未焼成カルシウムについて

ホタテの貝殻が腎臓の健康をサポート

過剰なリンは腎臓に影響を与え、さまざまな病気を引き起こす原因といわれています。未焼成カルシウムは食中のリンと結合。余分なリンをリン酸カルシウムという不溶性の物質として便の中に排泄する働きをサポートして腎臓の健康を維持します。

【執筆獣医師】葛野 莉奈
【経歴】麻布大学獣医学部卒。横浜市内の動物病院
「かどのペットクリニック」院長。

犬猫にとっての未焼成カルシウムとは

腎臓がダメージを受けている際に気を付けたいのが、血液中のリンの濃度です。
ダメージを受けた腎臓はリンを尿として排出する力が弱くなり、血中に蓄積されてしまう傾向があります。

このことは腎臓にさらなるダメージをもたらすだけでなく、血管など他の器官にもダメージを与え健康を害す可能性があります。

「未焼成カルシウム」は、ホタテの貝殻を粉末状にした「炭酸カルシウム」で、食事中のリンと結合して、リン酸カルシウムという不溶性の物質として便の中に排泄されます。

この働きにより、リン吸収を抑え排出するサポートをしてくれることが期待できます。
併せてリンの制限された療法食などで調整することも大切です。