アナトリアンシェパードについて【獣医師執筆監修】犬種辞典・犬図鑑
アナトリアンシェパードの特徴について
トルコ出身の超大型犬です
アナトリアンシェパードはトルコ原産でメスは40~55㎏、オスは50~65㎏にもなる超大型犬種です。
シェパードは羊飼いという意味を持つ言葉です。
その名の通り、トルコで牧羊犬として活躍してきた使役犬です。
大きな体とたくましい筋肉を活かして、害獣や羊たちを狙う泥棒から守ってきました。
強靭な筋肉と持久力を持ちます
羊を守る犬種としての活躍で知られるように、使役犬として活躍してきた犬種です。
強靭な筋肉と持久力を持ち、走るスピードも速いです。
恵まれた肉体の特性から、優れた運動能力を持つ個体が多いです。
アナトリアンシェパードの性格について
警戒心が強く防衛本能が強い傾向も
家畜を守る役割をはたしていた犬種であるため、防衛本能が強く警戒心が強い本質を持ちます。
賢さも併せ持つため、危険を察知した場合に自分の判断で攻撃につながる危険性があります。
また体が大きいため、甘噛みや飛びつきが人や犬にとっては大きなけがにつながる可能性があります。
攻撃などにつなげて大きなトラブルにならないために、制御できるようにしつけることが大切です。
忠誠心が強く愛情深いです
信頼関係が築けた家族に対しては、忠誠心が強く愛情深い犬種です。
警戒心は強いですが、自分で判断する賢さも持つため飼い主さんを含め社会環境に適応できるよう若齢の頃からしつけを行ない慣らしてあげてください。
良好な関係が築けると、愛情深く接し、忠実に慕ってくれるでしょう。
アナトリアンシェパードの飼い方(日常の世話)について
充分な運動をしてあげましょう
体格も大きく、高い運動能力を持つ犬種です。
室内にずっといることでストレスが溜まる可能性もあります。
充分な散歩時間を確保し、体を動かす時間を作ってあげてください。
また、個体の関節の状態などにより、適切な運動量は様々です。
過度の運動になると関節などに負担がかかる恐れもあるので、かかりつけの先生と相談しながら適切な運動量を維持するよう心がけましょう。
食事の管理をしてあげましょう
股関節形成不全などの先天的な関節の異常も起こりやすいと言われる犬種です。
体格も大きいため、体重を支えるために関節に負担がかかります。
肥満になると、関節に大きな負担をかけてしまう可能性があります。
食事の質や量は個体によって適切なものに調節して与えましょう。
アナトリアンシェパードの歴史・起源について
古くからトルコで使役犬として活躍する犬種です
アナトリアンシェパードはルーツの古い犬種と言われています。
祖先犬は6000年くらい前から存在する古代犬と言われています。
この犬種をもとに、トルコで多くの護衛犬などを交配してできた犬種がアナトリアンシェパードです。
そのため、牧羊犬の護衛能力や身体能力はとても長けていて、牧羊犬の護衛だけでなく、軍用犬や狩猟犬としても活躍してきました。
犬種として認められたのは近年です
トルコでの使役犬としてのアナトリアンシェパードの活躍を見たヨーロッパ人によって、国外へ広まることとなりましたが、正式な犬種登録はなされていなかったとされています。
その後、アメリカにも護衛犬として広がり、正式なブリーディングが行われ、1990年代に正式に犬種として認められることとなりました。
アナトリアンシェパードの気を付けたい病気について
関節の病気に注意
体格が大きく、関節にかかる負担も大きい犬種です。
また、先天的な股関節形成不全などの疾患が起こりやすいとされています。
歩き方や座り方に変化を感じたら受診をしましょう。
また、食欲も旺盛な犬種ですが、肥満は関節への負担をかけます。
後天的な靭帯の異常などにつながる可能性も高いです。
肥満にならぬよう、食事量をコントロールしてあげてください。
胃拡張胃捻転症候群に注意
胸が深い犬種であるため、胃拡張胃捻転症候群に注意が必要です。
食事の際に空気を一緒にたくさん吸い込んだり、食後すぐに激しい運動をした場合などに起こりやすくなるとされています。
手術の必要な病気で、ひどい場合死につながる危険性もあります。
日常的な行動の中で予防を行い、腹部の膨満感や呼吸の異常、行動の変化など見られたらすぐに受診してあげてください。
アナトリアンシェパードの価格相場について
国内ではほとんど流通していない犬種です
国内での飼育頭数は少なく、繁殖を行なっているブリーダーもほとんどいない犬種です。
そのため、ペットショップやブリーダーを探して購入することが難しいことが多いです。
海外での繁殖を行なっているブリーダーとつながりのあるペットショップやブリーダーを通じて海外からの輸入を検討する必要がある可能性が高いです。
海外からの輸入の場合にかかる費用
国内でのブリーダーやペットショップで購入することが難しい場合、海外で繁殖を行なっているブリーダーからの輸入を検討しなければいけません。
その場合、それぞれの国での出入国での手続きや空輸の費用などが生体の価格と併せて必要になります。
また、海外のブリーダーとのやり取りなども含めて代行業者に依頼する場合は手数料も必要になる可能性が高く、高額になるケースも多いです。
獣医師から見たアナトリアンシェパードを飼う際のアドバイス
大型犬種を飼育する準備が必要です
体格が大きいため、飼育に必要なスペースも、食べるごはんの量も、かかる医療費も小型犬と比較すると倍以上になります。
飼育することを決める前に、充分な準備が出来るのか、大型犬の生活を維持することが可能なのかなどをしっかりと考えて決める必要があります。
同時に犬と向き合う時間や手間も多くかかる傾向があります。
大型犬種と暮らせる生活なのか充分に考えたうえで迎えてあげてください。
しつけは充分に行いましょう
攻撃的な犬種ではありませんが、警戒心や恐怖が攻撃に代わってしまう場合もあります。
その場合、大型犬のため、力も強く顎も大きく、けがが大きな問題につながってしまう危険性があります。
飼い主さんが制御できるよう、普段から厳しくしつけをおこないましょう。
また、どんなにやさしい愛犬であっても、社会には大型犬が怖いと感じてしまう人もいます。
犬が苦手な人のことも配慮しながら生活することが大切です。
アナトリアンシェパードの飼育チャートについて
犬種ならではの特性をしっかりと理解する必要があるため、初心者向きとはいいづらい犬種です。
警戒心の強さなどは一般的な家庭犬とは異なり、大きなトラブルにつながる危険性があるため、その危険性を十分に理解したうえで飼育する必要があります。
しつけや管理にもたくさんの時間を費やす必要があり、犬との生活に慣れていないと難しい可能性も高いです。
大型犬へのあこがれだけで、知識が不十分なまま飼い始めると、飼育に困難を感じるケースもあります。
飼育するにあたって迎え入れる覚悟が必要な犬種と言えます。
| 初心者 | 0 初心者には非常に飼いづらい |
|---|---|
| しつけ | 0 しつけは非常に難しい |
| お手入れ | 3 お手入れはやや難しい |
| 気性 | 0 気性は非常に荒い |
| 多頭飼育 | 0 多頭飼育は非常に難しい |
| 散歩 | 1 必要な散歩量は非常に多い(2.5~3時間程度) |
| 病気 | 3 病気にはやや弱い |
| 抜け毛 | 3 抜け毛はやや多い |
| 吠え方 | 1 非常に吠える |
| におい | 5 臭いは普通程度 |











