アメリカンカールの特徴について

くるんとカールした耳が特徴的です。

アメリカンカールの最大の特徴は名前にもあるようにくるんと後ろにカールした独特な形の耳です。

丸みのあるくさび型の頭に先端が反り返った耳と大きなクルミ型の目が可愛らしい顔立ちの人気の高い猫種です。

体はやや長めで平均的な骨格のセミフォーリンタイプで、大きさは中型です。
ややほっそりとした体に中くらいの長さの四肢がバランスよく伸び、尾は長くまっすぐでスタイルの良い体型をしています。

被毛は短毛・長毛のどちらも存在し、毛色、模様のパターン、目の色などもほぼすべてのタイプが存在します。
毛は細く柔らかめで、アンダーコートが少なめなためもつれにくく、抜け毛も少なめでお手入れがしやすい猫種です。

特徴的な耳を持ちますが、すべてのアメリカンカールの耳がカールするわけではなく、その確率は約５０％とされています。
生まれたときはすべての子猫がまっすぐな耳をしており、１６週間ほどかけて徐々にカールして最終的な形となります。

アメリカンカールの性格について

好奇心旺盛です。

アメリカンカールは好奇心旺盛で遊び好きな猫です。
成猫になっても子猫のように無邪気に遊ぶため、「猫界のピーターパン」と呼ばれることもあるほどです。
活発で運動量も多いため、運動できる環境を整えてあげたいところです。

飼い主への愛情も深く、構ってほしいというアピールを強くしてくることもあります。

大らかな性格をしています。

比較的大らかな性格の個体が多く、新しい環境にもスムーズに順応し、多頭飼育にも向いています。

アメリカンカールの飼い方（日常の世話）について

耳のケアを習慣にしましょう。

独特な耳の形のため耳の軟骨が固く、耳垢が生理的に排泄されにくい傾向があります。
そのため耳が汚れがちでトラブルも起こりやすくなってしまうため、耳のケアを定期的にしてあげましょう。

耳の奥が汚れている場合やにおいが強い場合、腫れている場合は無理せずすぐに病院へ連れて行きましょう。

被毛のお手入れは楽です。

長毛タイプであってもアンダーコートが少ないために毛の量があまり多くなく、抜け毛の量も少なく毛玉もできにくいため、被毛のお手入れに神経質になる必要はありません。
週に１～２回、スキンシップを兼ねてブラッシングしてあげましょう。

アメリカンカールの歴史・起源について

アメリカで発見された１匹の猫がルーツです。

アメリカンカールは１９８１年に発見された１匹の猫がルーツです。
カルフォルニア州に住むある夫婦の家に迷い込んできた黒い長毛の子猫は、耳が後ろにカールした珍しい耳を持っていました。
シュラミスと名付けられたその猫はのちに4匹の子猫を生み、そのうち2匹が同じようにカールした耳となりました。

やがてその猫たちの子孫から本格的なブリーディングがすすめられ、アメリカンカールという品種が誕生しました。
そのためアメリカンカールはすべてシュラミスの血を受け継いでいることになります。

耳のカールは遺伝子の突然変異によって起こったものであることがわかっており、優性遺伝で子猫に遺伝するため、子猫の５０％は同じようにカールした耳になります。

同じく特徴的な耳を持つスコティッシュフォールドのように、遺伝子が体の他の部分にも悪影響を及ぼす可能性は無いということが確認されていますが、遺伝子のプールを広げるために雑種猫との交配が認められています。

アメリカンカールの気を付けたい病気について

外耳炎になりやすい猫です。

反り返った独特の形状の耳は細菌や真菌の増殖が起こりやすく外耳炎になりやすいとされています。
日ごろから耳のお手入れをこまめにするようにし、外耳炎にならないように気を付けましょう。

また耳の中が赤くはれている、臭いがする、耳を気にしてしきりに掻く、頭を頻繁に振る、などという症状は外耳炎のサインです。
そのような症状やしぐさが見られたら一度病院で耳の中を見てもらいましょう。

アメリカンカールの価格相場について

耳のカールの程度によって価格が異なります。

アメリカンカールの価格は、耳がカールしている場合としていない場合で大きく異なります。

カールしていない場合には５万円から１０万円程度で販売されていることが多く、カールしている場合には１５万円～３０万円くらいまでの価格が多くみられます。
カールの仕方にもキャットショーなどで理想とされる形があり、それに近ければ近いほど高額になるようです。

獣医師から見たアメリカンカールを飼う際のアドバイス

耳のケアはほどほどに行いましょう。

耳のトラブルが多い猫種のため、耳のケアをすることは推奨されていますが、あまり頑張りすぎると耳の中をこすりすぎてかえって炎症を起こしてしまったり、カールしている部分の軟骨を痛めてしまうことがあります。

耳のケアは柔らかいコットンにイヤークリーナーをしみこませて優しく行い、耳の奥が汚れている場合には自宅で無理にケアせず、病院で一度見てもらうようにしましょう。

アメリカンカールの飼育チャートについて

性格は大らかで他の猫や小さな子供とも仲良くできるため、比較的飼いやすい猫です。
大きくなっても無邪気に遊びたがるため、運動するスペースや遊び相手をする時間がある飼い主さんにより向いている猫種です。