ライコイの特徴について
オオカミを彷彿とさせる独特な毛並みの猫です。
ライコイはまばらで独特な被毛が特徴の珍しい猫です。
生まれたときには被毛が生えていますが、成長とともに部分的に被毛が抜けて薄くなっていき、特に目や鼻の周りは無毛となります。
体型は中型のフォーリンタイプで、体はスリムです。
顔は小さめで目はやや釣り目で大きく、眼の色はゴールドなどの暖色系、マズルは少し長く、耳は付け根が広くて大きく目立ちます。
被毛はブラックの毛とホワイトの毛が全体的に交互に生える「ローン」と呼ばれるパターンで、全体的にはグレーがかって見えます。
このパターンはライコイだけに見られ、他の猫種には見られません。
生後3週間ごろから成長とともに徐々に目や鼻、耳、口周りの毛が薄くなっていき、猫によっては顔以外の部分の毛も抜けますが、その程度には個体差があり、また季節によっても毛の厚さは変わります。
独特な毛はワイルドな印象を与えオオカミを彷彿とさせることから、ギリシャ語の「Lykoi(オオカミ)」に由来してライコイと名付けられました。
読み方の違いでリコイ、リュコイとも呼ばれます。
ライコイの性格について
穏やかで人によく懐きます。
ライコイの性格は基本的に穏やかで、人懐こい傾向があります。
人によく懐くだけでなく、他の動物とも仲良くすることができるため、多頭飼育にも向いている猫です。
ただし初めは警戒心が強く、一緒に暮らしていく中で信頼関係ができあがると急に人懐こくなるようです。
ライコイの飼い方(日常の世話)について
ブラッシングはほどほどにしましょう。
ライコイは被毛が薄いため、ブラッシングはそれ程必要ありません。
むしろやりすぎると皮膚を傷めてしまう可能性があります。
非常に毛の薄い子の場合はブラッシングではなく濡れたタオルで優しく拭いてあげる程度でも十分です。
ライコイの歴史・起源について
アメリカで飼育されていた薄毛の猫がルーツです。
ライコイが品種として確立されるきっかけとなったのはアメリカで同時期に飼育されていた2匹の毛の薄い猫たちでした。
この猫たちの飼い主は共通の知人を介して知り合い、2011年頃からこの2匹を元に薄毛の猫の研究・繁殖が行われ、現在の姿のライコイが生み出されたのです。
アメリカの猫種登録機関TICAに登録されたのは2017年という、非常に新しい猫種です。
世界的にも飼育頭数が少ない希少な猫種です。
ライコイの気を付けたい病気について
新しい猫種のため、特有の疾患は報告されていません。
ライコイは誕生してからまだ数年しかたっていないため、品種特有の疾患などは報告されていませんが、これからさらに繁殖が進められていく中で好発疾患などが出てくる可能性があるため、体調の変化には気を付けたいところです。
また一般的に猫に多いとされる泌尿器の疾患(尿石症など)や高齢時の腎疾患などには同様に注意が必要です。
定期的な健康診断(血液検査や尿検査)を受け、中高齢期頃からは腎機能に配慮したフードを与えるなど、健康管理には気を付けるようにしましょう。
ライコイの価格相場について
世界的にまだ希少な猫です。
ライコイはまだ誕生してから日が浅く、世界的に飼育頭数が少ない希少な猫種です。
日本国内にもブリーダーはいますが数は少なく、タイミングによっては子猫がいないこともあり入手することはかなり難しいと考えられます。
価格は100万円前後になる場合もあるようです。
獣医師から見たライコイを飼う際のアドバイス
まだ未知の部分が多い猫種です。
ライコイは品種として作られてからまだ日が浅いため、一般的な寿命や好発疾患、繁殖時のかけ合わせの問題などについては十分な情報が集まっているとはいえず、未知の部分が多い品種です。
そのため、健康管理には少し慎重になる必要があります。
食欲が落ちている、水をたくさん飲んでいる、頻繁に吐く、歩き方がおかしいなど、異変を感じたらできるだけ早く病院を受診するようにしましょう。
ライコイの飼育チャートについて
人懐こく穏やかな猫とされていますが、未知の部分が多く、特に健康管理には気を付けたい品種です。
世界的に希少なため、入手自体がかなり難しい品種です。
初心者 | 5 初心者には普通程度の飼いやすさ |
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しつけ | 6 しつけのし易さは普通程度 |
お手入れ | 7 お手入れはかなり楽 |
気性 | 9 気性は非常に穏やか |
多頭飼育 | 5 多頭飼育のし易さは普通程度 |
運動量 | 7 運動量はやや少ない |
病気 | 5 病気への強さは普通程度 |
抜け毛 | 7 抜け毛はかなり少ない |
鳴き方 | 7 あまり鳴かない |
におい | 7 あまり臭いがない |