モハーベスポッテドについて【獣医師執筆監修】猫種辞典・猫図鑑
モハーベスポッテドの特徴について
野生の猫種特有のスポット模様を持つ希少な猫です。
モハーベスポッテドは、野生の猫種の血を引くためその体は非常に筋肉質で引き締まっており、野性味あふれるスポット(斑点)模様が特徴的な猫です。
体は中型~やや大きめの猫で、体重は4kg前後から大きな個体では10kgほどになることもあります。
骨太でがっしりしており、後ろ足は前足よりやや長く、尻尾は短め~全くない個体(ボブテイル)もいます。
交配の過程でポリダクティルキャットが用いられたこともあるため、多指の個体も多く見られます。
頭の形は楔型でマズルは短めの四角形、鼻筋は幅広で瞳は楕円形、耳の先端は丸みを帯びています。
被毛は滑らかな短毛で、その名の通り斑点模様(スポット)があるのが特徴ですが、スポッテッドタビー、ロゼッタ、スノーレパード、レパードなどバリエーションがあります。
被毛には1本1本の毛に複数の縞の濃淡を持つティッキングがあるのが特徴です。
また、もう一つの特徴として腹部に「腹ひだ」と呼ばれるたるみがあることが挙げられます。
モハーベスポッテドの性格について
野生の気質を強く残した猫種です。
モハーベスポッテドはイエネコとして飼いやすい猫を目指して誕生した猫ではなく、むしろ野生の資質を失わないように配慮しながら繁殖が行われてきた猫種です。
そのため、一般的なイエネコとは異なり人に媚びることはなく、野性味を強く残した性格をしています。
非常に活動的で好奇心旺盛、独立心が強いため人にはなかなか懐きません。
飼い主さんとの信頼関係を築くまでには少し時間が必要になりそうです。
モハーベスポッテドの飼い方(日常の世話)について
被毛のお手入れは比較的容易です。
モハーベスポッテドは短毛種で、そこまで抜け毛も多い品種ではありません。
被毛のお手入れは週に2~3回程度で十分です。
野生の気質を強く残している猫のため、子猫の時からブラッシングを定期的に行うようにし、触られることにできるだけ慣れさせておくと良いでしょう。
飼育環境は広めにする必要がありそうです。
活発で体の大きさも中型~やや大きめということもあるため、飼育環境はできるだけ広い方がいいでしょう。
十分に運動できるようなスぺースを確保できればいいですが、それ以外にも上下運動できるようにキャットタワーなどを設置してあげると良いかもしれません。
非常に活動的ですのでキャットタワーは倒れることがないように強度のしっかりしたものを設置することをお勧めします。
寒さ対策をしっかりしてあげましょう。
もともと暑い砂漠地帯で生活していた猫ですので、寒さにはあまり強くないと考えられます。
日本の冬の寒さに適応できるかどうかや適した飼育環境などはよくわかっていないため、猫の体調をよく見つつ室温管理を徹底してあげるようにしましょう。
モハーベスポッテドの歴史・起源について
野生種の猫の絶滅を阻止するために誕生した猫種です。
モハーベスポッテドは「モハーベデザートキャット」という野生の猫種の絶滅を阻止するための保存計画の中で繁殖・交配されてきた猫種です。
ベンガル、アビシニアン、ポリダクティルキャットとの交配が行われてきたため、体にはそれらの猫から受け継がれた特徴が見られます。
そのルーツは1980年、アメリカのエイプリル・ラングフォードという人物がカリフォルニア州にあるモハーベ砂漠の低木地で巣穴をほって暮らしていた野生の猫を発見したのが始まりです。
その猫たちは被毛の色には若干の違いがあるものの、体側と脇腹に斑点模様(スポット)があり、首や足、尻尾には縞模様があるという特徴を持っており、「モハーベ・デザート・キャット」と呼ばれていました。
1990年代になるとその地域に人の出入りが増えたためかその猫たちの数は徐々に減少していき、絶滅が危ぶまれるようになってしまいます。
そのことを憂慮した一部の人々によって、絶滅から救うための保存・繁殖計画が立てられました。
「人間に飼いならされないという野生の資質を損なわないこと」に重点を置きながら保護活動が進められる中、1996年からはベンガル、アビシニアン、ポリダクティルキャットなどとの交配が行われ、少しずつその数を増やしてきました。
2007年からは個体数が十分増えたことからモハーベッスポッテド単体での交配が可能になっています。
希少品種を専門に扱うREFR(Rare&Exotic Feline Registry)の公認を受けています。
モハーベスポッテドの気を付けたい病気について
特定の好発疾患は報告されていません。
モハーベスポッテドに関して、遺伝性疾患や好発疾患は特に報告されてはいません。
もともとが野生の猫種であるため、病気に強い可能性もありますが、希少な猫で個体数が少ないためにまだ十分に情報が集積されていない可能性もあります。
体調の変化がみられる場合にはできるだけ早く病院を受診するように心がけましょう。
また猫に一般的に多いとされる疾患には他の猫と同様に注意が必要です。
子猫期にかかりやすい感染症や、どんな年齢でも発症しやすい下部尿路疾患、中高齢から発症が多くみられる腎臓病などには特に注意が必要ですので、定期的に予防接種や健康診断を受け、病気の予防・早期発見に努めるようにしましょう。
モハーベスポッテドの価格相場について
日本では繁殖は行われていません。
モハーベスポッテドは日本国内では手に入りません。
現在ブリーディングを行っているのはアメリカの「Cheshire Cats Cattery」のみのため、入手するためには輸入が必要になります。
正確な価格は不明ですが生体価格は30万円以上と推定され、さらに輸入にかかる輸送費や輸入代行業者に依頼した場合にはその仲介料なども加算されるため、高額になることが予想されます。
獣医師から見たモハーベスポッテドを飼う際のアドバイス
人になかなか懐かないことを想定しておきましょう。
モハーベスポッテドは人馴れするように作られたイエネコとは異なり、あえて野生の気質を残した猫です。
希少な猫のため、適した飼育環境やどのような注意が必要な猫なのか、情報が少ないのが現状ですので、珍しいから飼いたい、見た目が好きだからから飼いたい、というような安直な考えではなく、ある程度の覚悟をもって飼育に臨む必要がありそうです。
個体差もあると思いますが、人にあまり懐かない個体や中には気性が荒い個体がいる可能性もあるため、飼育するにあたってはそのことを想定したうえで、ある程度自由に生活できるように配慮して飼育する必要があるでしょう。
また、狩りの対象となってしまうような小動物(ハムスターや小鳥など)との生活はできるだけ避け、他の犬猫などのペットとの多頭飼育も慎重に検討する必要があると考えられます。
モハーベスポッテドの飼育チャートについて
人に馴れやすい他のイエネコと同じ感覚では飼えない猫と考えられます。
野生の気質が強いため、他のペットや小さな子供に対しても良好な関係性が築けるかどうかはわかりません。
広めの飼育環境を整え、じっくりと向き合うことで時間をかけて信頼関係を築いていくことが必要になる可能性があります。
| 初心者 | 0 初心者には非常に飼いづらい |
|---|---|
| しつけ | 3 しつけはやや難しい |
| お手入れ | 6 お手入れのし易さは普通程度 |
| 気性 | 2 気性はやや荒い |
| 多頭飼育 | 5 多頭飼育のし易さは普通程度 |
| 運動量 | 2 運動量はやや多い |
| 病気 | 5 病気への強さは普通程度 |
| 抜け毛 | 7 抜け毛はかなり少ない |
| 鳴き方 | 5 普通程度に鳴く |
| におい | 5 臭いは普通程度 |











