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監修: 葛野 宗 獣医師
[記事公開日]  [最終更新日]
[ 目次 ]

犬の急性胃腸炎とは

急性の胃腸の症状です。

急性胃腸炎とは、胃腸の粘膜が何らかの原因によって炎症を起こしている状態のことを言います。
急性胃炎と急性腸炎に大別することができますが、同時に症状がみられる場合も多々あります。

犬の急性胃腸炎の症状とは

急性胃炎

急性胃炎とは、胃粘膜の炎症に続発する急性の嘔吐症候群を表す一般的な症候名です。獣医療では原因不明の急性嘔吐が48時間以内に治るものに対して急性胃炎と臨床的な診断名を下すことがあります。
急性胃炎の一般的な臨床症状としましては、摂食物あるいは胆汁の断続的な嘔吐です。体重減少はまれです。

急性腸炎

急性腸炎の一般的な臨床症状としましては、食欲不振、活動性の低下、腹痛、血便、粘液便や粘血便などが挙げられます。便の量、粘液の有無、排便の頻度、しぶり、排便障害の有無、嘔吐の有無や全身状態などから、大きく小腸性の下痢と大腸性の下痢に分けられます。急性的な下痢が特徴ですが、時として嘔吐の伴います。また、3週間以上の消化器症状が続く慢性腸炎と区別する必要があります。

犬の急性胃腸炎の原因とは

急性胃炎

急性胃炎の原因は、腐敗物や中毒性物質の摂食、化学的刺激物、グルココルチコイドやNSAIDsといった薬剤、食物に対するアレルギーや不耐性、あるいは犬パルボウイルスや犬ジステンパーウイルスによるウイルス感染症など、異物や抗原に対する過剰な応答である原発性のものと、腎不全、肝不全、副腎皮質機能低下症あるいはストレスといった続発性のものに分類されます。

急性腸炎

急性腸炎の一般的な要因は、解剖学的な要因(異物、腸重積など)、食事性(アレルギー、不耐性、急な食事の変更、食中毒)、細菌性(Campylobacter jejuni、Clostridium perfrigens、Escherichia coliなど)、寄生虫性(鉤虫、回虫、ジアルジア、クリプトスポリジウムなど)、ウイルス性(パルボウイルス、ジステンパーウイルス、コロナウイルス、ロタウイルスなど)、代謝性(副腎皮質機能低下症)、急性膵炎など多岐にわたります。

犬の急性胃腸炎の好発品種について

全犬種で好発します。

急性胃腸炎は、あらゆる犬種で起こり得ます。

犬の急性胃腸炎の予防方法について

ワクチン接種、誤食の防止をおこないます。

急性胃腸炎の原因の中には、予防できるものがあります。
ウイルス性の原因に関しては、ワクチン接種をすることで急性胃腸炎を予防することができます。
腐敗物や中毒性物質の摂食が原因の急性胃腸炎に関しては、環境を整えることで誤食を防ぎ、急性胃腸炎を予防することができます。
腎不全、肝不全、副腎皮質機能低下症などの疾患が原因となる急性胃腸炎は、原因となる疾患の早期発見、早期治療をおこなうことで、急性胃腸炎の予防につながる可能性があります。

犬の急性胃腸炎の治療方法について

急性胃炎

多くの場合は、特段の治療を必要とせずに自然治癒しますが、基礎疾患があればその治療をおこないます。嘔吐の頻度が高ければ24時間以内の絶食をおこないます。嘔吐消失後の数日間は、脂肪と繊維を中等度以下に制限し、新奇蛋白を蛋白源とした高消化性のフードを与えます。嘔吐を繰り返さなければ2~3日のうちに通常食を与えるようにします。軽度な脱水であれば、経口的にブドウ糖加電解質を少量ずる頻回に与えますが、中等度以上の脱水であれば非経口的な水和保持に努めます。嘔吐が消失しなければ制吐とともに酸中和や胃酸分泌抑制の作用薬を適時用います。

急性腸炎

急性腸炎の初期管理は非特異的および支持的であり、止瀉薬や制吐薬および輸液などの対症療法や支持療法を中心におこないます。臨床症状や脱水の有無に基づいて治療法が選択されます。

止瀉薬は、細菌やそれらによる毒素の結合や腸粘膜保護の目的で用いられます。重度な下痢や嘔吐を伴う場合には、脱水の改善、電解質異常に対する支持療法をおこないます。

食事を与えることにより嘔吐や下痢が悪化し、体液が喪失する場合を除いて、少量の食事から開始します。低脂肪や高繊維の療法食または家庭で調理した非刺激性の食事を少量、頻回から開始します。

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