トイボブの特徴について

ポンポン尻尾の世界最小の猫です。

トイボブは世界最小といわれる小さな体と、短いポンポン尻尾が特徴の猫です。

体は小さく、雄の成猫でも２．５ｋｇ程度ぐらいにしかなりません。
世界最小といわれていたシンガプーラよりもさらに小さな猫種です。
しかし体は筋肉質で肩幅があり、胸板も厚めのセミコビータイプの猫です。
尻尾が短いのが特徴の一つで、尻尾の長さは３～８ｃｍほどです。

頭部は丸みがあり、目は丸くて大きく、色はブルーグリーン、ブルーなどが存在します。
耳はピンと立った三角形です。

被毛の色やパターンは豊富で、最もスタンダードなタイプはシャム譲りのシールポイントですが、ブラックやブルー、ホワイトなどのソリッドタイプからタビーやポインテッドなど多くのパターンが存在します。
毛の長さは短毛種だけでなく長毛種も存在します。

トイボブの性格について

甘えん坊です。

トイボブは警戒心が薄く、犬のように飼い主に懐く甘えん坊な猫です。
飼い主以外の人にもあまり人見知りせず、誰に対してもフレンドリーです。
おとなしい性格で鳴き声も小さく、あまり鳴かない個体が多いため、飼育しやすい猫種です。

寂しがり屋な一面があるため、長時間のお留守番は苦手でストレスになってしまいます。

賢い猫です。

トイボブは賢く利口なため、しつけに苦労することはほとんどありません。
飼い主さんの言うこともよく聞いて理解しています。

トイボブの飼い方（日常の世話）について

被毛のお手入れは容易です。

トイボブの被毛はシングルコートで抜け毛は少なめです。
そのため被毛のお手入れは比較的容易で、短毛であれば週に１～２回、長毛であれば週に２～３回ブラッシングしてあげる程度でも十分ですが、短時間でも毎日ブラッシングしてあげると美しい毛並みを保つことができるでしょう。

運動できる環境を作ってあげましょう。

トイボブは小さな体ではありますが非常に活発で遊びが好きな猫です。
キャットタワーを設置したり、時間のある時にはおもちゃで一緒に遊んであげるなど、十分に運動できる環境を整えてあげましょう。

トイボブの歴史・起源について

ロシアで見つかった小さな猫がルーツです。

トイボブのルーツは１９８０年代にロシアでメコンボブテイルのブリーダーをしていた人物が拾った２匹の猫です。
シャムのような毛色の２匹の猫は、１匹は体が小さいメス、１匹は尻尾が短いオスで、この２匹の間にはやがて体の小さな尻尾の短い子猫が誕生します。
現在のトイボブはすべてこの２匹の猫から生まれた１匹の猫をルーツにしています。

１９９０年後半には他のブリーダーによって体が小さな土着の猫との交配を重ね、トイボブの品種改良・繁殖が拡大していきます。
これによってトイボブの毛色にさらなる広がりが生まれます。
２０１４年にはトイボブのキャットクラブが設立され、２０１７年にはＴＩＣＡで登録されました。

以前は「スキフトボブテイル」と呼ばれていましたが、１９９０年代の半ばに「トイボブ」に変更されました。
世界最小の猫であることとその飼育のしやすさから、世界中で人気が高まりつつある品種です。

トイボブの気を付けたい病気について

一般的に丈夫な猫です。

トイボブは自然に発生した猫がルーツであることから、特定の疾患が好発するという報告はまだなく、丈夫な品種とされています。

しかし一般的に猫に多いとされる下部尿路疾患や中高齢から起こりやすい腎臓病などには同様の注意が必要と考えられます。

排尿状態や飲水量の変化、食欲の変化などに気を付け、体調に異変がみられた場合にはできるだけ早く病院を受診するようにしましょう、

トイボブの価格相場について

日本ではまだ希少な猫です。

トイボブは世界中で人気が高まりつつある猫種ですが、まだその数は少なく、日本でも希少な猫種のため、ペットショップで見かけることはほとんどありません。

飼育を希望する場合にはブリーダーサイトなどでブリーダーさんを探して購入することが多くなりそうです。

希少な品種のため価格は比較的高額で５０～１００万円ほど、中には１００万円以上することもあるようです。

獣医師から見たトイボブを飼う際のアドバイス

小さく機敏なため、事故に注意しましょう。

性格は基本的におとなしい猫ですが、体が小さいため狭い場所に入り込む可能性が考えられます。
また遊ぶときは非常に機敏ですので、生活環境は整理整頓して整え、狭い場所や危険な場所に入り込んだり、異物の誤飲やケガの危険をできるだけ回避するようにしましょう。

トイボブの飼育チャートについて

おとなしい性格で人によく懐き、体も小さく丈夫なため、非常に飼いやすい猫種と考えられます。
しかし日本ではまだまだ希少種で、入手が比較的困難な状況です。