フォールデックスについて【獣医師執筆監修】猫種辞典・猫図鑑
フォールデックスの特徴について
垂れ耳とハナペチャの小さめな猫です。
フォールデックスはスコティッシュフォールドとエキゾチックショートヘアの交配種です。
それぞれの特徴である垂れ耳と鼻の低い平らな顔を引き継いだ新しい猫種で、日本ではまだあまり知られていない猫種かもしれません。
体の大きさは中型で骨太・筋肉質なずんぐりむっくりしたコビータイプで、フクロウの様と表現されることもあります。
四肢は短めで頭は丸く、低い鼻と垂れ耳が特徴です。
目は丸く、目の色は毛色に準じて様々なカラーがあります。
被毛は短毛・長毛のどちらもあり、毛色も様々なカラーとパターンが認められているためバリエーション豊富です。
名前は元となった2種類の猫の名を組み合わせてつけられましたが、「エキゾチックフォールド」や「エクソフォールド」と呼ばれることもあります。
フォールデックスの性格について
人懐こく活発です。
フォールデックスは非常に好奇心が強く、知らない人や物にも躊躇なく近づいていく冒険心の強い猫です。
動きも活発であまりじっとしているタイプではなく、常に動き回っているような印象を受けます。
陽気で明るく人にもよく懐くため、一緒にいて楽しい気分にさせてくれる猫です。
頭がよくしつけには苦労しません。
非常に賢くしつけがしやすい猫で、人に褒められることが大好きで構ってもらいたがります。
逆に一人で過ごすことは苦手で、飼い主さんに構ってもらえないと拗ねてしまったりストレスを感じることがあるようです。
猫との時間をたっぷりとれる飼い主さん向きです。
フォールデックスの飼い方(日常の世話)について
毛の長さに応じて毛のお手入れをしましょう。
フォールデックスには短毛種と長毛種のどちらもいますので、毛の長さに応じて被毛のお手入れ頻度が異なります。
短毛種では週に1~2回程度でも十分ですが、長毛種では週に2~3回、できれば一日1回はブラッシングしてあげたいところです。
抜け毛は割と多めなので、特に換毛期には自身のグルーミングで胃腸の中に毛玉ができる毛球症にもなりやすいと考えられます。
スキンシップを兼ねてこまめにブラッシングしてあげると良いでしょう。
運動できる環境を整えてあげましょう。
とても活発な猫ですので、十分運動できるように生活環境を整えましょう。
走り回れるようなスペースを確保できれば良いですが、難しい場合はキャットタワーなどを設置して上下運動できるようにしてあげるのも良いでしょう。
また飼い主さんとの遊びも大好きです。
時間のある時にはおもちゃで誘って遊びに付き合ってあげましょう。
耳や眼の周りのケアが必要です。
特徴である垂れ耳やハナペチャのお顔はそれぞれケアが必要です。
耳には汚れが溜まっていないか時々チェックし、目の周りは涙やけなどを起こしやすいため、こまめに拭きとって清潔に保つようにしましょう。
フォールデックスの歴史・起源について
カナダで誕生した猫です。
フォールデックスはカナダのブリーダーの元で誕生した猫です。
もともと人気のあった猫種同士を掛け合わせることで新たな猫種を作る目的で、スコティッシュフォールドとエキゾチックショートヘアを交配させて誕生しました。
当初はそれぞれの特徴を受け継いだ理想的な子猫はなかなか生まれず、何度も試行錯誤を重ねたためその開発には少し期間を要しましたが、1993年にベティ・アン・ヤクスリーという人物がキャットショーにエントリーして発表したことから人気となりました。
その後はカナダのケベック州を中心としてブリーダーによる育種が進められ、現在では原産国であるカナダやアメリカだけでなく、世界各国で愛されるようになり、日本でも少しずつ飼育されるようになってきました。
2006年にカナダの猫種登録団体であるCCAに登録された比較的新しい猫種です。
フォールデックスの気を付けたい病気について
骨軟骨異形成症に注意が必要です。
スコティッシュフォールドの折れ耳の遺伝子は骨軟骨異形成症を発症してしまうことが知られています。
先天的な病気のため発症を予防することは難しい病気で、発症すると骨が十分に成長しないために関節の変形が起こり、徐々に歩き方がぎこちなくなったりびっこを引いて歩くことがあります。
疑わしい症状がみられる場合には一度病院で診てもらいましょう。
短い鼻のため呼吸障害が出やすい品種でもあります。
いわゆる鼻ペチャの猫では、気道が短く変形して狭くなっているため、短頭種気道症候群など呼吸障害が起こりやすい傾向があります。
興奮した時や極端に暑い環境下にいる時に発症しやすく、肥満などによってさらに気道が狭くなって呼吸が苦しくなることがあるため、太らせすぎないようにしましょう。
フォールデックスの価格相場について
20万円前後が相場のようです。
フォールデックス日本ではまだあまり認知度が高くありませんが、日本にもブリーダーがいます。
数は多くないのでペットショップで出会える可能性は低いと考えられ、なかなか出会えない場合にはブリーダーサイトなどで探してみると良いでしょう。
価格は子猫の月齢や折れ耳の程度、鼻の高さなどによって異なるようです。
15万前後~25万円ほどが相場のようですが、血統などによっては50万円を超える高額になる場合もあるようです。
獣医師から見たフォールデックスを飼う際のアドバイス
関節や軟骨の問題が起こるリスクを理解しておきましょう。
元猫となったスコティッシュフォールドもエキゾチックショートヘアも軟骨の異常によって誕生した猫種です。
その猫たちを掛け合わせて作られた猫種のため、やはり軟骨の形成に異常が生じるような疾患(骨軟骨異形成症など)の発症リスクが高い猫種です。
遺伝的な要素によって起こるものですので発症を予防することはできませんが、定期的に検診を受けたり、歩き方や呼吸に変化がみられるような場合には早めに病院を受診して早期発見に努め、できるだけ進行や痛みを抑えるような対症療法をしてあげるようにしましょう。
こまめなケアで不快症状を取り除きましょう。
鼻ペチャ猫は鼻~目の周りが窪んでいることから目の周りの毛が目にあたったり瞼の内反症などによって目のトラブルも多くなりがちです。
目ヤニが出る、眼をショボショボしている、涙が多い、涙やけをおこしているなど、猫自身が痒みや痛みといった不快な症状を常に抱えているということがないように目の周りをこまめにケアしてあげ、日常のケアだけで解決できないような問題に関してはかかりつけの獣医さんに治療方法を相談しましょう。
フォールデックスの飼育チャートについて
可愛らしい見た目に陽気な性格で家庭内を楽しくしてくれる猫です。
人懐こい性格の上に賢いためしつけなどは苦労しませんが、被毛や耳・眼の周りなどのお手入れはある程度必要です。
スキンシップを楽しみながらこまめにお手入れしてあげましょう。
猫との時間を比較的多く取れる飼い主さんに向いている猫です。
| 初心者 | 4 初心者には普通程度の飼いやすさ |
|---|---|
| しつけ | 7 しつけはかなり簡単 |
| お手入れ | 2 お手入れはやや難しい |
| 気性 | 8 気性はかなり穏やか |
| 多頭飼育 | 5 多頭飼育のし易さは普通程度 |
| 運動量 | 2 運動量はやや多い |
| 病気 | 4 病気への強さは普通程度 |
| 抜け毛 | 3 抜け毛はやや多い |
| 鳴き方 | 5 普通程度に鳴く |
| におい | 5 臭いは普通程度 |











