サービアンハウンドについて【獣医師執筆監修】犬種辞典・犬図鑑
サービアンハウンドの特徴について
猟犬として活躍する犬種です
においで獲物をさがすセントハウンドの一種です。
嗅覚ハウンドと呼ばれる嗅覚で獲物を探し活躍するグループに属するイングリッシュフォックスハウンドを元に作出された犬種と言われています。
そのため嗅覚を頼りに獲物を探せるくらい、嗅覚が優れています。
スタミナも豊富で体力もあるため、猟で活躍できる狩猟犬です。
群れで生活することが得意です
群れで狩猟を行うため、多頭での生活を受け入れやすい傾向があります。
比較的仲間とみなせば群れで一緒に生活することは可能でしょう。
犬たちの群れの中では犬たちのルールがあるため、飼い主さんが采配を振るうのではなく犬たちに任せることも大切です。
飼い主さんの振る舞いによって犬の群れをこわしてしまうこともあります。
多頭飼育をする場合は、その犬の性質を正しく理解する必要があります。
サービアンハウンドの性格について
温厚で友好的な性格です
群れとして使役するような特性があり、人や犬と一緒に過ごすことが好きで、温厚で友好的な性格です。
温和で優しく、いつも陽気で社交的な性格のため、人に対して友好的に接することのできる犬種です。
愛情深く、信頼関係が築けると、家族の一員として良いパートナーとなってくれるでしょう。
猟犬としての適性が高い犬種であるため家庭生活で適応できるようなしつけが必要です
サービアンハウンドは基本的には従順で穏やかな性格ですが、活発で行動的であるため家庭犬としてよりも猟犬としての適性が高い犬種です。
獲物への執着や、興奮するスイッチの入り方や吠え声の大きさなどが一般的な家庭犬よりも程度が大きい可能性が高いです。
日常生活の中でトラブルにつながる危険性も高いため、飼い主さんが制御できるよう犬種の特性をよく理解し、厳しくしつけることが大切です。
サービアンハウンドの飼い方(日常の世話)について
充分な運動をしてあげましょう
体格も大きく、体力がある犬種です。
室内にずっといることでストレスが溜まる可能性もあります。
充分な散歩時間を確保し、体を動かす時間を作ってあげてください。
また、個体の関節の状態などにより、適切な運動量は様々です。
過度の運動になると関節などに負担がかかる恐れもあるので、かかりつけの先生と相談しながら適切な運動量を維持するよう心がけましょう。
しつけをしっかり行いましょう
家庭犬としてよりも猟犬としての素質が強く、強い力を持ちます。
興奮や警戒による噛みつきや飛びつきが周りの犬や人をけがさせてしまったり、大きなトラブルになる可能性があるため、普段からしつけをきちんと行う必要があります。
飼い主さんが制御できるよう、普段から信頼関係を築いておくことも大切です。
飼い主さんだけでしつけることが難しいと感じたら、トレーナーさんや訓練士さんなど専門家の力も借りられると、心強いです。
サービアンハウンドの歴史・起源について
猟犬として作出された犬種です
名前の通り、サービアン(セルビアン)地域で嗅覚をもとに狩猟を行うセントハウンドとして作出されました。
ルーツは古くからバルカン半島などで活躍してきたセントハウンドだと考えられています。
犬種の認知度
作出された原産国では猟犬としてよく知られています。
FCIと呼ばれる国際畜犬連盟では1940年代にバルカンセントハウンドという名で登録されていましたが、のちに現在の名前であるサービアンハウンドに名前が変更されました。
原産国以外では飼育頭数も少なく、稀少な犬種と言えます。
サービアンハウンドの気を付けたい病気について
関節の病気に注意
体格が大きく、体力のある犬種です。
先天的な股関節形成不全などの疾患が起こりやすいとされています。
歩き方や座り方に変化を感じたら受診をしましょう。
また、食欲も旺盛な犬種ですが、肥満は関節への負担をかけます。
後天的な靭帯の異常などにつながる可能性も高いです。
肥満にならぬよう、食事量をコントロールしてあげてください。
飼育頭数の少なさゆえの未知の部分に注意を
国内だけでなく、世界でも飼育頭数の少ない犬種です。
犬種の体質やかかりやすい病気などの傾向がわかりづらい部分があります。
若齢のうちからこまめに健康診断や健康チェックを定期的に行い、個体の健康状態を把握してあげてください。
何か変化があった場合に相談できる専門家として、信頼できるかかりつけの獣医さんを見つけておくと安心です。
サービアンハウンドの価格相場について
国内ではほとんど流通していない犬種です
国内だけでなく世界での飼育頭数は少なく、繁殖を行なっているブリーダーもほとんどいない犬種です。
そのため、ペットショップやブリーダーを探して購入することが難しいことが多いです。
海外での繁殖を行なっているブリーダーとつながりのあるペットショップやブリーダーを通じて海外からの輸入を検討する必要がある可能性が高いです。
海外からの輸入の場合にかかる費用
国内でのブリーダーやペットショップで購入することが難しい場合、海外で繁殖を行なっているブリーダーからの輸入を検討しなければいけません。
その場合、それぞれの国での出入国での手続きや空輸の費用などが生体の価格と併せて必要になります。
また、海外のブリーダーとのやり取りなども含めて代行業者に依頼する場合は手数料も必要になる可能性が高く、高額になるケースも多いです。
獣医師から見たサービアンハウンドを飼う際のアドバイス
食事の管理をしてあげましょう
股関節形成不全などの先天的な関節の異常も起こりやすいと言われる犬種です。
体格も大きいため、体重を支えるために関節に負担がかかります。
運動が好きな犬種であるため、肥満による体を思うように動かせなくなる負担は大きいです。
肥満になると、関節に大きな負担をかけてしまう可能性があります。
食事の質や量は個体によって適切なものに調節して与えましょう。
肥満予防というと運動でのダイエットが可能と誤解しがちですが、運動による体重減少は非常に難しい傾向があります。
愛犬の体型にとって適切な運動量をかかりつけの先生に確認したうえで、筋肉量の維持のために負担のかからない適度な運動を心がけましょう。
大型犬種を飼育する充分な準備が必要です
体格が大きいため、飼育に必要なスペースも、かかる医療費も小型犬と比較すると倍以上になります。
日常を普通に過ごすだけでも、体の大きさから、小型犬ではできないような床ずれが、できやすく床材にも配慮するなどの大型犬特有のトラブルも起こり得ます。
飼育することを決める前に大型犬の性質を理解した上で、配慮しながら生活維持をすることが可能なのかなどをしっかりと考えて決める必要があります。
猟犬として兼ね備えた性質を家庭環境に適応させるためのしつけなど、同時に犬と向き合う時間や手間も多くかかる傾向があります。
犬種へのあこがれはもちろん大切ですが、大型犬種と暮らせる生活なのか充分に考えたうえで迎えてあげてください。
サービアンハウンドの飼育チャートについて
運動量の多さや身体能力の高さから、発散のためにもたくさんの運動量を確保してあげる必要のある犬種です。
同時に体格も大きく、飼育するスペースも確保する必要があり、しつけの面でも信頼関係を築くためには犬種の特性を把握する必要のある犬種であるため、犬と向き合う時間を長くかけなければいけない可能性が高いです。
猟犬としての適性を持つ犬種であるため、家庭犬として迎えることで犬にとっても大きなストレスになることもあるため、犬種の特性を活かした生活をしてあげることが大切です。
家庭犬と離れた部分を目の当たりにして、初心者には難しく感じる場合もあるでしょう。
犬と向き合って、じっくりと信頼関係を築くことや、家庭犬とは異なる猟犬としてより本能的な犬の一面を見てみたい方には適した犬種です。
| 初心者 | 1 初心者には非常に飼いづらい |
|---|---|
| しつけ | 2 しつけはやや難しい |
| お手入れ | 3 お手入れはやや難しい |
| 気性 | 7 気性はかなり穏やか |
| 多頭飼育 | 1 多頭飼育は非常に難しい |
| 散歩 | 1 必要な散歩量は非常に多い(2.5~3時間程度) |
| 病気 | 5 病気への強さは普通程度 |
| 抜け毛 | 5 抜け毛の量は普通程度 |
| 吠え方 | 1 非常に吠える |
| におい | 3 やや臭う |











