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執筆獣医師:齋藤厚子先生
[記事公開日]  [最終更新日]
[ 目次 ]

メインクーンの特徴について

純血種最大の大型猫です。

メインクーンはフサフサとした滑らかな長毛と大きな体が特徴的なイエネコ最大級の大型猫です。
オスでは10kgを超えることもあり、ギネスブックには最も大きな猫として15.42kg、体長118.33cmのメインクーンが記録されています。

メインクーンの体は長く、骨太で筋肉質、手足は中くらいの長さで、全体的にがっしりしています。

頭はやや丸みを帯びたくさび形で、マズルは四角く角ばった印象、顎がしっかりしています。
眼はたまご型で大きく、眼の色はゴールド、カッパー、グリーン、ブルーなど多くの色が存在します。
耳は大きく先端がとがっており、先端には飾り毛がピンと立っています。

全身は長い被毛で覆われ、毛の量は多く、手触りはシルクのように滑らかです。
北アメリカの極寒の地で生活していたため、雪の中でも活動できるように肉球の間にも毛が生え、トップコートは防水仕様です。
毛の色はブラック、ホワイト、レッド、ブルー、クリームなど豊富で、模様のパターンもソリッド、タビー、タビー&ホワイト、キャリコ、パーティカラーなどバリエーションに富んでいます。

原産国であるアメリカではもちろん、日本でも非常に人気の高い猫種です。

メインクーンには生まれつき指が多い多指症の個体がみられることがありますが、健康上は全く問題になりません。

メインクーンの性格について

おだやかで優しい性格です。

メインクーンは穏やかな性格の猫が多く、環境への順応性や他の家族との協調性にも優れています。
知能も高く、しつけもよく覚えるため、初めて猫を飼う飼い主さんにも飼いやすい猫種といえます。
また、遊びが大好きで活発に遊ぶ一面もあります。

ドアを開けたりするような器用さも持っているため、いたずらには若干注意が必要です。

メインクーンの飼い方(日常の世話)について

こまめにブラッシングしてあげましょう。

長毛種のため、被毛のお手入れは欠かせません。
滑らかな毛並みを保ち、毛玉ができるのを予防するためにも、できるだけ毎日ブラッシングしてあげましょう。
ブラッシングで抜け毛を取ってあげることは毛球症(消化管内で毛球が通過障害を起こすこと)の予防にもなります。

高タンパクの食事を与えましょう。

体が大きく筋肉量も多いため、食事は高タンパクの食事を与えるようにしましょう。
また、大型猫なので食事量はそれなりに必要ですが、適度に運動しなければ肥満になってしまいます。
遊びに付き合ってあげたり運動しやすい環境を整え、肥満にならないようにも気を付けましょう。

メインクーンの歴史・起源について

北アメリカ発祥の猫です。

メインクーンの祖先は、1600年代頃からアメリカでネズミ捕りをするワーキングキャットとして活躍していた猫とされており、北アメリカではもっとも古い自然発生した猫と言われています。
そのルーツはヨーロッパからわたってきた長毛の猫と、北アメリカの農場に元々いた短毛種の猫の交配によって生まれたと考えられています。

「メインクーン」という名前は、アメリカのメイン州とアライグマ(ラクーン)に由来しています。
大きな体とフサフサの毛という風貌が、アライグマの混血ではないかという説を招いたためにつけられましたが、実際にはその説は生物学的に否定されています。

メインクーンの気を付けたい病気について

肥大型心筋症の好発品種です。

肥大型心筋症は心臓の筋肉が肥厚することによって内腔が狭くなり、全身にうまく血液を送り出せなくなる心臓の病気です。
進行すると循環不全、呼吸不全、動脈血栓塞栓症などを発症し、命に係わる疾患で、猫の心臓病では最も多く認められます。

発症には遺伝性の要因が関与しているとされ、メインクーンはこの疾患の好発品種になっています。

発症を予防することは難しいですが、早期発見できれば適切な投薬治療で進行の抑制が可能です。

股関節形成不全を起こすことがあります。

メインクーンは生まれつき股関節の発達が悪い、股関節形成不全を起こすことがあります。
股関節は大腿骨の上端の大腿骨頭という球状の部分が、骨盤にあるくぼみ(寛骨臼)にしっかりはまることで形成されていますが、股関節形成不全では寛骨臼が浅いために関節が不安定となり、歩き方に支障が出たり、強い力がかかった際に脱臼してしまうことがあります。

遺伝的に起こりやすい品種でもありますが、肥満や成長期に過度の激しい運動を行うことも発症に関与しているとされています。

症状が軽い内に診断できれば体重管理や環境整備で保存療法が可能ですので、歩き方に異常がみられた場合はできるだけ早く病院を受診しましょう。

メインクーンの価格相場について

珍しい毛色や血統の良いメインクーンは高額になります。

メインクーンの価格は月齢やどこで購入するか(ブリーダー、ペットショップなど)にもよりますが、おおよそ15万~30万円の価格帯が多く見られます。

しかし血統によっては50万円前後の価格がついている場合もあります。

獣医師から見たメインクーンを飼う際のアドバイス

ゆっくりとした成長に適した食事を与えましょう。

メインクーンは他の大型の猫たちと同様に成長はゆっくりで、完全に成長が止まるまでに4年ほどかかります。
体の大きさが劇的に変化するのはやはり初めの1年間ですが、その後も2~3年かけてゆっくり体が大きくなっていきます。

その間は、成長に必要なタンパク質を十分に含む良質なフードを与えるようにしましょう。

大きくなることを考慮して飼育環境を整えましょう。

メインクーンは子猫の時期は小さくフワフワで他の品種の子猫と変わらない大きさですが、成長すると特にオスの場合は10kg近くまで大きくなります。

そのため、生活空間はある程度広めのスペースが必要になり、トイレやケージ、キャリーバッグなども大きめのものが必要になります。
またキャットタワーなども大きな体でジャンプして飛び乗ることを考慮して、天井に突っ張るタイプなどの十分な強度のあるものを選んであげるようにしましょう。

関節に負担をかけないようにしましょう。

メインクーンは股関節形成不全症などの関節疾患に注意が必要な品種です。
その発症は先天的な要因もありますが、成長期に関節に大きな負担をかけることによっても発症リスクを上げてしまうと考えられています。

そのため成長期には過度の激しい運動は避け、肥満も関節にかかる負担を大きくしてしまいますので太りすぎないように気を付けましょう。

また、メインクーンは足の指の間にも長い毛が生えています。
遊んでいるときにフローリングなどで滑りながら走っている様子が見られる場合には、滑りにくいマットを敷いてあげるなど環境整備を行ってあげましょう。

メインクーンの飼育チャートについて

おだやかな性格で賢く、しつけもよく覚えてくれるため初めて猫を飼う飼い主さんにも飼いやすい猫種です。
大きな体に反して鳴き声は可愛らしく、高くて細い声で鳴くため、集合住宅でも鳴き声はあまり気になりません。

しかし、一般的な猫よりもかなり大きくなるため、それを考慮して飼育を始める必要があります。
また、毛のお手入れには少し時間をかけてあげる必要があります。

初心者  8 初心者でもかなり飼いやすい
しつけ  9 しつけは非常に簡単
お手入れ  2 お手入れはやや難しい
気性  9 気性は非常に穏やか
多頭飼育  8 多頭飼育はややし易い
運動量  2 運動量はやや多い
病気  6 病気への強さは普通程度
抜け毛  3 抜け毛はやや多い
鳴き方  8 あまり鳴かない
におい  8 あまり臭いがない
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