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監修: 葛野 宗 獣医師
[記事公開日]  [最終更新日]
[ 目次 ]

犬の脂漏症とは

角化異常により、皮膚や被毛のべたつき、痒みが認められます。

脂漏症は、角化異常症に分類され、過剰な鱗屑やクリーム状の質感を呈する皮膚や被毛が認められます。病態学的には原発性と続発性に分類されます。

犬の脂漏症の症状とは

皮膚や被毛のべたつき、痒みが特徴的です。

脂漏症には臨床病型としては、乾性脂漏症、脂性脂漏症、脂漏性皮膚炎が含まれます。共通して皮膚や被毛のべたつき、掻痒、紅斑、鱗屑、痂皮、脱毛が認められ、背部、腋窩、鼠径部、四肢端などに左右対称性に認められます。

脂漏症の臨床的分類

・脂性脂漏症
皮膚および被毛がグリース状、ワックス状の質感で脂っぽくなります。角質ほ皮脂の混ざり合った特徴的な付着物や異臭があります。マラセチアの増殖を高率に伴います。

・乾性脂漏症
皮膚や被毛が乾燥し、皮膚や被毛に固着しない銀白色で乾いた鱗屑の形成、皮膚や被毛の乾燥を特徴とします。

・脂漏性皮膚炎
より限局的で炎症症状に伴う状態に発展したものを言います。皮膚はグリース状の質感のべたつきがあり、周囲の被毛は固着性の黄色の痂皮を伴い、紅斑や脱毛が見られます。発症にはマラセチアや細菌の増殖が関与しているとされています。

犬の脂漏症の原因とは

原発性脂漏症

原発性脂漏症は、遺伝的に表皮の増殖機構に異常がある場合をさし、特定の犬種において認められる傾向があります。

続発性脂漏症

続発性脂漏症は、後天的に加わった外的あるいは内的な要因により、表皮および毛包上皮の増殖・分化に異常が生じた状態をさします。
続発性脂漏症は様々な皮膚疾患、内分泌疾患(副腎皮質機能亢進症、甲状腺機能低下症)、栄養学的要因(糖質、蛋白質、必須脂肪酸、ビタミン類、微量元素のバランス)、環境要因(温度や湿度)、誤ったスキンケア、などが発症に大きな影響を与えます。

続発性脂漏症の症例からは、慢性・再発性皮膚疾患の罹患、体調の変化、湿度管理がおこなわれていない環境での生活、偏った栄養バランス、過度なシャンプーの実施、などの情報を得られることが多いです。

 

 

犬の脂漏症の好発品種について

以下の犬種で好発がみられます。

原発性脂漏症には遺伝的な背景が疑われており、アメリカンコッカースパニエル、イングリッシュコッカースパニエル、ウェストハイランドホワイトテリア、シーズー、シャーペイ、ジャーマンシェパード、バセットハウンド、ミニチュアシュナウザー、ワイアフォックステリアなどで好発します。

 

 

犬の脂漏症の予防方法について

続発性脂漏症の原因を取り除きます。

原発性脂漏症は、遺伝的な背景が疑われており、予防は難しいと言えます。早期発見、早期治療をおこないます。

続発性脂漏症は、原因疾患やその他の要因を改善します。
原因となる皮膚疾患、内分泌疾患の治療をおこないます。栄養バランスの良い食事を与える、生活環境を清潔に保つ、正しいスキンケアをおこなう、などが続発性脂漏症の予防につながる可能性があります。

犬の脂漏症の治療方法について

スキンケア、抗真菌薬の投与、憎悪因子の対策をおこないます。

・脂漏に対するスキンケアおよび全身療法
脂漏に対するスキンケアは、洗浄と保湿を実施します。洗浄剤の選択は、皮膚や被毛の状態、背景となる疾患、マラセチアの菌数などを考慮します。洗浄剤には、抗真菌薬配合剤や角質溶解洗浄剤などがあり、皮膚の状態に合わせて選択します。
重症度が高い場合やスキンケアで十分な管理ができない場合は、抗炎症薬、角化調整をおこなうビタミン剤、必須脂肪酸などの投与をおこないます。

・抗真菌薬による局所および全身療法
皮膚表面に存在するマラセチアに対しては、抗真菌薬による外用療法および全身療法を実施します。
重症度が低く、病変が局所的であれば外用療法を選択します。

・憎悪因子に対する探索や対策
適切に脂漏やマラセチアの管理がおこなわれたにもかかわらず皮膚症状が残る場合は、憎悪因子の探索や対策をおこなうことが必要です。憎悪因子の対策としましては、食事内容の見直しや環境整備などをおこないます。食事内容は、年齢や栄養要求量に合った内容に変更し、脂質や糖質の制限を検討します。

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