アメリカンイングリッシュクーンハウンドについて【獣医師執筆監修】犬種辞典・犬図鑑
アメリカンイングリッシュクーンハウンドの特徴について
猟犬としての適性があります
アメリカンイングリッシュクーンハウンドはたくましい体つきや、持ち備えた優れた身体能力など猟犬としてとても優秀な犬種です。
性格は友好的で従順ですが、家庭犬としてというよりも、猟犬などの使役犬として発揮される、信頼関係の築き方や、賢さを持っています。
信頼関係が築けると忠誠心を持って接してくれますが、賢さゆえの警戒心の強さや猟犬ならではの獲物への執着心や好奇心など、家庭犬としてはトラブルにつながる要素も多く持つ犬種です。
犬本来の特性をよく知ったうえで、家庭に迎えることが大切です。
特殊な狩猟方法で活躍してきた犬種です
アメリカンイングリッシュクーンハウンドは狩猟犬です。
ツリーイングと呼ばれる特殊な狩猟方法で活躍してきました。
ツリーイングとは木の上に獲物を追い詰めて、ハンターが獲物を打ち落とす方法です。
そのため、俊敏さや脚力、そして優れたジャンプ力で獲物を木の上へ追い詰めてきました。
アメリカンイングリッシュクーンハウンドの性格について
従順で友好的な性格です
群れとして使役するような特性を活かしてきたアメリカンイングリッシュクーンハウンドは人や犬と一緒に過ごすことが好きで、いつも活発です。
温和で優しく、いつも陽気で社交的な性格のため、人に対して友好的に接することのできる犬種です。
聡明であるため、教えたしつけなども覚えられる能力を持っています。
好奇心旺盛で勇敢な性格をしています
狩猟犬として使役してきた犬種です。
獲物になるような小型の動物や動くものなどに対して強い好奇心を示す場合があります。
猟犬らしい好奇心を持ったものへの強い執着などが現れることもあります。
また、賢さも併せ持つため、警戒心を見せたり、敵と判断した場合に勇敢に立ち向かう傾向もあります。
体も大きく、アメリカンイングリッシュクーンハウンドが強い力で動いた場合に、トラブルにつながる危険性があります。
アメリカンイングリッシュクーンハウンドが行動する前に、飼い主さんはきちんと察知し、制御できるように普段からしつける必要があるでしょう。
アメリカンイングリッシュクーンハウンドの飼い方(日常の世話)について
しつけは充分に行いましょう
攻撃的な犬種ではありませんが、警戒心や恐怖が攻撃に代わってしまう場合もあります。
その場合、大型犬のため、力も強く顎も大きく、けがが大きな問題につながってしまう危険性があります。
飼い主さんが制御できるよう、普段から厳しくしつけをおこないましょう。
また、どんなにやさしい愛犬であっても、社会には大型犬が怖いと感じてしまう人もいます。
犬が苦手な人のことも配慮しながら生活することが大切です。
充分な運動をしてあげましょう
体格も大きく、高い運動能力を持つ犬種です。
室内にずっといることでストレスが溜まる可能性もあります。
充分な散歩時間を確保し、体を動かす時間を作ってあげてください。
また、個体の関節の状態などにより、適切な運動量は様々です。
過度の運動になると関節などに負担がかかる恐れもあるので、かかりつけの先生と相談しながら適切な運動量を維持するよう心がけましょう。
アメリカンイングリッシュクーンハウンドの歴史・起源について
猟犬として使役してきた犬種です
約17世紀頃にアメリカに持ち込まれた犬種がルーツとされています。
開拓民がヨーロッパからフォックスハウンドと呼ばれる犬種を持ち込み、その後様々な犬種と交配することで改良をして、猟犬としての優秀な特性を強めてきました。
この改良過程の中で、ツリーイングと呼ばれる木の上へ獲物を追いやる方法への適性を取得したとされています。
この改良には初代アメリカ大統領などの権力者たちがかかわってきたという説があります。
犬種としての公認
古い歴史を持ちますが、犬種として公認されてからはまだ歴史の浅い犬種です。
1900年代にイングリッシュクーンハウンドとして認定されましたが、その後被毛のカラーなどによって、ツリーイングウォーカークーンハウンド、ブルーティッククーンハウンドなどそれぞれの犬種として認められたことによって、レッドティックと呼ばれる茶色と白の被毛を持つ個体はアメリカンイングリッシュクーンハウンドとして認められました。
しかし国によって公認状況は異なっており、犬種として認められていない国もまだあります。
アメリカンイングリッシュクーンハウンドの気を付けたい病気について
垂れ耳に起こりやすい外耳炎に注意しましょう
暑くて湿度の高い夏場は、垂れ耳のせいで耳の中が蒸れてしまい、細菌繁殖などが起こって外耳炎につながる可能性があります。
こまめに耳の中のチェックを行い、汚れが増えたり、匂いが変わるようであれば治療が必要なケースが多いです。
定期的な耳の掃除などのケアも欠かせません。
関節の病気に注意
体格が大きく、関節にかかる負担も大きい犬種です。
また、先天的な股関節形成不全などの疾患が起こりやすいとされています。
歩き方や座り方に変化を感じたら受診をしましょう。
また、食欲も旺盛な犬種ですが、肥満は関節への負担をかけます。
後天的な靭帯の異常などにつながる可能性も高いです。
肥満にならぬよう、食事量をコントロールしてあげてください。
アメリカンイングリッシュクーンハウンドの価格相場について
国内ではほとんど流通していない犬種です
国内での飼育頭数は少なく、繁殖を行なっているブリーダーもほとんどいない犬種です。
そのため、ペットショップやブリーダーを探して購入することが難しいことが多いです。
海外での繁殖を行なっているブリーダーとつながりのあるペットショップやブリーダーを通じて海外からの輸入を検討する必要がある可能性が高いです。
海外からの輸入の場合にかかる費用
国内でのブリーダーやペットショップで購入することが難しい場合、海外で繁殖を行なっているブリーダーからの輸入を検討しなければいけません。
その場合、それぞれの国での出入国での手続きや空輸の費用などが生体の価格と併せて必要になります。
また、海外のブリーダーとのやり取りなども含めて代行業者に依頼する場合は手数料も必要になる可能性が高く、高額になるケースも多いです。
獣医師から見たアメリカンイングリッシュクーンハウンドを飼う際のアドバイス
こまめにお手入れを
垂れ耳が外耳炎につながりやすいため、早期発見のためにも、こまめなチェックやお手入れが大切です。
短毛でトリミングの要らない犬種ですが、首の付け根などしわになりやすい部分もあり、皮脂の分泌などによって皮膚トラブルにつながる危険性があります。
皮膚トラブルを予防するためにも家庭での定期的なシャンプーなどのケアが必要です。
スキンシップの一環として、シャンプーや耳掃除をしながら、状態のチェックをすることで病気の早期発見につながります。
食事の管理をしてあげましょう
股関節形成不全などの先天的な関節の異常も起こりやすいと言われる犬種です。
体格も大きいため、体重を支えるために関節に負担がかかります。
肥満になると、関節に大きな負担をかけてしまう可能性があります。
食事の質や量は個体によって適切なものに調節して与えましょう。
アメリカンイングリッシュクーンハウンドの飼育チャートについて
犬種ならではの特性をしっかりと理解する必要があるため、初心者向きとはいいづらい犬種です。
猟犬としての適性を強く持った犬種であるため一般的な家庭犬とは異なり、大きなトラブルにつながる危険性があるため、その危険性を十分に理解したうえで飼育する必要があります。
しつけや管理にもたくさんの時間を費やす必要があり、犬との生活に慣れていないと難しい可能性も高いです。
大型犬へのあこがれだけで、知識が不十分なまま飼い始めると、飼育に困難を感じるケースもあります。
飼育するにあたって迎え入れる覚悟が必要な犬種と言えます。
| 初心者 | 1 初心者には非常に飼いづらい |
|---|---|
| しつけ | 2 しつけはやや難しい |
| お手入れ | 3 お手入れはやや難しい |
| 気性 | 2 気性はやや荒い |
| 多頭飼育 | 8 多頭飼育はややし易い |
| 散歩 | 1 必要な散歩量は非常に多い(2.5~3時間程度) |
| 病気 | 2 病気にはやや弱い |
| 抜け毛 | 4 抜け毛の量は普通程度 |
| 吠え方 | 2 やや吠える |
| におい | 2 やや臭う |











