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Youtube 病気辞典
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監修: 葛野 宗 獣医師
[記事公開日]  [最終更新日]
[ 目次 ]

犬の「眼の奥が白く濁る」症状とは

水晶体が白く濁っている状態です。

犬の眼の奥が白く濁っている場合、水晶体が白く濁っている状態ということです。
眼の表面が白く濁っている場合は角膜が白く濁っている状態です。

水晶体とは、眼球内にある組織で、カメラで言うところのレンズの役割を果たしています。

眼の奥が白く濁っている場合、視覚に影響がある疾患、視覚に影響がない疾患があるため、早急に動物病院で診てもらうとう良いでしょう。

犬の「眼の奥が白く濁る」症状の考えられる病気(原因)とは

白内障

白内障は眼球内の水晶体蛋白質が不可逆性の変化を受けて、不透明化することによって起こります。その原因は加齢、遺伝、外傷性、代謝性など多岐にわたります。

白内障はステージによって、初発白内障、未熟白内障、成熟白内障、過熱白内障に分類されます。

初発白内障とは、水晶体全体の1割程度に混濁がある状態です。詳細な検査を行わないと診断することはできません。視覚への影響はありません。

未熟白内障とは、水晶体の混濁が広がっている状態です。100%の混濁ではなく、視覚がある状態です。

成熟白内障とは、水晶体が完全に混濁し、視覚が失われている状態です。一見して水晶体が混濁しているのを容易に確認できます。

過熱白内障とは、水晶体の蛋白質が変性し、可溶化して水晶体が縮んでいる状態です。一般的にぶどう膜炎を続発している状態です。

核硬化症

一見すると加齢のために水晶体が白く見えますが、スリットランプで観察すると水晶体の混濁は無く、水晶体の前方から後方まで観察が可能です。

いわゆる加齢性の変化であり、水晶体皮質により水晶体核が圧迫されて白く見えます。

視覚への影響はありませんので、治療対象にはなりません。

犬の「眼の奥が白く濁る」症状の好発品種について

以下の犬種で好発がみられます。

アメリカンコッカースパニエル、イタリアングレイハウンド、ジャックラッセルテリア、柴犬、チワワ、トイプードル、ビションフリーゼ、ボストンテリア、ミニチュアダックスフント、ヨークシャーテリアなどが白内障の好発犬種とされています。

犬の「眼の奥が白く濁る」症状の予防方法について

早期発見・早期治療をおこないます。

白内障は予防は難しいため、早期発見・早期治療が重要です。

外傷性の白内障に関しては、眼に傷を付けないよう注意する必要があります。

犬の「眼の奥が白く濁る」症状の治療方法について

白内障

初発白内障から未熟白内障の段階では、定期的な検査をおこない、視覚の有無について経過観察をおこないます。若齢では進行が早いことが多いので2週間~1か月間隔で検査をすることが望ましいとされています。
また、国内に動物用医薬品として犬で認可されている老齢性白内障の進行予防薬を点眼することがあります。

成熟白内障以降では、続発緑内障や網膜剥離を防ぐために、積極的な抗炎症療法をおこないます。

視覚の維持や回復のため、白内障に続発する症状を抑えるため、外科手術が選択される場合があります。
白内障の手術は事前にその犬と眼が手術適応であるかどうかを評価する必要があります。大人しく眼科検査に協力的なあること、頻回の点眼処置が可能であること、ぶどう膜炎を併発していないこと、水晶体に脱臼が見られないこと、眼圧が正常値内であること、網膜剥離がないこと、などに注意して評価をおこないます。

白内障手術では、水晶体の内容物を超音波で乳化して吸引します。そして人工の犬用眼内レンズを挿入します。専門施設での手術結果は良好であると言えます。

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