ボーチュギーズウォータードッグの特徴について
水が大好きな犬種です
古くからポルトガルの海岸で、漁師のために網を持ってきたり、魚を捕ったりする使役犬として活躍していた犬種です。
そのため、泳いだり水で遊ぶことが好きな個体が多いです。
アクティブな一面ももつため、一緒にマリンスポーツや水辺に遊びに行くことで、より絆を深められる可能性があります。
機能的なトリミング方法が特徴的です
被毛はウェーブのかかった長い毛と強い巻き毛の2タイプがあり、いずれも抜け毛は比較的少ない犬種です。
定期的なトリミングが必要ですが、ポーチュギーズウォータードッグは水泳作業効率を上げるために後半身の毛を刈り取るスタイルをする場合もあるのが特徴的です。
おしゃれのために全身の被毛をある程度の長さで維持するのも良いですが、もつれなどが生じる可能性もあるため、こまめに家庭でブラッシングをすることがおすすめです。
ボーチュギーズウォータードッグの性格について
マイペースで温和です
とても優しく温和です。
自信があり、怖いもの知らずな一面もあるのでマイペースととらえられる部分もあります。
マイペースさが頑固さにつながってしまう場合もあるので、しつけなどで補えるよう普段から飼い主さんがコントロールできるように徹底しましょう。
飼い主さんには忠実です
穏やかで落ち着いており、優しい犬種です。
信頼関係が築けると飼い主さんにも忠実に接します。
ボーチュギーズウォータードッグの飼い方(日常の世話)について
充分な運動をしてあげましょう
穏やかな犬種ですが作業犬として体を動かしていた歴史もあります。
充分な散歩時間を確保し、体を動かす時間を作ってあげてください。
思い切り走ることが好きな犬種のため、ただ歩く散歩だけではなく、思い切り広い場所で走れる時間も作ってあげるとより犬にとっても満足のいく時間となるでしょう。
また、個体の関節の状態などにより、適切な運動量は様々です。
かかりつけの先生と相談しながら適切な運動量を維持するよう心がけましょう。
しつけは充分に行いましょう
攻撃的な犬種ではありませんが、興奮した際に強い力で行動する可能性があります。
その場合、大型犬のため、周りの人に与えた影響が大きな問題につながってしまう危険性があります。
飼い主さんが制御できるよう、普段から厳しくしつけをおこないましょう。
また、どんなにやさしい愛犬であっても、社会には大型犬が怖いと感じてしまう人もいます。
犬が苦手な人のことも配慮しながら生活することが大切です。
ボーチュギーズウォータードッグの歴史・起源について
ポルトガルの海岸で活躍した犬種でした
泳ぎと潜りにおいて秀でた能力とスタミナを持つポーチュギーズウォータードッグはポルトガルの海岸沿いの多くの地域で活躍していました。
魚を捕ることが上手なため、漁師たちの使役犬として活躍していたとされています。
体格も大きい犬種であったため、網を引くなどの力仕事でも活躍していました。
家庭犬としての適性
使役犬として活躍した歴史からもわかるように、人に対して友好的で、賢く忠誠心を持てる犬種です。
そのため、漁法の改定により地域を限定して、現在では漁への使役をしている個体もいます。
現在では、忠誠的で友好的な特徴も活かして、家庭犬としても愛されています。
ボーチュギーズウォータードッグの気を付けたい病気について
関節の病気に注意
体格が大きく、活発な犬種です。
先天的な股関節形成不全などの疾患が起こりやすいとされています。
歩き方や座り方に変化を感じたら受診をしましょう。
肥満は関節への負担をかけます。
後天的な靭帯の異常などにつながる可能性も高いです。
肥満にならぬよう、食事量をコントロールしてあげてください。
外耳炎に注意しましょう
耳の入り口から鼓膜までを外耳と言い、外耳の炎症を外耳炎といいます。
外耳炎になると痒さから、耳をよく掻く、頭を大きく振る、頭を傾け続ける、などの症状が見られることが多いです。
垂れた耳を持つことや、耳の周囲が多くの被毛で覆われていることから、暑く湿度の高い夏や個体の皮膚の性質によっては外耳炎を起こしやすくなる可能性が高くなります。
こまめなケアや、行動の変化、においの変化などが見られたら早目の受診をするなどの対策が大切です。
ボーチュギーズウォータードッグの価格相場について
40万円から60万円くらいの価格になります
珍しい犬種であることや体格の大きい犬種であることから価格は高めです。
血統によっては価格相場よりも高くなる個体もいます。
ただし、繁殖している個体数も少なく、あまり価格や性格、容姿などで比較できる選択肢は少なくなる可能性が高いです。
輸入を依頼する必要がある場合もあり、その場合は手数料などの諸費用が追加でかかる可能性もあります。
ペットショップよりもブリーダーからの購入の方が一般的
ペットショップで出会える可能性は低く、繁殖を行なっているブリーダーも限られる犬種です。
体格の大きい犬種は繁殖に要するスペースも必要なため、郊外を繁殖場にするブリーダーが多い傾向があります。
繁殖を行なっているブリーダーを探して、見学や購入に行く流れになるケースが多いです。
日本国内で飼育頭数も少ない犬種であるため、繁殖しているブリーダーも少ない傾向があります。
獣医師から見たボーチュギーズウォータードッグを飼う際のアドバイス
肥満に注意しましょう
体も大きく、関節にかかる負担は大きいです。
肥満になると、より関節への負荷は大きくなり、関節疾患になりやすくなったり、元々の状態が悪化する傾向があります。
食事量や質はその個体に合ったものにしましょう。
個体の関節の状態などにより、適切な運動量は様々です。
運動がダイエットに直結するわけではありません。
肥満の状態で過度の運動になると関節などに負担がかかる恐れもあるので、かかりつけの先生と相談しながら適切な運動量を維持するよう心がけましょう。
大型犬種を飼育する準備が必要です
体格が大きいため、飼育に必要なスペースも、かかる医療費も小型犬と比較すると倍以上になります。
周りの犬や人とのかかわりの中で大型犬特有のトラブルも起こり得ます。
飼育することを決める前に大型犬の性質を理解した上で、配慮しながら生活維持をすることが可能なのかなどをしっかりと考えて決める必要があります。
同時に犬と向き合う時間や手間も多くかかる傾向があります。
大型犬種と暮らせる生活なのか充分に考えたうえで迎えてあげてください。
ボーチュギーズウォータードッグの飼育チャートについて
犬種ならではの性質をよく勉強してきちんと理解しながら一緒に生活することが求められます。
散歩、しつけなどで犬と向き合う必要がある場面は多いですが、良好な関係が築ければ飼い主さんに対しては従順な姿勢を見せてくれる可能性が高く、愛犬との充実した生活が送れるでしょう。
特にしつけでは、大きなトラブルにつながる危険性もあるので、徹底して行なう必要がありますが、個人では難しいことも専門家に相談しながら飼育することで飼い主さんの負担を軽減しながら生活を送れる可能性が高いです。
初心者 | 3 初心者にはやや飼いづらい |
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しつけ | 4 しつけのし易さは普通程度 |
お手入れ | 1 お手入れは非常に難しい |
気性 | 8 気性はかなり穏やか |
多頭飼育 | 4 多頭飼育のし易さは普通程度 |
散歩 | 1 必要な散歩量は非常に多い(2.5~3時間程度) |
病気 | 3 病気にはやや弱い |
抜け毛 | 6 抜け毛の量は普通程度 |
吠え方 | 2 やや吠える |
におい | 6 臭いは普通程度 |