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Youtube 病気辞典
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執筆獣医師:齋藤厚子先生
[記事公開日]  [最終更新日]
[ 目次 ]

猫の「尿の臭いがきつい」症状とは

尿の臭いや色、排尿状態に変化がみられます。

猫の尿や便の状態は健康状態の指標となる重要なバロメーターです。
猫の尿は人や犬に比べると元々ちょっときつめの臭いがしますが、その匂いがさらにきつくなった、尿の臭いが変化した、などと感じた場合には、泌尿器や内臓疾患の可能性がありますので、一度尿検査をすることをお勧めします。

また、尿の臭いがきつくなったと感じた場合には、以下のような症状がないかどうかもチェックしてみましょう。

・排尿回数が多い
・トイレ以外で排尿してしまう(尿失禁)
・一回の排尿量が少ない
・血尿が出ている
・排尿痛がある(排尿時に鳴く)
・排尿姿勢をとるが尿が出ていない
・元気がない
・食欲がない
・吐き気、嘔吐がみられる
・飲水量が異常に多い
・尿が濁っている
・発熱

尿路感染症は、重症化すると命に関わることもある重大な疾患です。
尿の異常を認めた場合には、できれば採尿して尿を持参した上で病院を早めに受診しましょう。

猫の「尿の臭いがきつい」症状の考えられる病気(原因)とは

尿路感染症によって起こります。

尿路に細菌感染が起こると膀胱炎をおこし、さらに重度になると尿管を介して腎臓に感染が起こり、腎盂腎炎などをおこすことがあります。

尿路感染症の際には尿に濁りや膿の塊のような混入物がみられ、頻尿や血尿もみられます。

腎臓に感染が起こると発熱などの全身症状もみられ、ぐったりと元気がなくなり、腎機能の低下によって急性腎不全から尿毒症を起こしてしまい場合もあります。

糖尿病で尿の臭いが変化することがあります。

糖尿病を発症し適切な治療がされていないと、体で糖からエネルギーを産生することができなくなり、体の脂肪を分解してエネルギーを産生するようになります。
すると、その副産物としてケトン体という物質がたくさん作られるようになり、それが尿に排泄されるとアセトン臭という甘酸っぱいような匂いになることがあります。

猫の「尿の臭いがきつい」症状の好発品種について

好発する品種はありません。

品種による好発傾向は特にありません。

猫の「尿の臭いがきつい」症状の予防方法について

水分を十分摂取できるようにしましょう。

水分をたくさん摂ると、尿量も増え、尿と一緒に膀胱や尿道内の汚れや菌も洗い流されます。
猫はもともとたくさん水を飲む動物ではありませんが、汲みかえた直後の水やぬるま湯、流水などを好んで飲む猫も多くみられます。

飲水量が減りやすい秋口から冬にかけては特に膀胱炎などの発症が増えるため、猫の好みに合わせて水を用意し、飲水を促すように工夫してみましょう。

またウェットタイプのフードを併用することも効果的です。

トイレを清潔に保ちましょう。

猫は割ときれい好きな動物です。
トイレが汚れていると排尿しないで我慢することもあるため、猫がトイレを使用した後は速やかに掃除し、清潔なトイレを保つようにしましょう。

猫の「尿の臭いがきつい」症状の治療方法について

抗生物質で治療します。

細菌性の尿路感染を起こしているときは、抗生物質を投与して治療します。
投与する抗生物質は、尿中に認められる菌に効果のあるものを適切な期間投与することが重要なため、尿の培養検査などを元に選択します。

投薬によって症状がすぐに改善しても、中途半端に治療をやめてしまうと再発していまうことがあるため、処方された期間はしっかりと最後まで投薬しましょう。

腎盂腎炎では集中治療が必要な場合もあります。

腎盂腎炎も基本的には抗生物質の投与を行って治療しますが、尿毒症などを起こしてしまった場合にはしばらく点滴治療など集中的な治療が必要です。

腎盂に結石が存在し、結石からの細菌感染によって腎盂腎炎を繰り返してしまう場合には、手術によって結石を摘出することを検討します。

糖尿病の治療を行います。

糖尿病によって尿の臭いが変化している場合、インスリンによる治療が必要になります。
ケトン体が大量に尿に出ている状況では体の状態も非常に悪いことが予想され、初期には入院治療で点滴を行う必要があるケースが多くなります。

状態が安定し、自力での摂食が可能で、飼い主さんが猫にインスリン注射を打つことができるようになったら、自宅でインスリン治療を行います。

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