監修: 葛野 宗 獣医師
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[ 目次 ]
犬の膣の腫瘍とは
膣に発生する腫瘍です。
犬の膣に発生する比較的まれな腫瘍です。
犬の膣の腫瘍の症状とは
膣の炎症や排尿困難などの症状がみられます。
膣に腫瘍ができることによる炎症や出血、感染などにより外陰部から分泌物や膿
が排出される可能性があります。
また、腫瘍により尿道が圧迫され、排尿が正常にできなくなる排尿困難という症状がみられる場合があります。
犬の膣の腫瘍の原因とは
膣の腫瘍
膣を動かす筋肉の腫瘍である平滑筋腫、粘膜などを構成する細胞の腫瘍である線維腫や脂肪種などがみられます。
可移植性性器肉腫
性交により感染、伝播する非常に特殊な腫瘍です。昔は野犬や野外飼育犬が多く、当疾患はよくみられましたが、現在はまれな疾患となっています。
可移植性性器肉腫は自然退縮する場合があり、一度退縮するとその他の感染症と同様に免疫がつくとされています。
犬の膣の腫瘍の好発品種について
全犬種で好発します。
未避妊の雌犬でみられる疾患です。脂肪種は6歳前後、平滑筋腫と線維腫は10歳前後でみられやすいと報告されています。
犬の膣の腫瘍の予防方法について
早期発見、早期治療をおこないます。
腫瘍性疾患であるため、早期発見、早期治療が非常に重要になります。家庭での健康チェックや動物病院での健康診断の受診をおこないましょう。
また、可移植性性器肉腫は野犬などを介して伝播するため、犬の外飼いをやめることで望まない交尾を避け、予防することができます。
犬の膣の腫瘍の治療方法について
外科的な治療をおこないます。
腫瘍の外科的な切除をおこないます。