ダルメシアンの特徴について
被毛はシングルコートのため対策が必要です
シングルコートと呼ばれる、皮膚を守るための被毛のオーバーコートのみが生えている犬種のため、暑さに強く寒さに弱い傾向があります。
ダブルコートの犬種と比較するとシングルコートでは抜け毛が少ない犬種も多いですが、ダルメシアンは比較的抜け毛が多いとされています。
冬の散歩などでは寒さ対策が必要です。
活発で遊びが大好きです
猟犬として活躍していた歴史もあり、活発で体を動かすことも大好きです。
聡明さも併せ持つため、良好な信頼関係が築けていれば、飼い主さんと一緒に色々なドッグスポーツを覚えて楽しむこともできる犬種です。
ダルメシアンの性格について
神経質で警戒心が強い一面も
攻撃的な犬種ではありませんが、神経質で警戒心が強い個体も多いと言われています。
警戒や恐怖心、興奮が攻撃に代わってしまうと、体も大きく力も強いため、周りの人や犬、ものに影響を与えてトラブルにつながる危険性があります。
若いうちから身の回りの音や臭い、他の人や犬に適応できるように慣らしてあげることも大切です。
また飼い主さんが制御できるよう、しつけを行い、信頼関係を築く努力が必要です。
心を開いた相手には友好的で従順です
神経質で繊細な一面を持つダルメシアンですが、心を開いた相手には友好的で従順です。
本来は優しい性格でもあるので、良好な信頼関係を築けると、よきパートナーとなり得ます。
ダルメシアンの飼い方(日常の世話)について
肥満に注意しましょう
体も大きく、関節にかかる負担は大きいです。
肥満になると、より関節への負荷は大きくなり、関節疾患になりやすくなったり、元々の状態が悪化する傾向があります。
食事量や質はその個体に合ったものにしましょう。
充分な運動をしてあげましょう
体格も大きく、高い運動能力を持つ犬種です。
約1時間程度など充分な散歩時間を確保し、体を動かす時間を作ってあげてください。
思い切り走ることが好きな犬種のため、ただ歩く散歩だけではなく、思い切り広い場所で走れる時間も作ってあげるとより良いでしょう。
また、個体の関節の状態などにより、適切な運動量は様々です。
かかりつけの先生と相談しながら適切な運動量を維持するよう心がけましょう。
ダルメシアンの歴史・起源について
ダルメシアンの起源は不明ですが歴史の古い犬種と推測されています
ダルメシアンの起源は依然不明で、憶測であるとされています。
まず、古代エジプトや16世紀から18世紀の美術品から、ダルメシアンは数千年前から存在していたと推測されています。
また14世紀以降、特に1719年以降の教会の歴代志から、この犬種の起源が地中海地域、特にダルメシア海岸の近くであったということが読み取られていますが、あくまでも憶測としての説となります
様々な目的で活躍した歴史もあります
ヨーロッパやアメリカでは、ダルメシアンは馬車犬や消防車の伴走犬や先導犬として活躍していた時代がありました。
家庭犬としても愛されている犬種です。
ダルメシアンの気を付けたい病気について
先天性の疾患に注意が必要です
ダルメシアンは聴覚障害やワーデンブルグクライン症候群など、先天性の疾患を持つことが多い犬種です。
聴覚に対する反応や、皮膚疾患であるワーデンブルグクライン症候群においては皮膚の変化など普段から観察をし、変化に気づけるよう習慣をつけましょう。
尿路結石に注意しましょう
ダルメシアンは、尿酸の代謝異常がよく見られる犬種と言われています。
この尿酸が原因になる尿路結石になることが多く、症状として血尿や排尿時の異常が挙げられます。
尿路結石の場合、結石の種類に応じて治療を行います。
内科的な治療方法もありますが、変化がなければ外科的に摘出する方法が必要になる場合もあります。
閉塞を起こして死に至る場合もあるので注意が必要です。
ダルメシアンの価格相場について
25万円から40万円くらいの価格になります
大型犬であるため価格は高めです。
血統によっては価格相場よりも高くなる個体もいます。
ただし、珍しい犬種であるため、あまり価格や性格、容姿などで比較できる選択肢は少なくなる可能性が高いです。
ペットショップよりもブリーダーからの購入の方が一般的
ほとんどペットショップで出会える可能性は低く、繁殖を行なっているブリーダーも限られる犬種です。
大型犬種のため、繁殖に要するスペースも必要なため、ダルメシアンに限らず大型犬種を繁殖する場合、郊外を繁殖場にするブリーダーが多い傾向があります。
繁殖を行なっているブリーダーを探して、見学や購入に行く流れになるケースが多いです。
獣医師から見たダルメシアンを飼う際のアドバイス
大型犬種を飼育するために費用や時間やスペースが必要です
体格が大きいため、飼育に必要なスペースも、かかる医療費も小型犬と比較すると倍以上になります。
トラブルを防ぐために、しつけもより徹底して行う必要があり、他にも発散を充分にするために散歩や一緒に運動したり、そのために必要な時間も、多く必要です。
飼育することを決める前に大型犬の生活を維持することが可能なのかなどをしっかりと考えて決める必要があります。
大型犬種と暮らせる生活なのか充分に考えたうえで迎えてあげてください。
専門家と協力しながらの飼育も必要です
先天的な疾患の可能性や繊細な性格をしつける難しさなど、一般の飼い主さんだけで行うには大変なことも多くあります。
トレーナーや獣医師などの専門家と協力しながら、困ったときは相談をして飼育することで、ダルメシアンとの生活の難易度も少し低くなる可能性があります。
飼い主さんだけで抱え込まずに、頼れる身近な専門家を見つけておくことも大切です。
ダルメシアンの飼育チャートについて
大型犬で活発な犬種であるため、犬のためにたくさんの時間を費やしてあげる必要があります。
ケアや散歩、しつけなどで犬と向き合う必要がある場面は多いですが、良好な関係が築ければ飼い主さんに対しては従順な姿勢を見せてくれる可能性が高く、愛犬との充実した生活が送れるでしょう。
先天的な疾患など、病気の面では心配な点もありますが、専門家に相談しながら飼育することで飼い主さんの負担を軽減しながら生活を送れる可能性が高いです。
初心者 | 2 初心者にはやや飼いづらい |
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しつけ | 2 しつけはやや難しい |
お手入れ | 6 お手入れのし易さは普通程度 |
気性 | 4 気性は普通程度 |
多頭飼育 | 5 多頭飼育のし易さは普通程度 |
散歩 | 1 必要な散歩量は非常に多い(2.5~3時間程度) |
病気 | 3 病気にはやや弱い |
抜け毛 | 2 抜け毛はやや多い |
吠え方 | 2 やや吠える |
におい | 5 臭いは普通程度 |