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Youtube 病気辞典
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執筆獣医師:齋藤厚子先生
[記事公開日]  [最終更新日]
[ 目次 ]

猫の耳ヒゼンダニ症とは

耳ヒゼンダニによっておこる外耳炎です。

猫の耳ヒゼンダニ症は、耳に強い痒みを起こす外部寄生虫感染症です。

感染すると黒い砂のような耳垢が耳にたくさんたまり、痒みで頻繁に耳を掻くようになります。
激しく掻くことによって耳を傷つけて出血してしまうことがあり、多頭飼育の場合は他の猫にも容易にうつってしまいます。

治療や予防はそれほど難しくありませんが、中途半端に治療をやめてしまうと再発してしまうことがあります。

猫の耳ヒゼンダニ症の症状とは

耳に強い痒みを引き起こします。

耳ヒゼンダニに感染すると、耳に激しい痒みをおこし、頻繁に耳を掻いたり、激しく頭を振るようになります。
耳には黒い砂のような特徴的な耳垢が詰まり、掻くたびにポロポロと落ちます。

耳ダニが寄生することで炎症をおこし耳道が腫れる他に、激しく掻くことによって耳が傷ついて出血してしまうことが多く、重度の場合には耳血腫や中耳炎、内耳炎を起こしてしまいます。

また、慢性的な痒みはストレスとなり、元気や食欲が低下することもあります。

猫の耳ヒゼンダニ症の原因とは

野良猫からうつります。

耳ヒゼンダニ(耳ダニ、耳疥癬とも呼ばれる)の感染によっておこります。

耳ヒゼンダニは、野良猫などに高率に感染している寄生虫です。
犬猫の耳に寄生し、耳垢や耳の分泌物を食べて生活しており、感染している野良猫との接触によって容易に感染します。
親子間でも感染が起こるため、生まれて間もない子猫を拾った場合などは、耳の状態を必ずチェックしましょう。

通常、耳垢を顕微鏡で観察することで診断しますが、耳ダニの場合、肉眼でもよく見るとかすかに動いているのが確認できる位の大きさです。

主に犬猫の耳道に寄生し、ヒトには寄生はしませんが、一時的に痒みなどの症状が出る人もいます。

猫の耳ヒゼンダニ症の好発品種について

好発する品種はありません。

特にありません。
外に出る猫に一般的に感染がみられます。

猫の耳ヒゼンダニ症の予防方法について

室内飼育を徹底しましょう。

感染を防ぐためには、外に出さないことが一番です。
感染している猫との接触がなければ、感染することはほとんどありません。

感染猫がいる場合には環境中に残さないように掃除を徹底します。

子猫を拾った場合などは、すでに感染している可能性が高いため、先住猫と一緒にする前に動物病院で健康診断をしてもらい、耳のチェックは必ずしてもらいましょう。
耳ダニの感染があった場合には、他の猫にうつさないように治るまでは生活環境を分けます。

耳を掻いて落ちた耳垢にはダニや卵がたくさんいます。
そのままにしておくとダニは自分で歩いて移動するので、猫のベッドやソファ、カーペット、畳なども繰り返し徹底的に掃除しましょう。

予防薬で予防できます。

外部寄生虫の予防薬として、ノミやフィラリアの予防と同時に、耳ダニの予防・駆除ができるスポットタイプのお薬があります。
外に出てしまう猫や同居猫に感染がみられた場合には、それらを使用して感染を予防しましょう。

猫の耳ヒゼンダニ症の治療方法について

駆虫と外耳炎治療を同時に行います。

耳ダニ感染症は耳ダニの駆除薬を使用しない限り、耳の状態が良くなることはなく、悪化する一方です。
症状が悪化する前にできるだけ早く治療を始めましょう。

治療は耳の中の汚れを取り除くことと、耳ダニを駆除するお薬を使用することです。

耳の中が傷ついていることもあるので、まずは動物病院で診てもらって、洗浄や掃除の仕方を教えてもらいましょう。

耳の炎症が強い場合や、掻き壊して出血している場合には二次感染のコントロールのために消炎剤や抗生剤を使用します。
耳に点耳するお薬を出してもらえる場合もあります。

一度耳掃除をしても、耳ダニが完全に駆除できるまではすぐにまた耳垢が溜まってしまいます。
耳垢は耳ダニの餌になりますので、治療が完了するまでは耳掃除を繰り返し、できるだけ耳をきれいに保つようにします。

激しく掻いてしまう場合はエリザベスカラーなどで耳を掻けないように保護する必要もあります。

治療後も定期的に予防を行いましょう。

耳ダニの駆除薬は、一度つけると1カ月ほど予防効果が持続します。
しかし、駆除薬は耳ダニの幼虫・成虫は殺すことができますが、卵には効きません。
通常、耳ダニの卵は2~4日で孵化し、30日ほどかけて成虫に成長することを考えると、1回の駆除で十分なようにも思えますが、環境中に落ちた耳ダニや卵によって再感染することもあるため、室内猫でも数か月間、定期的に予防を繰り返すのが得策です。

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