愛犬のためにできる「食物アレルギー」の予防と対策
今回はその中から「食物アレルギー」についてピックアップします。
食物アレルギーは、日々の愛犬の食事についての考え方を見直すことで、リスクを軽減できる可能性があります。
その症状、食物アレルギーが原因かもしれません。
食物アレルギーは、年齢を問わず、季節を問わず、発症する可能性があります。
愛犬のためにできる「食物アレルギー」の予防と対策を、日々の健康管理にお役立てください。
食物アレルギー《発症のメカニズムと症状》
アレルギーは、異物から身体を守る免疫反応が過剰に働くことで起こります。
なかでも食物アレルギーは、アレルゲンとなる特定の食物を摂取することで皮膚の炎症やかゆみ、お腹の不調を引き起こし、長引けばQOL(生活の質)の低下を招きます。
アレルゲンを特定することが、症状改善への近道となるため、食物アレルギーが疑われる場合は、早急な受診をおすすめします。
食物アレルギー《診断》
食物アレルギーの診断には、「除去食試験」や「血液検査」などが用いられます。
●除去食試験
食べたことのない「新奇タンパク質」を使ったフードや手作り食など、アレルゲンと疑われる食物が入っていない食事を1〜3ヶ月程度摂ることで、症状が改善するかを調べます。
●血液検査(IgE測定検査・リンパ球反応検査)
血液を採取し、血液中のIgE抗体に反応するか、リンパ球に反応するかを調べます。
アレルゲンである可能性が高い食物が判明すれば、いつもの食事から除くことで症状改善につながります。
食物アレルギー《治療》
除去食試験や血液検査などの結果、アレルゲンが特定された場合は、下記の方法で症状の改善を目指します。
●除去食試験で用いたフードを療法食として継続
●アレルゲンを含まない食事に変更
●かゆみや炎症がひどい時は投薬治療
食物アレルギー《リスク要因》
ではいったい、どんな食物がアレルゲンになりやすいのでしょうか。
一般的に、下記の「動物性タンパク質」「植物性タンパク質」がアレルゲンになりやすいとされています。
ドッグフードの原材料としておなじみの食物も含まれています。
●動物性タンパク質
・肉類(牛肉・豚肉・鶏肉) ・卵 ・乳製品
●植物性タンパク質
・小麦 ・米 ・大豆 ・とうもろこし ・じゃがいも
食物アレルギーのリスクは、体質によってアレルゲンの許容量が少ない、もしくはアレルゲンを多量に摂取することで、高くなると考えられます。
タンパク質を含む食物は他にもたくさん存在します。
上記以外のタンパク質でもアレルゲンとなる可能性があり、症状改善のために変更したはずのタンパク質も、同じものを長期間食べ続けることで新たな食物アレルギーを引き起こすかもしれません。
食物アレルギー《予防と対策》
肉食性の雑食である犬たちにとって、タンパク質(特に動物性タンパク質)は身体をつくる重要な栄養素。
アレルゲンになりやすいからといって、タンパク質を過度に制限してしまえば、タンパク質欠乏症になってしまいます。
要因の1つである体質の改善は簡単ではありませんが、家庭でできる予防と対策として、愛犬に合ったタンパク質を見つけ、それを長期間続けないことをおすすめします。
長期間同じ食事を続けないことで、アレルゲンの多量摂取を避けることができます。
●フードの選び方
重要な栄養素であるタンパク質の品質も重要なポイントとなります。フードパッケージの表示を確認し、安心して与えられるものをお選びください。
フードは、愛犬に合ったものを選ぶことが何より重要です。
食いつきだけでなく、便の状態を確認してください。
また、消化を助けるために消化酵素のサプリメントをプラスすることや、細かくした生野菜をトッピングすることもおすすめです。
●フードローテーション
愛犬に合ったフードを1つに絞らず、異なるタンパク質のフードをローテーションすることや、新たなフードに変えていくことがおすすめです。
手作り食の場合も、毎回同じメニューではなく、バリエーションを増やしましょう。
<おすすめ動画>
<関連記事>
愛犬のアレルギーを解決したい!グレインフリーのドッグフードとは?グレインフリーのドッグフードについて紹介します。穀物類にアレルギーがある愛犬のドッグフード選びの参考にどうぞ。
<関連記事>
犬に乳酸菌をあげるといい効果とは??犬に乳酸菌をあげるとどのような効果があるのかいくつかご紹介します。
<関連記事>