近年、猫の寿命は大幅に伸びており、動物病院で働いていると、20歳を超えた猫ちゃんを見る機会も少なくありません。

猫の長寿化が進んだ分、高齢猫に特有の病気が増えています。慢性腎臓病・悪性腫瘍（いわゆるがん）の2つの病気は若い猫ではほとんどかからない病気ですが、この2つの病気は猫の死因の60％を占めています。猫の長寿化が進んだからこそ問題になってきた病気ですね。そのほかにも、関節炎や甲状腺機能亢進症などの病気も、猫の長寿化に伴い増えて来た病気です。

そんな中、猫でも問題になってきているのが「認知症」です。「猫にも認知症があるの？」とびっくりされる人もいるかもしれませんが、実際に認知症と思われる猫を診察する機会は増えてきています。

猫の認知症では、昼夜逆転や無駄鳴き、徘徊行動など問題行動が良く起こります。そのほか、食欲不振や部屋の角などにはまり込んで動けなくなってしまうなど、体調や命に影響を及ぼすようなこともあります。

飼っている猫が認知症になると、飼い主さんのお世話の負担が増えるとともに、猫のストレスも強くなり、ペットと家族のQOL（生活の質）が低下してしまいます。また、認知症のお世話をするストレスから、家族と猫の関係が悪化してしまうこともあります。

近年増えてきている猫の認知症ですが、まだまだ新しく認識され始めたばかりの病気であり、その詳細には不明点は多いです。ただし、猫の認知症も人の認知症と同じく、脳細胞の老化や血行不良によって、脳の認知機能が低下することで発症すると考えられています。

現在のところ、認知症を完治させられる治療薬は存在していません。そこで大切なのが、認知症の進行を防いだり、認知症を発症させないようにする予防になります。認知症は脳細胞の老化や血行不良に伴う変性が原因と考えられているため、老化の原因である酸化を抑える「抗酸化物質」は認知症の予防や進行防止に有効と考えられています。また、血管の変性を防ぐために、抗炎症作用のある物質やコレステロールを減らす物質、血管の健全性を高める物質なども必要だと考えられます。

脳細胞を含めた神経細胞は一度老化や変性を起こしてしまうと、回復が難しいことがわかっています。そのため、サプリメントを使って早期に認知症を予防としていくことが、猫が元気に健康で、ストレスなく老後を過ごすために大切になります。

ただし、高齢猫には腎不全や心不全、甲状腺機能亢進症からの高血圧や脳腫瘍など、認知症と同じような症状を起こしたり、認知症の原因となる病気も多いです。認知症と思われる症状が見つかった場合には、まずはこれらの病気がないかどうかを調べてもらい、病気が見つかった場合には、原因となる病気の治療が必要になってきます。

「毎日一緒 DHA＆EPA」にはDHAやEPAなどのω3脂肪酸は、抗酸化および抗炎症作用のある代表的な物質です。本製剤にはそのω3脂肪酸が豊富に含まれています。

ω3脂肪酸は認知症だけでなく、慢性腎臓病や関節炎など高齢期～老齢期に良く発症する病気の予防にも有効と言われています。そのため、ω3脂肪酸は関節炎のサプリメントに含まれており、また、慢性腎臓病の猫にはω3脂肪酸の摂取がすすめられています。

ω3脂肪酸は、もともと日本の猫がたくさん食べて来た魚に多く含まれる物質です。猫でも食の欧米化がすすみ、動物肉をメインにしたフードを食べる猫が増えてきました。そんな魚が不足する現代の猫だからこそ、ω3脂肪酸が多く含まれる本製剤は有効であると考えられます。
また、「毎日一緒 DHA＆EPA」には、ω脂肪酸以外の有効成分も多く含まれています。天然成分から抽出された「フェラル酸」「イチョウ葉エキス」「亜麻仁油」やビタミンE・B12なども豊富に含まれ、抗酸化作用以外にも、脳内の神経伝達の悪化防止、悪玉コレステロールの低下、脳の血流増加、免疫の活性化などさまざまな効果が期待されています。

これらの成分の働きにより、ω3脂肪酸の働きが増強されています。また、これらの有効成分は、認知症の予防・進行防止だけでなく、老齢期を健康に送るための助けもしてくれる可能性があります。

安全性においても本製剤は、静岡県にある厳しい基準を満たしたGMP生産工場で生産されており、その信頼性は非常に高くなっています。さらに、ペットフード安全法に基づいた生産体制が取られ、無香料・無着色・保存料無し・化学調味料無しなどその品質についても安心できます。