御できるよう厳しくしつける必要があります。
短い被毛と顔にも豊富なしわがあることが特徴的です
体表に沿うように短い被毛が生えていることが特徴的です。
また顔周りにもしわが多く、よだれも多い犬種であるため、汚れやよだれで口周りが汚れてしまうことがあります。
マッサージもかねて、柔らかいラバーブラシでのブラッシングや、こまめに顔周りをふくなどの手入れが必要です。
皮膚トラブルを予防するためにも、こまめに行う必要があり、若齢の頃から嫌がらないように、スキンシップの一環としてしつけましょう。
マスティフの性格について
実は優しい一面も
忠誠心があり、良好な信頼関係が築けると飼い主のことは守ろうとしたり、愛情深く接します。
また、普段は落ち着いていて、穏やかな一面も見られます。
愛情から護衛本能で家族を守ろうとする行動にうつる可能性もあるため注意が必要です。
護衛本能が強い一面も
普段は穏やかですが、護衛本能が強く警戒心を見せることもあります。
普段の性格の穏やかさや表情が豊かでないため、イヌが警戒しているか、威嚇しているか、ただ注目しているかなど、体全体の様子をみて読み取る必要があります。
攻撃などにつなげてトラブルにしないために、制御できるようにしつけることが大切です。
マスティフの飼い方(日常の世話)について
大型犬種を飼育する充分な準備が必要です
体格が大きいため、飼育に必要なスペースも、かかる医療費も小型犬と比較すると倍以上になります。
日常を普通に過ごすだけでも、体の大きさから、小型犬ではできないような床ずれが、できやすく床材にも配慮するなどの大型犬特有のトラブルも起こり得ます。
飼育することを決める前に大型犬の性質を理解した上で、配慮しながら生活維持をすることが可能なのかなどをしっかりと考えて決める必要があります。
同時に犬と向き合う時間や手間も多くかかる傾向があります。
大型犬種と暮らせる生活なのか充分に考えたうえで迎えてあげてください。
運動量を充分に確保しましょう
体も大きく、筋肉量の維持が必要な犬種です。
散歩の時間は長めに確保してあげてください。
激しい運動は必要のない犬種です。
ゆっくり長距離を時間をかけて歩く散歩が好ましいです。
体重や関節の状態によって、適切な運動量は異なります。
かかりつけの先生と相談しながら運動量を決めてください。
マスティフの歴史・起源について
古くから闘犬だった歴史があります
古くから牛や熊との闘いで活躍する犬種でした。
紀元前700年頃のバビロンのレリーフにマスティフが野生馬とライオン狩りに利用されている図が描かれていることからも起源の古い犬種であることがわかります。
ローマにマスティフが知られたきっかけとなったのは、ジュリアス・シーザーがイングランドに遠征したとき持ちかえり、ライオンなどと闘技させたことと言われています。
闘犬が禁止されてからの変化
闘犬が禁止されてから、護衛本能の高さや警戒心の強さを活かして、番犬や護衛犬として活躍するようになりました。
勇敢さも持ち合わされるため、猛獣として取り扱われることもありましたが、軍用犬としても使用されるようになったと言われています。
頭数が減少したこともありましたが、ドッグショーにも出陳されるようになり、家庭犬としても生活できるよう改良も進められ、約100年ほど前から現在の形に定着しました。
マスティフの気を付けたい病気について
股関節形成不全などの関節の病気に注意
先天的な股関節形成不全などの股関節の形状が異常になる疾患が起こりやすいとされています。
歩き方や座り方に変化を感じたら受診をしましょう。
また、日常生活の中でも、肥満やすべりやすいフローリングの床などの環境は関節への負担をかけます。
後天的な靭帯の異常などにつ体重の思いながる可能性も高いです。
筋肉量や骨量も多く体重の重い犬種ですが、体重が増えすぎると関節に負担になります。
肥満にならぬよう、食事量をコントロールし、滑りにくい床にするなどの配慮をしてあげてください。
胃拡張胃捻転症候群に注意
体型や食事の際の興奮などから、胃拡張胃捻転症候群に注意が必要です。
食事の際に空気を一緒にたくさん吸い込んだり、食後すぐに激しい運動をした場合などに起こりやすくなるとされています。
手術の必要な病気で、ひどい場合死につながる危険性もあります。
日常的な行動の中で予防を行い、腹部の膨満感や呼吸の異常、行動の変化など見られたらすぐに受診してあげてください。
マスティフの価格相場について
30万円から50万円くらいの価格になります
大型犬であるため価格は高めです。
血統によっては価格相場よりも高くなる個体もいます。
ただし、珍しい犬種であるため、あまり価格や性格、容姿などで比較できる選択肢は少なくなる可能性が高いです。
ペットショップよりもブリーダーからの購入の方が一般的
ペットショップで出会える可能性は低く、繁殖を行なっているブリーダーも限られる犬種です。
大型犬種で繁殖に要するスペースも必要なため、大型犬種を繁殖する場合、郊外を繁殖場にするブリーダーが多い傾向があります。
繁殖を行なっているブリーダーを探して、見学や購入に行く流れになるケースが多いです。
日本国内で飼育頭数もあまり多くない犬種であるため、繁殖しているブリーダーも人気犬種と比較すると少なめです。
海外のブリーダーからの輸入を依頼する必要があるケースも考えられます。
獣医師から見たマスティフを飼う際のアドバイス
皮膚ケアをしっかりしてあげましょう
顔や首周りなどに皮膚が豊富でしわがたくさんある犬種です。
口周りはよだれなどでも汚れやすい傾向があります。
しわの間によだれの汚れや皮脂が残ってしまい、皮膚トラブルにつながることがあります。
こまめに皮膚ケアを行い、清潔にしてあげましょう。
しつけは充分に行いましょう
闘犬時代の名残の警戒心や闘争心を持ち合わせる犬種です。
警戒心や本能的な判断で攻撃につながる可能性もあります。
力が強いため、大きな事故につながる危険性もあるので注意が必要です。
飼い主さんが制御できるよう、普段から厳しくしつけをおこないましょう。
また、どんなにやさしい愛犬であっても、社会には犬が嫌いだったり、犬が怖いと感じてしまう人もいます。
犬が苦手な人のことも配慮しながら生活することが大切です。
マスティフの飼育チャートについて
防衛力や警戒心の強さなど、犬種ならではの性質をきちんと理解しながら一緒に生活することが求められます。
体も大きく力も強いため、飼い主さんが精神的にも肉体的にも制御できるようになる必要があります。
また、攻撃力の高さから、相手を死に至らしめる事故を起こすこともある犬種です。
飼い主さんには大きな責任が伴うことを理解し、自分自身の飼育の適正を慎重に判断たうえで決断してから迎えましょう。
犬の性質やしつけについて正しい知識を頭に入れ、訓練士など信頼できる専門家に頼れる環境かどうかもよく考えた上で、家族に迎えることが大切です
初心者 | 1 初心者には非常に飼いづらい |
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しつけ | 1 しつけは非常に難しい |
お手入れ | 3 お手入れはやや難しい |
気性 | 2 気性はやや荒い |
多頭飼育 | 2 多頭飼育はやや難しい |
散歩 | 2 必要な散歩量はやや多い(2~2.5時間程度) |
病気 | 3 病気にはやや弱い |
抜け毛 | 6 抜け毛の量は普通程度 |
吠え方 | 2 やや吠える |
におい | 2 やや臭う |