ジャパニーズボブテイルの特徴について
ウサギのようなポンポン尻尾が特徴です。
ジャパニーズボブテイルの特徴は何といっても短い尻尾です。
短い尻尾は日本の猫ではよく見られるなじみのある尻尾ですが、海外では珍しくあまり見られません。
尻尾の長さは個体差があり5~7cmで丸く巻き込まれています。
巻き具合もそれぞれ異なり、短い場合はウサギの尻尾の様なポンポン尻尾です。
体型は四肢とボディが長めな一般的な猫の体型であるフォーリンタイプで、体の大きさは中型、スリムで筋肉質な体をしています。
顔は緩やかな丸みのある逆三角形で、鼻筋が通った顔立ちをしています。
目はたまご型で大きく、やや吊り上がり気味です。
毛色の種類やパターンは非常に多く、目の色も多様です。
毛質は滑らかでシルクのような手触りをしており、アンダーコートは少なく、短毛と長毛のどちらのタイプも存在します。
中でも人気が高いのは三毛のジャパニーズボブテイルで、他の品種ではキャリコと呼ばれますが、ジャパニーズボブテイルでのみ海外でもそのまま三毛(MI-KE)と呼ばれています。
ジャパニーズボブテイルは招き猫のモデルになった猫種といわれています。
ジャパニーズボブテイルの性格について
穏やかで人懐こい猫です。
ジャパニーズボブテイルは穏やかな性格であまり人見知りしない順応性の高い猫です。
ヒトにもよく懐き、物わかりの良い賢い猫のため、家族に忠実でしつけもよく覚え、飼いやすい猫です。
一方で遊び好きで活発な面も持ち、大きな声でよく鳴いてコミュニケーションをとろうとする猫でもあります。
周囲の様子をよく見て理解し、トラブルを回避するような行動をとる、日本人の性格によく似た猫とも言えます。
ジャパニーズボブテイルの飼い方(日常の世話)について
丈夫な体を持ちます。
ジャパニーズボブテイルのルーツは日本の土着の猫で、多様な交雑を経てきた歴史があるため遺伝病なども報告されておらず、丈夫で基礎体力が高く、病気にも強い品種です。
そのため、特定の病気に気を付ける必要などはありません。
しかし猫が一般的にかかりやすい病気には同様に注意が必要です。
被毛のお手入れも容易です。
ジャパニーズボブテイルの被毛は抜け毛が少なく、被毛はアンダーコートが少ないため毛玉もほとんどできることはありません。
時々スキンシップを兼ねてブラッシングしてあげるだけで十分です。
ジャパニーズボブテイルの歴史・起源について
日本の土着猫から誕生した品種です。
日本には尻尾の短い猫やカギ尻尾の猫が古くから存在していました。
そのルーツは600年ごろまで遡り、中国からやってきたのではないかとされており、平安時代の書物などにも猫が登場しています。
日本人にはなじみのある短い尻尾の猫たちでしたが、海外では非常に珍しく、アメリカのジュディ・クロフォードが1968年にアメリカに短い尻尾を持つ日本猫のペアを送ったことから品種の開発が始まりました。
現在は尻尾の丸みを帯びた短さがより強調された品種として確立し、突然変異で生まれた長毛種も「ジャパニーズボブテイルロングヘア」として存在しています。
短い尻尾の遺伝子は劣性遺伝のため、日本では交雑が進む中で徐々に見られなくなりつつありますが、海外のブリーダーによって種が守られている品種です。
ジャパニーズボブテイルの気を付けたい病気について
品種特有の好発疾患はありません。
ジャパニーズボブテイルには遺伝性の疾患などは報告されていません。
しかし、ネコが一般的にかかりやすいとされている下部尿路疾患や高齢期の慢性腎臓病などには同様に注意が必要です。
下部尿路疾患に気を付けましょう。
下部尿路疾患では頻尿、血尿、排尿痛、トイレに入っても尿が出ないなどといった症状がみられ、結石や結晶によって尿路閉塞を起こすと尿毒症から命に関わることもあります。
排尿状態に異常がみられたらすぐに病院を受診しましょう。
特に飲水量が減る秋口から冬の発症が多く、尿道が細く長いオスの方が尿道閉塞のリスクが高いとされています。
十分に水分摂取させることや尿石症対応フードなどを与えることが発症予防に役立ちます。
中高齢期には慢性腎臓病に注意が必要です。
猫は加齢に伴って慢性腎臓病を多く発症します。
慢性腎臓病では多飲多尿が顕著にみられるようになります。
進行とともに食欲不振や元気の低下、嘔吐、下痢、貧血なども起こり、重症化すると尿毒症によって命を落としてしまうことがあります。
腎臓病は早期発見・早期治療が非常に重要な病気ですので、健康診断として定期的に尿検査・血液検査を受けるようにし、早い段階から進行を抑制する治療を始められるように努めましょう。
ジャパニーズボブテイルの価格相場について
日本では入手しづらい猫です。
日本猫はたくさん日本に存在しますが、ジャパニーズボブテイルとして品種が確立された猫は日本ではあまり繁殖が行われておらず、主に海外のブリーダーによって種が守られています。
そのため、日本のペットショップなどでもほぼ販売されておらず、入手するためには海外のブリーダーから購入する必要があります。
価格はブリーダーによってさまざまで、10万円~15万円程度が相場のようです。
獣医師から見たジャパニーズボブテイルを飼う際のアドバイス
太りやすい傾向があるので気を付けましょう。
ジャパニーズボブテイルはやや太りやすい傾向があるようです。
食事管理と適度な運動を促すことで、肥満にならないように気を付けてあげましょう。
好奇心旺盛で遊びも大好きな猫なので、時間のある時はおもちゃで遊んであげ、生活環境も上下運動ができるように家具の配置を工夫したりキャットタワーを置いてあげると良いでしょう。
ジャパニーズボブテイルの飼育チャートについて
賢く穏やかな性格のため、初めて猫を飼う飼い主さんにも飼いやすい猫です。
また順応性・協調性の高い猫なので他のペットとの同居もよく許容し、小さな子供との接し方も学習して上手に対応してくれることが多いようです。
初心者 | 9 初心者でも非常に飼いやすい |
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しつけ | 8 しつけはかなり簡単 |
お手入れ | 9 お手入れは非常に楽 |
気性 | 9 気性は非常に穏やか |
多頭飼育 | 8 多頭飼育はややし易い |
運動量 | 8 運動量はやや少ない |
病気 | 10 病気には非常に強い |
抜け毛 | 8 抜け毛はかなり少ない |
鳴き方 | 2 やや鳴く |
におい | 8 あまり臭いがない |