カルストシェパードについて【獣医師執筆監修】犬種辞典・犬図鑑
カルストシェパードの特徴について
スロベニア原産の護畜犬です。
カルストシェパードは、17世紀頃からスロベニアで護畜犬として活躍していました。
がっしりとした骨太の体格をしており、悪天候にも耐え抜く丈夫な体とコートを持っています。このコートは密度が高く、狼の牙から身を守る際にも役立ちます。
カルストシェパードの性格について
飼い主に対しては忠実ですが、防衛本能が高い犬種です。
カルストシェパードの性格は、生真面目で忠実と言えますが、縄張り意識と防衛本能が高く攻撃的な一面もあります。しっかりとした一貫性のある訓練が無ければ飼育は難しいと言えます。カルストシェパードは人間のことをパートナーとして認識しているため、犬の知識が深い人でなければ飼育は不可能であると言われています。
カルストシェパードの飼い方(日常の世話)について
しつけをきちんと行いましょう。
防衛本能が強い犬種です。
興奮してしまった際にまわりの犬や人とトラブルにつながる危険性もあります。
体が大きいため、けがをさせてしまう可能性もあるので、好奇心や興奮をコントロールできるよう、普段からしつけをきちんと行う必要があります。
運動量を充分に確保しましょう。
体も大きく、筋肉量の維持が必要な犬種です。
散歩の時間は長めに確保してあげてください。
激しい運動は必要のない犬種です。
軽いジョギングなどを加えた散歩などが理想的です。
体重や関節の状態によって、適切な運動量は異なります。
かかりつけの先生と相談しながら運動量を決めてください。
カルストシェパードの歴史・起源について
古くから牧羊犬として活躍していました。
17世紀には既に犬種として存在していたそうです。原産地のスロベニアでは羊を狼から守る際に活躍し、様々な脅威を撃退する頼もしい護蓄犬として何百年もの間大切にされてきました。
ところが、冷戦の終結によるソ連崩壊後に起こった旧ユーゴスラビア紛争の戦禍により、スロベニア内のカルストシェパードは全て死滅してしまったそうです。紛争の沈静後、他国に疎開していた犬を集めてブリーディングし、生まれた犬たちをスロベニアへ送り返しました。これにより再びスロベニアに帰ってきたカルストシェパードは再び大切に飼育されるようになり、徐々に頭数を回復していきました。
カルストシェパードの気を付けたい病気について
関節の病気に注意
体格が大きく、関節にかかる負担も大きい犬種です。
また、先天的な股関節形成不全などの疾患が起こりやすいとされています。
歩き方や座り方に変化を感じたら受診をしましょう。
また、食欲も旺盛な犬種ですが、肥満は関節への負担をかけます。
後天的な靭帯の異常などにつながる可能性も高いです。
肥満にならぬよう、食事量をコントロールしてあげてください。
カルストシェパードの価格相場について
国内ではほとんど流通していない犬種です
国内で飼育されていた記録は無く、繁殖を行なっているブリーダーもいない犬種です。
そのため、ペットショップやブリーダーを探して購入することが難しいことが多いです。
海外での繁殖を行なっているブリーダーとつながりのあるペットショップやブリーダーを通じて海外からの輸入を検討する必要がある可能性が高いです。
海外からの輸入の場合にかかる費用
国内でのブリーダーやペットショップで購入することが難しい場合、海外で繁殖を行なっているブリーダーからの輸入を検討しなければいけません。
その場合、それぞれの国での出入国での手続きや空輸の費用などが生体の価格と併せて必要になります。
また、海外のブリーダーとのやり取りなども含めて代行業者に依頼する場合は手数料も必要になる可能性が高く、高額になるケースも多いです。
獣医師から見たカルストシェパードを飼う際のアドバイス
大型犬種を飼育する充分な準備が必要です
体格が大きいため、飼育に必要なスペースも、かかる医療費も小型犬と比較すると倍以上になります。
日常を普通に過ごすだけでも、体の大きさから、小型犬ではできないような床ずれが、できやすく床材にも配慮するなどの大型犬特有のトラブルも起こり得ます。
飼育することを決める前に大型犬の性質を理解した上で、配慮しながら生活維持をすることが可能なのかなどをしっかりと考えて決める必要があります。
同時に犬と向き合う時間や手間も多くかかる傾向があります。
大型犬種と暮らせる生活なのか充分に考えたうえで迎えてあげてください。
食事の管理をしてあげましょう
股関節形成不全などの先天的な関節の異常も起こりやすいと言われる犬種です。
体格も大きいため、体重を支えるために関節に負担がかかります。
肥満になると、関節に大きな負担をかけてしまう可能性があります。
食事の質や量は個体によって適切なものに調節して与えましょう。
カルストシェパードの飼育チャートについて
しっかりとした訓練が必要な犬種です。初心者におすすめできる犬種ではありません。
| 初心者 | 0 初心者には非常に飼いづらい |
|---|---|
| しつけ | 2 しつけはやや難しい |
| お手入れ | 5 お手入れのし易さは普通程度 |
| 気性 | 3 気性はやや荒い |
| 多頭飼育 | 5 多頭飼育のし易さは普通程度 |
| 散歩 | 2 必要な散歩量はやや多い(2~2.5時間程度) |
| 病気 | 5 病気への強さは普通程度 |
| 抜け毛 | 5 抜け毛の量は普通程度 |
| 吠え方 | 5 吠え方は普通程度 |
| におい | 5 臭いは普通程度 |











