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アイリッシュウルフハウンドについて【獣医師執筆監修】犬種辞典・犬図鑑

監修: 葛野 宗 獣医師
[最終更新日]
[ 目次 ]

アイリッシュウルフハウンドの特徴について

体格は大きいですが心優しい犬種です

子犬の頃から50kg近い体重を持ち、大きな体格に驚く人が多いでしょう。
全犬種の中でも最大とされています。

しかし、性格は寛容で「ジェントル・ジャイアント」という呼び名も持ちます。

狩猟犬として使役していた歴史もあるため、信頼関係が築けると、忠実に愛情深く接することができるため、大きな良きパートナーとなり得ます。

特徴的な被毛を持ちます

被毛は針金状の直毛で覆われており、硬い手触りが特徴的です。

ケアする方法に適していると言われているのがストリッピングという、一度すべての古い被毛を抜く手法で、特徴的な被毛のごわごわとした毛質を維持できるとされています。

ストリッピングを行なうとより良いとされていますが、独特の手法であることや、超大型犬であるために一般的なトリミングサロンでは受けられない可能性も高く、希望する場合には行われているサロンを事前に調べておく必要がある可能性が高いです。

また、ストリッピングを行なわなくても、被毛や皮膚の健康の維持は可能です。

アイリッシュウルフハウンドの性格について

大型犬ならではの穏やかさ

超大型犬で、体格も大きいです。

体格の大きい犬種ならではの穏やかさを持っています。

穏やかで落ち着いており、全体の仕草ゆっくりでおっとりしている印象を受けることが多いです。

愛情深さも持ち合わせており、信頼関係が築けると家族など身近な人には愛情深く接することが出来ます。

意外と大胆な一面も

おっとりしていますが、実は大胆な一面ももちます。

狩猟犬としての活躍があった歴史もあり、獲物に向かっていく姿はまるでライオンのようとも言われています。

大型犬らしい慎重さは他の犬種と比較すると少ないかもしれません。
体も大きいので、興味のあるものに対する好奇心の旺盛さから、ダイナミックないたずらなどをすることもあります。

その場合にけがや大きなトラブルにつながり得るので、普段から制御できるようしつけを充分に行いましょう。

アイリッシュウルフハウンドの飼い方(日常の世話)について

運動量を充分に確保しましょう

体も大きく、筋肉量の維持が必要な犬種です。

散歩の時間は長めに確保してあげてください。

激しい運動は必要のない犬種です。
軽いジョギングなどを加えた散歩などが理想的です。

体重や関節の状態によって、適切な運動量は異なります。
かかりつけの先生と相談しながら運動量を決めてください。

しつけをきちんと行いましょう

性格が穏やかな犬種ですが、成犬になると体格は大きくなり、強い力を持ちます。

興奮や警戒による噛みつきや飛びつきが周りの犬や人をけがさせてしまったり、大きなトラブルになる可能性があるため、普段からしつけをきちんと行う必要があります。

優しい愛犬でも、社会に出たら犬が苦手な人も存在し、特に超大型犬は存在が怖いと感じる人もいます。

飼い主として愛犬が社会の中で居場所を作れるよう、しつけにおいて愛犬の制御などを心がけながら、マナーを守って生活しましょう。

アイリッシュウルフハウンドの歴史・起源について

古くから狩猟犬として愛されました

紀元前の記録にもアイリッシュウルフハウンドは残されているほど古くから存在する犬種です。

アイルランドのケルト人と一緒に狼狩りを行なう狩猟犬として飼育されてきました。

王室や貴族から愛され、ヨーロッパ諸国への贈り物としても大切にされたと言われています。

番犬としての活躍から現在の形へ

15世紀には農村の狼の襲撃から守るために、番犬としてアイリッシュウルフハウンドは活躍しました。

各地域で飼育されていたとされています。

その後、狼の減少や家庭犬としての飼育の増加により、ボルゾイやグレートデーンなどとの交配を行なうことで、現在の姿に安定しました。

アイリッシュウルフハウンドの気を付けたい病気について

胃拡張胃捻転症候群に注意

体型や食事の際の興奮などから、胃拡張胃捻転症候群に注意が必要です。

食事の際に空気を一緒にたくさん吸い込んだり、食後すぐに激しい運動をした場合などに起こりやすくなるとされています。

手術の必要な病気で、ひどい場合死につながる危険性もあります。

日常的な行動の中で予防を行い、腹部の膨満感や呼吸の異常、行動の変化など見られたらすぐに受診してあげてください。

関節の病気に注意

体格が大きく、関節にかかる負担も大きい犬種です。

また、先天的な股関節形成不全などの疾患が起こりやすいとされています。
歩き方や座り方に変化を感じたら受診をしましょう。

また、食欲も旺盛な犬種ですが、肥満は関節への負担をかけます。
後天的な靭帯の異常などにつながる可能性も高いです。
肥満にならぬよう、食事量をコントロールしてあげてください。

アイリッシュウルフハウンドの価格相場について

70万円から100万円くらいの価格になります

超大型犬でありあまり繁殖されていない犬種であるため価格は高めです。

血統によっては価格相場よりも高くなる個体もいます。
ただし、珍しい犬種であるため、あまり価格や性格、容姿などで比較できる選択肢は少なくなる可能性が高いです。

国内での繁殖が少ない犬種であるため、選択肢も少なく、海外のブリーダーに輸入の代行を依頼するなどが必要な可能性も高いです。
その場合、手数料などでさらに価格が高くなる場合があります。

海外からの輸入の場合にかかる費用

国内でのブリーダーで購入することが難しい場合、海外で繁殖を行なっているブリーダーからの輸入を検討しなければいけません。

その場合、それぞれの国での出入国での手続きや空輸の費用などが生体の価格と併せて必要になります。

また、海外のブリーダーとのやり取りなども含めて代行業者に依頼する場合は手数料も必要になる可能性が高く、高額になるケースも多いです。

獣医師から見たアイリッシュウルフハウンドを飼う際のアドバイス

大型犬種を飼育する充分な準備が必要です

体格が大きいため、飼育に必要なスペースも、かかる医療費も小型犬と比較すると倍以上になります。
日常を普通に過ごすだけでも、体の大きさから、小型犬ではできないような床ずれが、できやすく床材にも配慮するなどの大型犬特有のトラブルも起こり得ます。

飼育することを決める前に大型犬の性質を理解した上で、配慮しながら生活維持をすることが可能なのかなどをしっかりと考えて決める必要があります。

同時に犬と向き合う時間や手間も多くかかる傾向があります。

大型犬種と暮らせる生活なのか充分に考えたうえで迎えてあげてください。

食事の管理をしてあげましょう

股関節形成不全などの先天的な関節の異常も起こりやすいと言われる犬種です。

体格も大きいため、体重を支えるために関節に負担がかかります。

肥満になると、関節に大きな負担をかけてしまう可能性があります。
食事の質や量は個体によって適切なものに調節して与えましょう。

アイリッシュウルフハウンドの飼育チャートについて

犬種ならではの特性をしっかりと理解する必要があるため、初心者向きとはいいづらい犬種です。

体の大きさや本来持っている性質から、一般的に飼育されている家庭犬とは、異なる面を持つことが多いでしょう。
思い描く小型犬などとの生活とは違ってしまうこともあり得ます。

しつけや管理にもたくさんの時間を費やす必要があり、犬との生活に慣れていないと難しい可能性も高いです。

大型犬へのあこがれだけで、知識が不十分なまま飼い始めると、飼育に困難を感じるケースもあります。
飼育するにあたって迎え入れる覚悟が必要な犬種と言えます。

初心者  0 初心者には非常に飼いづらい
しつけ  0 しつけは非常に難しい
お手入れ  0 お手入れは非常に難しい
気性  8 気性はかなり穏やか
多頭飼育  1 多頭飼育は非常に難しい
散歩  0 必要な散歩量は非常に多い(3時間以上)
病気  1 病気には非常に弱い
抜け毛  3 抜け毛はやや多い
吠え方  2 やや吠える
におい  2 やや臭う
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