監修: 葛野 宗 獣医師
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犬の骨軟骨形成異常とは
軟骨が骨化する疾患です。
軟骨が骨に置換されてしまう疾患です。関節軟骨の骨化により軟骨の離断による関節鼠形成や離断性骨軟骨炎の続発、全身軟骨の骨化による成長阻害など程度の異なる症状がみられます。
犬の骨軟骨形成異常の症状とは
肘関節の骨軟骨形成異常
前肢の関節内の軟骨が骨化する疾患であり、離断性骨軟骨炎や変性性関節症などの疾患を続発します。前肢の痛み、違和感、挙上、歩行困難などの症状がみられます。
ミニチュアプードルの骨軟骨形成異常
全身の軟骨に形成異常がみられ発達の異常や歩様の異常がみられます。生後3週齢ほどの若齢犬で症状がみられはじめ、背骨をはじめとした様々な骨のかたちの異常や、小さい体形、下顎の過長など多くの特長が引き起こされます。
犬の骨軟骨形成異常の原因とは
遺伝性の原因が知られています。
ミニチュアプードルの骨軟骨形成異常は常染色体劣勢遺伝であることが明らかにされています。
犬の骨軟骨形成異常の好発品種について
以下の犬種で好発がみられます。
- グレートデーン
- ゴールデンレトリバー
膝関節の骨軟骨形成異常はグレートデンやゴールデンレトリーバーのような大型犬にみられます。
全身性の骨軟骨形成異常はミニチュアプードルで発生することが知られています。
犬の骨軟骨形成異常の予防方法について
予防方法はありません。
軟骨の形成異常が引き起こす疾患であり予防することはできません。
犬の骨軟骨形成異常の治療方法について
肘関節の軟骨形成異常の治療法
離断した関節鼠の外科的な切除や、抗炎症薬の投与、ゲージレストなどの厳格な運動制限をおこないます。