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執筆獣医師:齋藤厚子先生
[記事公開日]  [最終更新日]
[ 目次 ]

猫の中耳炎とは

外耳炎の悪化に伴い起こる耳の病気です。

耳は外側から外耳、中耳、内耳という部分に分かれていますが、中耳炎は鼓膜の奥にある鼓室という部分に炎症が起こった状態です。

主に外耳炎が重症化して発症し、鼓膜が破れている場合もあります。
中耳炎になると耳の痛みから食欲不振・元気消失などの症状がみられ、さらに悪化すると内耳炎に波及して神経症状などを起こすようになります。

猫の中耳炎の症状とは

外耳炎症状に加え、神経症状などが現れます。

中耳炎の多くは外耳炎からの波及によっておこるため、外耳炎の症状も見られます。
・耳を痒がり掻く
・耳が汚れている
・耳が臭い
・耳だれが出ている
・繰り返し頭を振る
・元気がない
・食欲不振
・首を傾けている
・発熱

それに加え、重度の中耳炎では炎症が内耳に波及し、顔面に分布する顔面神経や交感神経鎖に障害が出ることがあり、
・口を開けるのを嫌がる(痛がる)
・食べこぼしが多くなる
・うまく噛めない
・片方の眼だけ瞳孔が小さい
・片方の目が乾いている
・片方の瞼が麻痺する
・瞬膜が出ている
・歩くときにふらつく
などといった症状も見られます。

猫の中耳炎の原因とは

外耳炎の重症化が原因となります。

主に重度の外耳炎の波及によっておこります。
猫では耳ダニ感染や細菌感染による外耳炎が重症化して起こる中耳炎が最も多くみられます。

その他の原因には炎症の波及や腫瘍などがあります。

口腔内の炎症や上部気道感染症(鼻炎や咽頭炎など)から耳管を通じて感染が起こり発症するものや、稀ですが耳にできた腫瘍、間違った耳掃除によって鼓膜を損傷して起こる場合もあります。

猫の中耳炎の好発品種について

好発する品種はありません。

特にありません。
外耳炎をおこしやすいという意味で、耳の形が特殊な猫(スコティッシュフォールドなど)ではリスクが高いといえます。
何度も外耳炎を繰り返す猫では要注意です。

猫の中耳炎の予防方法について

外耳炎をしっかり治療することがで中耳炎への発展を予防できます。

中耳炎の多くは外耳炎が重症化して起こります。
耳をこまめにチェックして耳を清潔に保ち、外耳炎にならないように気をつけましょう。
特に猫の外耳炎は耳ダニの感染によっておこるものが多いため、外に出さない、耳ダニ予防をすることも予防策の一つとなります。

また、外耳炎になってしまった場合には適切に治療を受け、重症化させないようにしましょう。
外耳炎をおこし、鼓膜が破れているのにイヤークリーナーなどを使用すると、その刺激によって中耳炎を発症することがあります。
外耳炎治療の際には病院で必ず鼓膜の状態をチェックしてもらいましょう。

口腔ケアや鼻汁が出ていないかどうか日常生活で健康管理することも大切です。

猫の中耳炎の治療方法について

内科治療を行います。

中耳炎の治療は基本的に内科治療になります。

根本の原因となっている外耳炎の治療もあわせて行わなければなりませんが、鼓膜が損傷している場合は修復するまで耳洗浄はできません。
耳の表面的な汚れを除去しながら、抗生物質と消炎剤を投与して全身的に感染と炎症を抑えていきます。
点耳薬や内服薬は指示されたとおりに使用し、特に抗生物質は処方された期間しっかり飲ませることが重要です。
中途半端に治療をやめてしまうと薬剤耐性菌を作ってしまい、治療はより困難になります。

外科処置が必要な場合もあります。

中耳炎では鼓室という部分に膿が溜まることがありますが、内服薬で膿が減らず、中耳炎がなかなかおさまらない場合には外科的に鼓膜を切開して排膿する処置が必要になる場合もあります。

また、耳にできた腫瘍が原因の場合、手術での切除が必要です。

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