チベタンスパニエルの特徴について
スパニエルの名称を持ちますが愛玩犬です
スパニエルの名称を持つ犬種は猟犬であるケースが多いですが、その要素は無く、愛玩犬として古くから愛されてきた犬種です。
明るく活発で遊び好きな性格なので、信頼関係を築くと室内でも一緒に遊んで楽しめるでしょう。
短頭種であることが特徴的です
スパニエルと聞くと、キャバリアキングチャールズスパニエルやコッカースパニエルからマズルが長い姿を想像しがちですが、チベタンスパニエルは短頭種であるため、丸く平たい顔と短い鼻が特徴的です。
そのため、短頭種に起こりやすいトラブルにも気を付けなければなりません。
チベタンスパニエルの性格について
陽気で明るい性格です
小型犬で愛玩犬ですが、遊びが大好きで、活発な性格をしています。
家族や信頼関係が築けた相手に対しては友好的に接することが出来ます。
頑固で警戒心の強い一面も
陽気で明るい性格である反面、警戒心が強く繊細な一面も持っています。
飼い主さん以外の見知らぬ人には強い警戒心を示す場合があります。
自分の意思をしっかり持ち、自分で決めた通りにしようとする頑固な一面もあるため、しつけで飼い主さんがリードできるように関係性を築く必要があります。
チベタンスパニエルの飼い方(日常の世話)について
肥満に注意しましょう
膝の関節などの疾患が多い犬種です。
また小型犬であるため、骨も細く、骨格も華奢です。
肥満によって関節への負担がかかる危険性が高いです。
他にもマズルが短いため呼吸器のトラブルにもなりやすく、肥満になることで気管が圧迫され、より呼吸をしづらくなることで呼吸器トラブルや熱中症などにもなりやすくなります。
被毛や皮膚のケアをこまめに行って清潔に保ちましょう
飾り毛が豊かなため、こまめにブラッシングをして、もつれの原因となるいらない毛を除去する必要があります。
もつれや毛玉になると、皮膚疾患につながる恐れもあります。
こまめにブラッシングやシャンプーを自宅でも行なう習慣をつけましょう。
チベタンスパニエルの歴史・起源について
チベットの僧院で古くから愛されてきた犬種です
チベタンスパニエルは、チベットに古くからいた犬種です。
数百年もの間、僧院で飼育され歴代のダライラマに愛された犬種と言われています。
プレイヤー・ホイールという仏具を回す役割だったため、プレイヤースパニエルとの別称で呼ばれることもあります。
ペキニーズとの相違点
ペキニーズと祖先犬が共通するとされている犬種です。
ペキニーズとの容姿などで現在の違いが生じているのは、ペキニーズが早い段階で選択的な改良を重ねてきたことに対して、チベタンスパニエルは自然な状態を維持して現在まで至ったことにあるとされています。
しかし、この犬種に関しては文献も少なく研究も少ないため、詳しいことはわかっていません。
チベタンスパニエルの気を付けたい病気について
短いマズルが招く呼吸器系のトラブル
短いマズルである顔の構造により、鼻腔が狭窄している個体もいます。
炎症により粘膜が腫れてさらに狭窄したり、呼吸のしづらい環境での呼吸困難などは死につながる危険もあるため注意が必要です。
苦しそうに口を開けた呼吸など異常な呼吸でないかこまめに観察する習慣をつけましょう。
関節の病気に注意が必要です
パテラと呼ばれる、膝のお皿である膝蓋骨が正しい位置からずれてしまう疾患に注意が必要です。
後肢を挙上する、触ると嫌がる、後肢を引きずって歩くなどの症状が見られます。
肥満や滑りやすいフローリングの床などは関節に負担がかかる危険性があるため、注意が必要です。
チベタンスパニエルの価格相場について
30万円から50万円くらいの価格になります
ペットショップなどに並ぶ人気のある小型犬種と比較して高めの価格と言えるでしょう。
日本国内では飼育頭数が少ない犬種ということも理由の一つに関係しています。
場合によっては海外から輸入を依頼し、待つ必要がある場合もあります。
血統によっては価格相場よりも高くなる個体もいます。
ペットショップよりもブリーダーからの購入の方が一般的
ペットショップで出会える可能性は低い犬種です。
繁殖を行っているブリーダーも人気犬種と比較すると少ないです。
繁殖を行なっているブリーダーを探して、見学や購入に行く流れになるケースが多いです。
獣医師から見たチベタンスパニエルを飼う際のアドバイス
過ごしやすい環境を整えてあげましょう
起こりやすい病気の一つである膝蓋骨脱臼はフローリングなどの滑りやすい床材は関節に負担がかかるため、適していません。
滑り止めのマットを敷いたり、ジャンプを必要とする家具への昇降などは負担を軽減するスロープを作るなどの過ごしやすい環境を整えてあげましょう。
熱中症に注意が必要な犬種です
マズルが短く、呼吸器トラブルの多い犬種です。
また、寒さや暑さには弱い犬種です。
室内で温度や湿度管理を充分に行い、特に夏場の暑い時間の散歩や外出は控えましょう。
呼吸の異常や体を触って熱いと感じたり、意識がもうろうとするなどの変化があった場合は速やかに受診しましょう。
チベタンスパニエルの飼育チャートについて
小型犬なので、散歩などで必要とする運動量は少ないです。
しかし、陽気で明るい性格で遊び好きな犬種であるため、家庭で飼い主さんと触れ合う時間は多く必要です。
室内でも充分なので、一緒に遊ぶ時間を作ってあげてください。
被毛は優雅な飾り毛が特徴的です。
もつれやすい細い被毛であるため、こまめにブラッシングなどをしてあげる必要があります。
頑固な一面があるため、しつけに時間がかかる場合もあるかもしれませんが、信頼関係を築けると楽しい時間を一緒に過ごせる犬種です。
初心者 | 3 初心者にはやや飼いづらい |
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しつけ | 3 しつけはやや難しい |
お手入れ | 3 お手入れはやや難しい |
気性 | 5 気性は普通程度 |
多頭飼育 | 3 多頭飼育はやや難しい |
散歩 | 5 必要な散歩量は普通程度(30分~1時間程度) |
病気 | 3 病気にはやや弱い |
抜け毛 | 5 抜け毛の量は普通程度 |
吠え方 | 3 やや吠える |
におい | 5 臭いは普通程度 |