ミニチュアアメリカンシェパードの特徴について
オーストラリアンシェパードをもとに作られた犬種です
外見からもわかるように、オーストラリアンシェパードによく似ています。
それはオーストラリアンシェパードをもとにミニチュアアメリカンシェパードを作ったという歴史に由来します。
農場や牧場での羊や山羊追いのために必要な能力を持つべく、工夫をして作出されました。
高い身体能力と頭の良さを持つ犬種
シェパードという種名が入っていますが、牧羊犬として活躍していた犬種です。
高い身体能力と知性を持ち、周りの状況をよく観察して空気を読むことが得意です。
体力もあるのでたくさんの運動が必要ですが、高い知能を持つので、教えてあげれば一緒にスポーツも楽しめる犬種です。
ミニチュアアメリカンシェパードの性格について
牧羊犬としての使役に適した注意深さや聡明さ
牧畜をまとめることを仕事としていて、そのために欠かせない注意深さや聡明さなどを兼ね備えているとされています。
観察力も優れているため、飼い主さんのことや周りの環境もよく見ています。
気になる音やものがある場合は、飼い主さんよりもいち早く気付くことがあるほどです。
稀にこの警戒心が裏目に出て、周りのものや人に対して発現してしまい、トラブルにつながる危険性もあります。
充分なしつけを行ない、コントロールできるよう心がけましょう。
忠実で人を喜ばせることが大好きです
性格は優しく温和です。
使役犬として活躍していたこともあるので、飼い主さんに対しても忠実に行動できる犬種です。
信頼関係が築けた飼い主さん家族には愛情深く接することが出来ます。
ミニチュアアメリカンシェパードの飼い方(日常の世話)について
被毛や皮膚のケアをこまめに行いましょう
優雅な被毛が特徴的です。
活発な犬種でもあるので、散歩時に被毛が汚れることも多くあります。
垂れた耳も愛らしいですが、夏場の暑い時期や、冬場の乾燥などで、皮脂の分泌のコントロールがしづらくなったり、雑菌が繁殖してトラブルの原因になることもあります。
皮膚や耳、目周りの汚れの除去などのお手入れはこまめに行ってあげてください。
皮膚トラブルが起こった際の早期発見にもつながります。
しっかり適応できるようにしつけをしてあげましょう
知能の高いミニチュアアメリカンシェパードは、注意深く、状況をよく観察し、空気を読むのが得意です。
混乱してしまわぬよう、毅然とした態度で、一貫したしつけをしてあげることが大切です。
また、牧羊犬の性質で、動くものが気になったり、追いかけてしまう性質もあります。
生活で困ることの無いよう、コントロールできるよう、しつけることが大切です。
ミニチュアアメリカンシェパードの歴史・起源について
アメリカでの作出
1960年代後半にカリフォルニア州にて小型のオーストラリアン・シェパードをもとに繁殖して作出されました。
農場や牧場での羊や山羊追いのために、小型で活発な性格及び知性を維持できるよう繫殖されたと言われています。
元々はミニチュア・オーストラリアン・シェパードという名で呼ばれていましたが、1990年代には希少犬種団体に出陳されるようになり、人気を博しました。
全国的な人気の広がり
アメリカの牧畜において、ミニチュアアメリカンシェパードは、高い頭脳による家畜の追い込みと、恵まれた体型により大型家畜への体当たりなども可能であるため、非常に優れた牧羊犬として評価されました。
また、小型のサイズで知的かつ忠実であることから、ペットやホース・ショーへ移動する騎手などのトラベル・コンパニオンとしても愛されました。
現在もアメリカや国外では用途の広い小さくて可愛いハーディング・ドッグとして人気があります。
ミニチュアアメリカンシェパードの気を付けたい病気について
犬種特有の病気もいくつかあるため注意が必要です
シェパードという種名ですが、血統はコリー種に近いです。
そのためコリーによくある視力の異常である、コリーアイ異常と呼ばれる病気などに注意が必要です。
失明に至る可能性もあるため、早期発見する必要があり、日常生活で、視力の変化などにも注意が必要です。
また、イベルメクチン中毒と呼ばれ、イベルメクチンというフィラリアなどの駆虫に用いられる薬に対して反応を起こし体調不良に陥るという犬種特異的な反応が起こる場合があるため、使用する薬剤にも注意が必要です。
耳のトラブルに注意
垂れた耳により湿度の高い時期の蒸れなどで起こる外耳炎に注意が必要です
耳のまわりも豊富な被毛に覆われています。
被毛の量の調節や、汚れそうなときはスヌードなどの耳のカバーで覆うこともおすすめです。
耳のケアを定期的に行うこと、首を振ったり耳を気にするなどの変化が見られたら受診するよう心がけるなどすることで悪化することを防げます。
ミニチュアアメリカンシェパードの価格相場について
国内では探すことが難しい犬種です
国内での繁殖がほとんど行われておらず、輸入をブリーダーなどに代行依頼をする必要がある可能性が高いです。
輸入で子犬を迎える場合に手数料なども含まれることが一般的で、通常のペットショップなどに並ぶ子犬と比較すると価格は高いです。
50~70万程度で、血統によっては100万円近くになる場合もあります。
ペットショップよりもブリーダーからの購入の方が一般的
日本国内で飼育頭数も少ない犬種であるため、繁殖を行なっているブリーダーも限られる犬種です。
繁殖に要するスペースも必要なため、郊外を繁殖場にするブリーダーである可能性があります。
繁殖を行なっているブリーダーを探して、見学や購入に行く流れになるケースが多いです。
獣医師から見たミニチュアアメリカンシェパードを飼う際のアドバイス
犬種特異的な病気も多い犬種なので健康面でのフォローが必要です
コリー種に近いため、犬種特有の病気が多い犬種であるため、普段から健康チェックをこまめに行い、変化に気づいたらすぐに相談できる環境であることが、健康に長生きするためにも大切です。
特にてんかんなどは信頼できるかかりつけの先生との連携が欠かせません。
信頼できるかかりつけの動物病院を見つけ、定期的な健康チェックは欠かさず行ないましょう。
飼育するのに適しているかを迎える前によく考えましょう
発散のために一緒に何かをする時間を確保したり、環境に適応できるようしつけをしっかり行ったりするためには、ミニチュアアメリカンシェパードに向き合う時間を多く作れる飼い主である必要があります。
一緒に生活するためには、覚悟も家族の協力も必要となる場合が多いです。
迎える前に、自分の環境で本当に飼育できるのか、家族の協力が得られるのか、よく考えてみてください。
ミニチュアアメリカンシェパードの飼育チャートについて
体力の発散や、しつけに要する時間の多さ、被毛のケア大変な点もあるかもしれませんが、信頼関係を築ければ、アクティブな犬との生活を理想とする飼い主さんは満足できる犬種です。
トレーナーなどの専門家のサポートを得ながら飼育することで、初心者でもトラブルを少なく生活することが可能です。
犬のために要する時間が多い犬種と言えるため、愛犬に向き合う時間を多く作ってあげられる飼い主さんに適した犬種です。
初心者 | 1 初心者には非常に飼いづらい |
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しつけ | 1 しつけは非常に難しい |
お手入れ | 2 お手入れはやや難しい |
気性 | 4 気性は普通程度 |
多頭飼育 | 5 多頭飼育のし易さは普通程度 |
散歩 | 1 必要な散歩量は非常に多い(2.5~3時間程度) |
病気 | 1 病気には非常に弱い |
抜け毛 | 3 抜け毛はやや多い |
吠え方 | 2 やや吠える |
におい | 5 臭いは普通程度 |