サファリの特徴について

野生の猫「ジョフロイネコ」の外見を受け継いだ猫です。

サファリは南米に生息する野生の猫「ジョフロイネコ」とイエネコを交配して誕生した猫です。
美しいヒョウ柄が特徴的な野性的な外見をしていますが、性格はイエネコのように穏やかです。

体格は世代によって大きく異なります。
野生のジョフロイネコの大きさは小さめのイエネコと同じくらいで体重は２～４ｋｇほどですが、ジョフロイネコとイエネコの交配によって生まれる第一世代は、なぜが大柄な体となり、８～１０ｋｇ程になることもあります。
なぜ第一世代が大型になるのかはまだ分かっていませんが、第二世代以降は体重が２．３～４．５ｋｇ程とイエネコに近い大きさに戻ります。

体型は細身のすらりとした体型で、全身しなやかな筋肉に覆われています。

被毛は短毛で、野性的な黒い斑点模様が特徴的です。
元猫となったジョフロイネコの被毛は生息している地域によってブラック、シルバーグレイ、ディープオレンジなどと変化するため、サファリの被毛色にもスタンダードカラーの規定はなく、「ジョフロイネコに見えること」とされています。

サファリの性格について

優しくて愛情深い猫です。

見た目は野生的なサファリですが性格はイエネコに近く、優しく社交的で、知らない人や子供、他の同居ペットとも仲良くできる人懐こい猫です。
多頭飼育や子供のいる家庭でも飼育できます。

元気で活発に運動する猫です。

サファリは細身で筋肉質な体で活発によく遊びます。
頭も良く、前足を器用に使うことも得意なようです。

サファリの飼い方（日常の世話）について

被毛のお手入れは比較的容易です。

サファリの被毛は短毛で、特別抜け毛が多いわけでもないので、ブラッシングは週１回程度でも十分です。
ひどく汚れた場合以外はシャンプーも特に必要ありません。

運動不足にならないような環境を整えましょう。

運動好きな猫ですので、できれば走り回れる広いスペースを確保してあげ、上下運動できるように家具の配置を工夫したりキャットタワーなどを設置してあげると良いでしょう。
時間のある時にはおもちゃを使って遊びに誘い、一緒に遊んであげましょう。

サファリの歴史・起源について

猫白血病の研究のために誕生した猫です。

サファリは１９７０年代初めころに、猫白血病の研究のためにワシントン州立大学で誕生した猫です。
交配には南アメリカの野生ネコであるジョフロイネコのオスと、ベンガル、エジプシャンマウ、オシキャットの雌などが使われました。

イエネコの染色体の数は３８本であるのに対し、３６本しか染色体をもたないジョフロイネコとの交配には、妊娠期間が異なったり生殖能力を持たない子猫が生まれたりと多くの問題がありましたが、それらを解決して誕生した猫種です。

第一世代は生殖能力を持たず体重は８～１１ｋｇ程になることもありますが、第二世代では２．３～４．５ｋｇ程度の体格に戻るとされています。

サファリは繁殖が難しいことから２０１３年でも個体総数は１００頭に満たない希少な猫で、希少価値の高さから「猫界のロールスロイス」の異名を持つほどです。

サファリの気を付けたい病気について

遺伝性の疾患は報告されていません。

サファリの歴史は浅く、遺伝性疾患などについてはまだ報告がありません。
しかし総個体数が少ないため、病気に関して十分な検証がされているとはいえず、これから新たな病気が見つかる可能性もあります。

体調の変化には気を付け、異変を感じた場合には様子を見ずにできるだけ早く病院へ連れて行きましょう。

尿路疾患や腎不全に気を付けましょう。

品種特有の病気は報告されていませんが、猫に一般的に多いとされている下部尿路疾患や中高齢期に発症しやすい腎臓病には、他の猫と同様に注意が必要です。

排尿状況や食欲・元気・飲水量の変化、吐き気などに気を付けましょう。

サファリの価格相場について

非常に希少価値の高い猫です。

サファリは世界的にみても非常に希少価値の高い猫で、日本ではなかなかお目にかかれません。
価格は少なくても１００万円、場合によっては２００～３００万円にもなるとも言われており、猫界のロールスロイスなどという異名を持つほどです。

どうしても入手したいという場合には海外で飼育しているブリーダーを探して輸入することになりますが、世界的にも数少ない猫種のうえ、繁殖の難しさから希望の子猫に出会えるまでには時間がかかる可能性が高いと考えられます。

また輸入が必須となりますので、輸入にかかる輸送費や輸入代行業者などへの仲介料などが加算されます。

さらにベンガルなどの子猫をサファリと偽って販売している悪徳業者などにも注意が必要です。

獣医師から見たサファリを飼う際のアドバイス

飼育に際しては届け出が必要です。

野生ネコの血を継ぐサファリは、最初の交配種から4世代目までは特定動物という扱いになります。
飼育に際しては自治体の許可を得ることが必要で、飼育環境として一定の基準を満たした檻やその強度の確保、定期的な施設点検などが条件となります。

飼育の際にはあらかじめお住まいの自治体の条例を確認して条件に合った飼育が可能かどうかよく検討し、飼育する場合には届け出を忘れずに行いましょう。

サファリの飼育チャートについて

性格は穏やかで人懐こい猫ですが、世代によって大きさが異なり、特に第１世代のサファリは大型であることが多いため、飼育環境にも配慮が必要です。

また飼育に際しては自治体への届け出が必要ですので、あらかじめ地域のルールをよく確認して飼育が可能かどうかよく検討しましょう。