スタンダードプードルについて【獣医師執筆監修】犬種辞典・犬図鑑
スタンダードプードルの特徴について
トイプードルの元となった犬種です。
プードルはサイズによって、スタンダード、ミディアム、ミニチュア、トイの4種類に分けられますが、およそ9割がトイプードルですが、トイプードルに次いで多いのがスタンダードプードルになります。
忠誠心、学習能力が非常に優れているため、優秀な家庭犬に育ってくれるでしょう。
スタンダードプードルの性格について
非常に賢い犬種です。
プードルの性格面で最も特徴的なものと言えるのは、全犬種の中でもトップクラスの賢さでしょう。
利口で物覚えがよく、飼い主の言うことをよく聞いてくれます。訓練性能も非常に高いので、アジリティなどのドッグスポーツにも向いていると言えます。感覚が鋭い、興奮しやすい、などの一面もありますが、そういった性格に注意すれば比較的飼いやすい犬種と言えるでしょう。
ただし、非常に賢い分、飼い主の指示が一貫していない、甘やかしている、などの場合は反抗的になってしまうこともあります。気に入らないことがあると咬むようになってしまいますと、自宅での被毛のケアや病気になった時の投薬が出来なくなってしまいますので注意が必要です。
スタンダードプードルの飼い方(日常の世話)について
被毛のケアが必要です。
家庭で飼う場合、スタンダードプードルの被毛は伸び続けますのでケアが必要です。日々のブラッシングなどのお手入れや、1~2か月に1回程度のトリミングをおこないます。スタンダードプードルには多くのカットスタイルがあるため、季節や気分に合わせて楽しむのも良いかと思います。トイプードルと比較するとスタンダードプードルは体が大きいため日々のお手入れも時間がかかってしまいます。被毛のケアに手間はかかってしまいますが、抜け毛が非常に少ないため、アレルギー体質の方でも比較的飼いやすいと言えます。
スタンダードプードルの歴史・起源について
起源は水鳥を回収する犬と言われています。
諸説ありますが、ドイツの水猟犬がフランスに持ち込まれ、改良を重ねて現在の姿になったと考えられています。
現在のプードルは愛玩犬のイメージが強い犬種ですが、元々は狩りで水鳥を回収する犬でした。始めは泳ぎやすくするために被毛をカットしていましたが、体温低下を防ぐために胸や関節の部分に毛を残すスタイルとなりました。
スタンダードプードルの気を付けたい病気について
大型犬によく見られる疾患、副腎の疾患に注意しましょう。
スタンダードプードルは、大型犬に多く見られる疾患の他に副腎の疾患が多く見られると言われています。
・股関節形成不全
股関節が正常とは異なる形状で産まれてきてしまう先天性疾患で、大型犬で多い疾患です。股関節形成不全の犬では腰を回すような歩き方、うさぎ跳びで歩くなどの特徴的な歩様が見られます。股関節の不安定により関節軟骨などに炎症が発生し、痛みや股関節のさらなる変形が引き起こされます。
・胃拡張胃捻転症候群
胃拡張胃捻転症候群とは、何らかの原因によって拡張した胃が捻転を起こす疾患の総称です。胃が突然捻転を起こすわけではなく、胃拡張が起こった結果捻転すると言われています。胃拡張胃捻転症候群は致死率が高く、緊急の処置が必要な疾患です。
食後お腹が膨らんでいる、何回もえずいているのに吐けない、などの症状で飼い主が気付くことが多い疾患です。重度の胃拡張状態になることで、腹腔内の門脈や後大静脈が圧迫され血流量の低下と心拍出量の低下を引き起こします。胃捻転状態になることで、胃の捻転に脾臓が巻き込まれます。さらに胃捻転状態が持続することで重篤な血流障害が起こり、脾臓の壊死や胃壁の壊死が起こることがあります。胃壁壊死が見られる場合は予後不良の可能性が高まります。
・アジソン病
副腎皮質機能低下症は、副腎皮質の85~90%程度が破壊されることで、副腎皮質ホルモンであるグルココルチコイド(コルチゾール)やミネラルコルチコイド(アルドステロン)が不足することで発症します。
臨床症状は、発症から診断までの持続期間によって重症度に差が見られます。食欲不振、嘔吐、元気消失、沈鬱などが一般的な症状で、その他に下痢、多飲多尿、震えが見られることもあります。
・クッシング症候群
副腎皮質機能亢進症は、慢性的に過剰なコルチゾール分泌によって生じる臨床的・生化学的変化のことを言います。
副腎皮質機能亢進症の自然発生性の原因は、下垂体ACTH産生腫瘍を原因とする下垂体依存性、副腎腫瘍を原因とする副腎依存性、過剰または長期的なグルココルチコイド投与を原因とする医原性があります。犬では下垂体依存性の発生頻度が厄85%を占めるとされています。
臨床症状としましては多飲が見られますが、これはコルチゾールの過剰分泌によるものです。その他に多食、腹部膨満、皮膚のトラブル(脱毛、石灰沈着、菲薄化)などが見られます。
スタンダードプードルの価格相場について
30~40万円程度の価格になります。
30~40万円程度の価格になるようですが、血統によっては価格相場よりも高くなる個体もいます。
ただし、ミニチュアダックスフンドのような人気犬種と比較すると繁殖している個体数も少なく、あまり価格や性格、容姿などで比較できる選択肢は少なくなる可能性が高いです。
獣医師から見たスタンダードプードルを飼う際のアドバイス
トイプードルではなく大型犬を飼育する心構えが必要です。
若いうちはかなりやんちゃなですが、温和で優しい性格ですので、健康面に気を配ってあげれば飼いやすい犬種であると言えます。
しかしながら、大型犬の中では飼いやすい犬種と言えますが、小型犬を飼うよりも大変な部分があります。
発散させてあげられる運動量の確保、小型犬よりも高額になるフード代や医療費、などが必ず必要になります。力があるため他人にじゃれつこうとして突き飛ばしてしまうこともあります。また、高齢になって足腰が弱くなった時に抱きかかえなければいけないこともあります。
獣医療の発展もあり、平均寿命も延びています。10年以上先のことまで考慮した上で飼育しなくてはなりません。
スタンダードプードルの飼育チャートについて
飼育するにあたって、性格面は問題ありませんが、体が大きいこと、被毛のケアが大変であること、などに注意が必要です。
| 初心者 | 5 初心者には普通程度の飼いやすさ |
|---|---|
| しつけ | 8 しつけはかなり簡単 |
| お手入れ | 0 お手入れは非常に難しい |
| 気性 | 8 気性はかなり穏やか |
| 多頭飼育 | 5 多頭飼育のし易さは普通程度 |
| 散歩 | 0 必要な散歩量は非常に多い(3時間以上) |
| 病気 | 5 病気への強さは普通程度 |
| 抜け毛 | 10 抜け毛は非常に少ない |
| 吠え方 | 5 吠え方は普通程度 |
| におい | 5 臭いは普通程度 |











