サモエドの特徴について
寒い地方原産の犬種のため豊富な被毛に覆われた姿が印象的です
寒い地方原産の犬種です。
豊富なダブルコートの被毛で、体が寒さに耐えられるようなつくりをしています。
寒さには強いですが、被毛によって熱がこもりやすく、夏の暑さには弱いです。
そり犬として活躍をしていました
そり犬としての活躍や猟犬としての活躍の歴史からもわかるよう、筋肉質のがっしりとした体格をしていて、体力も力強さも持っています。
穏やかそうな外見ですが、体力も力強さもある犬種です。
充分な体力の発散をさせてあげましょう。
サモエドの性格について
友好的で優しいです
猟犬として活躍した犬種ですが、狩猟本能は少なく、とても友好的で愛情深いです。
温和で人なつこいため家庭犬に向いているとされています。
社交的な性格でもあるので、若齢から適切に社会性を持たせてあげることで、周りの人や犬とも仲良くできる犬種です。
頑固な一面も
一方で頑固な一面も持ち合わせます。
活き活きとして飼いやすい犬種ですが、大型犬であるためその興奮や頑固さがトラブルにつながることもあります。
飼い主さんはコントロールできるように、しつけをきちんと行いましょう。
サモエドの飼い方(日常の世話)について
しつけをしっかり行いましょう
体格が大きく力が強いため、穏やかで優しい性格であっても、興奮や攻撃のスイッチが入ってしまったときに人や動物に致命的なけがをさせてしまうことがあります。
大きなトラブルにつながる可能性が高いため、飼い主さんが制御できる関係性を築くことが必要です。
興奮などをコントロールできるよう、普段からしつけをきちんと行う必要があります。
運動量を充分に確保しましょう
体も大きく、体を動かすことが好きな犬種です。
散歩の時間は約1時間程度など長めに確保してあげるとよいでしょう。
ただし、暑さには弱いです。
散歩の時間帯への配慮や散歩中の呼吸や体の熱さを観察しながら、熱中症を予防する必要があります。
サモエドの歴史・起源について
ロシアが原産の犬種です
サモエドの名称はロシア北部及びシベリアのサモエド族に由来しています。
性格も穏やかな犬がトナカイの狩猟に用いていられていました。
サモエドは飼い主とともに生活し、小屋の中で寝ることもあり、暖房代わりにも用いられていたとされています。
犬種の持ち合わせる人懐こさはこの歴史に起因していると言われています。
イギリス人に持ち帰られたことで犬種が確立するきっかけとなりました
イギリスの動物学者であるアーネスト・キルバーン・スコット氏はサモエド族との滞在中にサモエドと一緒に過ごし、イギリスへ帰る際に一緒に連れ帰りました。
これらの幾頭かの犬と探検家によりもたらされた犬が、西欧にいるサモエドの基礎となっています。
1900年代初期にサモエドのスタンダードが確立され、シベリアンスピッツとも呼ばれたこの犬種は日本スピッツの祖先という説もあります。
サモエドの気を付けたい病気について
胃拡張胃捻転症候群に注意
胃拡張胃捻転症候群に注意が必要です。
食事の際に空気を一緒にたくさん吸い込んだり、食後すぐに激しい運動をした場合などに起こりやすくなるとされています。
手術の必要な病気で、ひどい場合死につながる危険性もあるため注意が必要です。
日常的な行動の中で早食い防止食器を使用するなどの予防を行い、腹部の膨満感や呼吸の異常、行動の変化などが見られたらすぐに受診してあげてください。
関節の病気に注意
体格が大きく、活発な犬種です。
先天的な股関節形成不全などの疾患が起こりやすいとされています。
歩き方や座り方に変化を感じたら受診をしましょう。
また、食欲も旺盛な犬種ですが、肥満は関節への負担をかけます。
後天的な靭帯の異常などにつながる可能性も高いです。
肥満にならぬよう、食事量をコントロールしてあげてください。
滑りやすい床材による関節への負担も症状を悪化させる要因となります。
飼育環境に配慮する必要もあります。
サモエドの価格相場について
40万円から60万円くらいの価格になります
大型犬であり、珍しい犬種であるため価格は高めです。
血統によっては価格相場よりも高くなる個体もいます。
ただし、珍しい犬種であるため、あまり価格や性格、容姿などで比較できる選択肢は少なくなる可能性が高いです。
ペットショップよりもブリーダーからの購入の方が一般的
ペットショップで出会える可能性は低く、繁殖を行なっているブリーダーも限られる犬種です。
大型犬種で繁殖に要するスペースも必要なため、大型犬種を繁殖する場合、郊外を繁殖場にするブリーダーが多い傾向があります。
繁殖を行なっているブリーダーを探して、見学や購入に行く流れになるケースが多いです。
日本国内で飼育頭数もあまり多くない犬種であるため、繁殖しているブリーダーも人気犬種と比較すると少なめです。
獣医師から見たサモエドを飼う際のアドバイス
食事のコントロールをしましょう
胃拡張・胃捻転症候群を起こしやすい犬種です。
空気を一緒に吸い込むような食べ方は、胃を拡張させ、胃捻転につながりやすくなる危険性があります。
空気を一緒に吸い込むような早食い行動が見られる場合、早食い防止の食器を使用するなど工夫するようにしてください。
また、肥満になると、四肢に大きな負担をかけてしまう可能性があります。
食事の質や量は個体によって適切なものに調節して与えましょう。
熱中症には注意しましょう
寒い地域に住む犬種だったため豊富な被毛に覆われていて、暑さに弱いです。
熱中症になりやすい傾向があります。
散歩の時間の温度への配慮や室内で温度を管理した上で飼育してあげてください。
また呼吸が荒かったり、触って体温が熱いと感じた場合は熱中症の可能性が高いため、すぐに受診しましょう。
サモエドの飼育チャートについて
大型犬の中でも性格の面では比較的飼いやすい犬種と言えます。
寒い地域原産の犬種と言うこともあり、日本で飼育するにはたくさんの配慮が必要です。
しつけや管理にもたくさんの時間を費やす必要があり、犬との生活に慣れていないと難しい可能性も高いです。
かわいらしい容姿ですが、体力や体格は大型犬そのもので、飼い主側も覚悟と努力が必要です。
知識が不十分なまま飼い始めると、飼育に困難を感じるケースもあります。
初心者 | 3 初心者にはやや飼いづらい |
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しつけ | 5 しつけのし易さは普通程度 |
お手入れ | 2 お手入れはやや難しい |
気性 | 8 気性はかなり穏やか |
多頭飼育 | 5 多頭飼育のし易さは普通程度 |
散歩 | 2 必要な散歩量はやや多い(2~2.5時間程度) |
病気 | 5 病気への強さは普通程度 |
抜け毛 | 2 抜け毛はやや多い |
吠え方 | 2 やや吠える |
におい | 5 臭いは普通程度 |