アイリッシュウォータースパニエルについて【獣医師執筆監修】犬種辞典・犬図鑑
アイリッシュウォータースパニエルの特徴について
泳ぎが得意な犬種です
ウォータースパニエルという名前からもわかるように、水場での活躍が出来る犬種です。
泳ぎが得意で、古くから水鳥猟で活躍してきたという歴史もあります。
素早い動きや走りなど、高い身体能力も併せて持つため、陸でも活躍できる万能な犬種です。
被毛や尻尾が特徴的です
スパニエル犬種ですが、被毛は直毛ではなく巻き毛です。
豊富ですが強い巻き毛をもつため、水場で耐水性を持つような硬く脂っぽい性質を持っていることが特徴です。
併せてラットテイルと呼ばれる尻尾もアイリッシュウォータースパニエルならではです。
尾の根元のほうには豊富に毛がありますが、尾の途中から先端にかけて毛の量・長さ共に極端に少なくなります。
ネズミの尻尾のように見えることからラットテイルと呼ばれます。
アイリッシュウォータースパニエルの性格について
忠誠心が強く愛情深いです
猟犬として活躍していた歴史からもわかるように、忠誠心が強く愛情深い犬種です。
好奇心が旺盛で、明るい性格でもあるため、飼い主さんを含め社会環境に適応できるよう若齢の頃からしつけを行ない慣らしてあげてください。
家族や周りの人やものと良好な関係を築くことができるでしょう。
賢さゆえの用心深さが見えることもあります
猟犬として、人間の相棒として活躍していた犬種です。
とても賢さを持っています。
そのため、理解力も高く、誇り高い一面もあります。
自分の知らない環境や人、犬に対してはなかなか心が開けなかったり、用心深く行動することが見られる場合もあります。
若齢の頃から、様々な人や犬、環境に慣らしてあげることも大切です。
アイリッシュウォータースパニエルの飼い方(日常の世話)について
充分な運動をしてあげましょう
体を動かすことが大好きな犬種です。
散歩だけでなく、定期的に広い場所で思い切り走れる機会を作ったり、飼い主さんの指示に従って体を動かすような頭を使った遊びなど、体の動かし方にも工夫することで、アイリッシュウォータースパニエルも楽しみながら遊べるでしょう。
好きなことを一緒に楽しみながら発散をさせることで、より良好な信頼関係が築ける可能性が高いです。
被毛や皮膚を清潔にする習慣を
優雅な被毛を持ちますが、活発さのために被毛や垂れた長い耳を汚しがちです。
こまめにシャンプーをして被毛や皮膚を清潔に保ったりして汚れを防いであげましょう。
皮膚トラブルになりやすい性質のため、ブラッシングなどの日常的な手入れをこまめにしながら皮膚チェックを行ってあげることが大切です。
アイリッシュウォータースパニエルの歴史・起源について
古くから猟犬として活躍してきました
明確な起源は不明ですが、ウォーター・スパニエルはペルシャ原産の犬から進化し、スペインを経由してアイルランドに持ち込まれたと考えられています。
明確ではないですが、水鳥をおっているウォータースパニエルということで1600年代の文献に残されていることがわかっています。
泳ぎが得意などの特徴を生かして、水場での水鳥などの猟で活躍していました。
アイルランド原産の犬種が祖先となったとされています
起源の古い犬種であることはわかっていますが、正確な歴史や発展の経緯に関してはわかっていないことも多いです。
しかし、祖先に由来されるとされる特徴的なラットテールは類似した犬種が全くいないことから、この犬種がアイルランド原産の祖先であることがわかります。
伝統的な猟犬としてアイルランドでは親しまれてきましたが、19世紀になりドッグショーに出陳されるようになり、成功をおさめ、19世紀後半にはアイリッシュウォータースパニエルクラブが設立されました。
アイリッシュウォータースパニエルの気を付けたい病気について
運動器のトラブルに注意しましょう
もともと、股関節形成不全などの先天的な要素のある病気にも注意が必要です。
活発な犬種であるため、体重増加や負荷のかけ方によっては関節などの運動器のトラブルにつながる可能性もあります。
関節への負荷の軽減のための環境づくりや体型維持、運動する程度の調整などをしてトラブルを予防しましょう。
耳の病気に注意
垂れた耳により湿度の高い時期の蒸れや脂っぽくなることで起こる外耳炎や、さらに波及すると内側の部分で起こる中耳炎や内耳炎などに進行することがあります。
耳のケアを定期的に行うこと、湿度の高い時期は通気を良くすることや、首を振ったり耳を気にするなどの変化が見られたら受診するよう心がけるなどすることで悪化することを防げます。
アイリッシュウォータースパニエルの価格相場について
国内ではほとんど流通していない犬種です
国内での飼育頭数は少なく、繁殖を行なっているブリーダーもほとんどいない犬種です。
そのため、ペットショップやブリーダーを探して購入することが難しいことが多いです。
海外での繁殖を行なっているブリーダーとつながりのあるペットショップやブリーダーを通じて海外からの輸入を検討する必要がある可能性が高いです。
海外からの輸入の場合にかかる費用
国内でのブリーダーやペットショップで購入することが難しい場合、海外で繁殖を行なっているブリーダーからの輸入を検討しなければいけません。
その場合、それぞれの国での出入国での手続きや空輸の費用などが生体の価格と併せて必要になります。
また、海外のブリーダーとのやり取りなども含めて代行業者に依頼する場合は手数料も必要になる可能性が高く、高額になるケースも多いです。
獣医師から見たアイリッシュウォータースパニエルを飼う際のアドバイス
大型犬種を飼育する準備が必要です
体格が大きいため、飼育に必要なスペースも、かかる医療費も小型犬と比較すると倍以上になります。
周りの犬や人とのかかわりの中で大型犬特有のトラブルも起こり得ます。
国内でも飼育頭数の少ない犬種であるため、かかりやすい病気なども国内ではあまり知られていなかったり、情報が得にくい傾向もあるため、専門家のサポートを要するなどの必要性がある場合も考えられます。
飼育することを決める前に大型犬の性質を理解した上で、配慮しながら生活維持をすることが可能なのかなどをしっかりと考えて決める必要があります。
同時に犬と向き合う時間や手間も多くかかる傾向があります。
大型犬種と暮らせる生活なのか充分に考えたうえで迎えてあげてください。
しつけは充分に行いましょう
どんなに穏やかな個体でも警戒心や本能的な判断で攻撃につながる可能性もあります。
体が大きく力も強いため、大きな事故につながる危険性もあるので注意が必要です。
飼い主さんが制御できるよう、普段から厳しくしつけをおこないましょう。
また、どんなにやさしい愛犬であっても、社会には犬が嫌いだったり、大型犬が怖いと感じてしまう人もいます。
犬が苦手な人のことも配慮しながら生活することが大切です。
アイリッシュウォータースパニエルの飼育チャートについて
日本では珍しい犬種です。
犬種ならではの性質をよく勉強してきちんと理解しながら一緒に生活することが求められます。
散歩、しつけなどで犬と向き合う必要がある場面は多いですが、良好な関係が築ければ飼い主さんに対しては従順な姿勢を見せてくれる可能性が高く、愛犬との充実した生活が送れるでしょう。
特にしつけでは、大きなトラブルにつながる危険性もあるので、徹底して行なう必要がありますが、個人では難しいことも専門家に相談しながら飼育することで飼い主さんの負担を軽減しながら生活を送れる可能性が高いです。
| 初心者 | 1 初心者には非常に飼いづらい |
|---|---|
| しつけ | 2 しつけはやや難しい |
| お手入れ | 1 お手入れは非常に難しい |
| 気性 | 4 気性は普通程度 |
| 多頭飼育 | 2 多頭飼育はやや難しい |
| 散歩 | 0 必要な散歩量は非常に多い(3時間以上) |
| 病気 | 2 病気にはやや弱い |
| 抜け毛 | 5 抜け毛の量は普通程度 |
| 吠え方 | 1 非常に吠える |
| におい | 2 やや臭う |











