ウィズぺティ
初めての方へ会員登録ログイン買い物かご
TOP > 犬の病気辞典 > 犬の「脚がぶらぶらしている」症状
Youtube 病気辞典
Youtube 病気辞典

監修: 葛野 宗 獣医師
[記事公開日]  [最終更新日]
[ 目次 ]

犬の「脚がぶらぶらしている」症状とは

痛みや違和感によって脚をつけない状態です。

愛犬が脚をぶらぶらしている時は、脚の痛みや違和感などの影響で脚を地面に着けずにいる可能性があります。
また、足先に痛みや違和感がある場合は、脚を地面に軽くついたり足先を気にして舐めることがあります。脚がぶらぶらしている場合は、非常に強い痛みのため脚を全く地面に着けない、力が入らない、などの可能性があります。
非常に強い痛みがある場合は、ぶらぶらしている脚を触ると激しく鳴いたり、攻撃的になることがあります。場合によっては、脚に腫れている箇所があったり、脚が曲がっていることもあります。このような場合は、経過観察せず、なるべく早く動物病院で診てもらうようにしましょう。

犬の「脚がぶらぶらしている」症状の考えられる病気(原因)とは

膝蓋骨脱臼

小型犬の後ろ脚がぶらぶらしている場合、膝蓋骨脱臼の可能性があります。
膝のお皿とも言われる膝蓋骨が大腿骨の溝から脱臼した状態を膝蓋骨脱臼と呼びます。膝蓋骨脱臼のうち90%以上が内側に脱臼する内方脱臼であると言われています。膝蓋骨と大腿骨の接触により、関節軟骨損傷が起きている場合に痛みや違和感が生じます。
グレード1から4に分類されますが、常時脱臼していて整復ができないグレード4まで至っている場合、脚がぶらぶらしてしまう可能性が高いです。
肥満やフローリングなどの滑りやすい床での生活は症状を悪化させることがあります。

前十字靭帯断裂

後ろ脚がぶらぶらしている場合、前十字靭帯断裂の可能性があります。前十字靭帯断裂はあらゆる犬種で起こりますが、特に大型犬で多く見られる傾向があります。
前十字靭帯は、膝関節の中に存在する靭帯の1つで、膝関節の過度な伸展や脛骨の前方への動揺などを制御しています。そのため、前十字靭帯が断裂していしまいますと、膝関節の安定性が失われることになり、後ろ脚がぶらぶらしてしまいます。
加齢性および変性性変化が前十字靭帯に生じ、そこに外傷などが後押しして断裂します。部分断裂と完全断裂があり症状は様々ですが、断裂直後は膝関節周囲に痛みや熱感がある場合が多いです。

骨折

四肢の骨折の場合、脚がぶらぶらしてしまう可能性があります。
車にひかれるなどの事故により骨折することもありますが、小型犬は抱っこしているところから落としてしまう、ソファから飛び降りた、などの日常的なことで骨折してしまうため注意が必要です。
とくにトイプードルやチワワなどの小型犬の前脚は骨折しやすいため、小型犬が前脚をぶらぶらさせて痛がっている場合はすぐに動物病院で診てもらいましょう。
また、大型犬に多く見られる骨肉腫になってしまった場合、腫瘍が原因で骨折してしまうこともあります。

犬の「脚がぶらぶらしている」症状の好発品種について

以下の犬種で好発がみられます。

チワワ、トイプードル、パピヨン、ポメラニアン、マルチーズなどの犬種は膝蓋骨脱臼が多く見られます。

ゴールデンレトリバー、ラブラドールレトリバー、ロットワイラーなどの大型犬で前十字靭帯断裂が多く見られます。

チワワ、トイプードル、イタリアングレイハウンド、ポメラニアン、マルチーズなどの小型犬は骨折しやすい犬種です。

犬の「脚がぶらぶらしている」症状の予防方法について

膝蓋骨脱臼、前十字靭帯断裂

膝蓋骨脱臼と前十字靭帯断裂に共通して言えることですが、肥満であることが症状を悪化させます。そのため、体重管理をおこない肥満にさせないことが予防につながると言えます。
また、フローリングなどの滑りやすい床も症状を悪化させるリスクを高めます。愛犬が過ごす場所は滑りにくい床にするなど対策をとりましょう。

骨折

前脚を骨折しやすい小型犬は、高いところから落ちないように注意しましょう。抱っこする時は愛犬の急な動きにも注意しておく、ソファーには愛犬用の階段を設置する、テーブルなどの高いところには乗れないようにする、などが骨折の予防につながると言えます。

犬の「脚がぶらぶらしている」症状の治療方法について

膝蓋骨脱臼

鎮痛剤の投与、運動制限、減量、生活環境の改善、などをおこない症状が改善されることがあります。
症状が改善されない、重度になる場合は、外科療法をおこないます。

前十字靭帯断裂

保存療法として、痛みの緩和のために鎮痛剤を投与します。鎮痛剤の投与と並行してサプリメントの投与、運動制限、減量をおこないます。
保存療法に反応しない、重度な肥満、半月板損傷が疑われる、などの場合は外科療法が推奨されます。外科療法の場合は、保存療法よりも早期に回復する傾向があると言われています。

骨折

骨折の治療には、手術でプレートを入れる方法、手術でピンを入れる方法、皮膚の外から骨固定する創外固定法などがあります。
手術をしない方法としては、ギプスによって固定する方法があります。手術をしないで済むというメリットはありますが、骨折前の状態に戻すことは難しく若い犬に限られます。

ナンバーサプリのウィズメディカ
ページ先頭へ SSL グローバルサインのサイトシール