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監修: 葛野 宗 獣医師
[記事公開日]  [最終更新日]
[ 目次 ]

犬の皮膚糸状菌症とは

皮膚糸状菌が原因となる皮膚疾患です。

皮膚糸状菌症とは、真菌(カビ)の仲間である皮膚糸状菌が原因となる皮膚疾患です。犬の皮膚疾患としましては、比較的発生頻度の少ない疾患です。皮膚糸状菌症は人獣共通感染症ですので、愛犬が皮膚糸状菌症になってしまった場合は飼い主様も注意が必要です。人間が発症すると、皮膚にリングワームと呼ばれる円形の紅斑や痒みが見られます。

犬の皮膚糸状菌症の症状とは

皮膚がガサガサになり、脱毛が見られます。

皮膚糸状菌症の症状としましては、皮膚がガサガサになる鱗屑、発赤を伴う脱毛がよく見られます。頭部、四肢端に発症することが多いです。痒みは軽度であることが多いですが、強いこともあります。また、皮膚糸状菌症の有名な症状にリングワームと呼ばれる円形の紅斑がありますが、犬では膿皮症でも同じような症状がよく見られますので注意が必要です。
ヨークシャーテリアは他の犬種と比べると皮膚糸状菌に感染しやすい傾向があるとされています。ヨークシャーテリアの皮膚糸状菌症は他の犬種の症状と少し違い、赤みの少ない脱毛斑が見られます。この症状は、猫の皮膚糸状菌症に似ていると言われています。

犬の皮膚糸状菌症の原因とは

皮膚糸状菌の感染が原因とされています。

犬の皮膚糸状菌症の原因となる皮膚糸状菌は、約20種類発見されています。最も多い原因菌はMicrosporum canisになります。他にはMicrosporum gypseum、Trichophyton mentagrophytesがよく見れます。感染している犬との接触や毛の接触、汚染された土壌との接触によって感染します。

犬の皮膚糸状菌が感染するのは主に毛であるとされていて、皮膚への感染はまれであるとされています。そのため感染源として毛は重要であり、治療の際も毛のケアが重要です。

皮膚糸状菌症が発症する時は、皮膚バリア機能が低下している可能性が高いとされています。免疫力低下の可能性があるクッシング症候群や甲状腺機能低下症、免疫抑制剤の投与、若齢あるいは高齢などの年齢的は皮膚バリア機能の低下、などが挙げられます。

犬の皮膚糸状菌症の好発品種について

以下の犬種で好発がみられます。

感染症ですので、どの犬種でも起こり得る疾患ですが、ヨークシャーテリアは皮膚糸状菌に感染しやすい傾向があるとされています。

犬の皮膚糸状菌症の予防方法について

早期発見・早期治療をおこないます。

感染症であるため予防は難しいかもしれませんが、定期的なブラッシングやシャンプーで被毛や皮膚を清潔に保つことは予防につながるかもしれません。やはり早期発見・早期治療が重要と言えます。

犬の皮膚糸状菌症の治療方法について

内服薬の投与、外用薬の塗布、生活環境の清浄化をおこないます。

抗真菌薬を投与して、全身療法をおこないます。抗真菌薬を経口投与すると毛根部から作用します。投与し始めてから成長、発毛した毛の皮膚糸状菌を抑えてくれます。そのため、皮膚糸状菌が感染している毛が生えかわり消失するまで投与を継続する必要があります。

皮膚糸状菌に感染している毛を減少させるために毛刈りをおこなうこともあります。抗真菌薬の経口投与と毛刈りに平行して抗真菌薬を含むシャンプー剤を使って全身を洗浄することで、生活環境に落下する感染毛を減少させることに役立ちます。抗真菌薬の経口投与の補助として、限局的な病変部に対して、抗真菌薬の外用薬を塗布することもあります。

皮膚糸状菌症の犬の隔離と生活環境の清浄化もおこないます。とくにヨークシャーテリアは皮膚糸状菌に感染しやすいため、再感染を予防するためにも生活環境の清浄化は必要です。発症している犬はケージなどで管理し、他の動物に接触しないようにして、お世話の際も注意が必要です。カーペットやエアコンフィルターなどに付着した感染毛を取り除きます。拭き掃除では0.5%次亜塩素酸ナトリウムが有効とされていますが、複数回おこなう必要があります。

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