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監修: 葛野 宗 獣医師
[記事公開日]  [最終更新日]
[ 目次 ]

犬のアジソン病(副腎皮質機能低下症)とは

副腎皮質ホルモンの分泌が減少する疾患です。

副腎とは、腎臓の近くにある小さな臓器で、左右1対ずつあります。副腎からは生きていく上で必要なホルモンが分泌されます。
副腎皮質機能低下症は、副腎皮質の85~90%程度が破壊されることで、副腎皮質ホルモンであるグルココルチコイド(コルチゾール)やミネラルコルチコイド(アルドステロン)が不足することで発症します。
副腎皮質から分泌されるホルモンは、代謝や免疫にかかわり、健康を維持するために必要不可欠なホルモンです。

犬のアジソン病(副腎皮質機能低下症)の症状とは

アジソン病の症状

臨床症状は、発症から診断までの持続期間によって重症度に差が見られます。食欲不振、嘔吐、元気消失、沈鬱などが一般的な症状で、その他に下痢、多飲多尿、震えが見られることもあります。

アジソンクリーゼ

アジソンクリーゼとは、危機的な状態のことを呼びます。副腎の機能がある程度以上失われ、ストレスが加わるとショックに陥てしまいます。循環血液量の減少、低血圧、血液中の電解質異常、代謝性アシドーシスが見られます。

犬のアジソン病(副腎皮質機能低下症)の原因とは

多くは特発性です。

人間の場合は、自己免疫性によって副腎皮質の破壊が生じることが一般的であるとされています。犬の場合は、詳細な原因は明らかになっていません。自然発生性のほとんどは特発性の萎縮であるとされています。

クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の治療中に過剰なコルチゾール分泌の抑制によって医原性に生じることもあります。

他には感染症、転移性腫瘍の治療薬などにより破壊されることが原因とある場合もあります。

犬のアジソン病(副腎皮質機能低下症)の好発品種について

以下の犬種で好発がみられます。

副腎皮質機能低下症の平均発症年齢は4~5歳であり、雌での発症が多いと言われています。
ウェストハイランドホワイトテリア、グレートデーン、プードルなどが好発犬種として挙げられます。

犬のアジソン病(副腎皮質機能低下症)の予防方法について

早期発見、早期治療をおこないます。

アジソン病には予防方法がありません。早期発見、早期治療をおこないます。

犬のアジソン病(副腎皮質機能低下症)の治療方法について

アジソン病の治療

アジソン病の治療は、急激な副腎皮質ホルモンの不足によって生じるアジソンクリーゼに対しての救急治療と、ホルモン補充療法による維持療法に分けられます。

アジソンクリーゼの治療

アジソンクリーゼの症例では、循環血液量の減少、低血圧、血液中の電解質異常、副腎皮質ホルモンの不足、代謝性アシドーシスに対する緊急的な治療が必要となります。
第一に改善が必要となるのは、循環血液量の減少とそれに伴う低血圧です。生理食塩液を静脈内に投与することで改善を試みます。電解質異常や代謝性アシドーシスは、適切な輸液療法と副腎皮質ホルモンの補充にによって改善が見られることが多いです。

維持治療

アジソンクリーゼの救急治療によって自由飲水と摂食が可能になったら維持療法に移行します。ホルモン補充療法によって副腎皮質ステロイドの不足を改善します。臨床症状を観察しながら投与量を決定します。半数以上の症例で1種類の副腎皮質ホルモン剤で維持できますが、維持しにくい場合は、もう1種類の副腎皮質ホルモン剤を併用すると維持が容易になることがあります。
また、日本未発売のアジソン病の薬剤を3~4週間に1回程度注射をするという方法もあります。

アジソン病は、適切な投薬治療を継続すれば予後は良好であると言えます。

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