キャットフード選びの基本を確認!愛猫にあったフード選びのために
大切な愛猫が元気に、そして健康的に暮らすためにも、キャットフード選びの基本を確認することが大切です。今回は「キャットフード選びの基礎の基礎」を解説します。
猫には「猫専用フード」を
「猫用」のフード、キャットフードを選びます。「うっかりドッグフードを買ってしまったから食べさせよう」ということはしないでください。ドッグフードでは、猫に必要な栄養を満たすことができません。
特に「ソフトドライ」「セミモイスト」などやわらかいドッグフードには、湿潤調整剤が使用されています。猫にとって有害な成分なので、与えないでください。犬も飼っている飼い主さんは気を付けましょう。
主食は「総合栄養食」
普段の食事にはキャットフードの中から「総合栄養食」を選びましょう。総合栄養食とは、「そのフードと水」があれば、各成長段階において猫が必要としている栄養を満たすフードです。
総合栄養食は、「フード公正取引協議会」が承認する給与試験を実施し、証明されたものです。メーカーによっては、「AAFCO(米国飼料検査官協会)の基準を満たしている総合栄養食です」と表示されているフードもあります。
総合栄養食には「ライフステージ別」「機能別」「品種別」などさまざまな種類があります。このあと解説します。
いろいろな総合栄養食
・ライフステージに合った総合栄養食
ライフステージに合った総合栄養食を選びましょう。猫のライフステージドは、妊娠期・授乳期用、成長期(子猫期、幼児期)、維持期(成猫用、高齢用)と分けられています。成長期・維持期、高齢期と分ける場合もあります。
メーカーによっては、「グロース」「メンテナンス」「シニア・エイジング」などと表記されていることも。妊娠・授乳期の猫も食べられる子猫用フードは「マザー&ベビー」と表記している商品もあるようです。
ライフステージは、猫の品種によっても異なります。特に大型種のメインクーンなどは、動物病院で相談しながら与えるようにしましょう。
・子猫には子猫のフードを
成長著しい子猫や、妊娠中、授乳期は他のステージよりも栄養やカロリーを必要とします。特に子猫は口も胃も小さいため、一度にたくさん食べることができません。そのため、カロリーは高めです。幼児期も、骨や筋肉、内臓を作る大切な時期。しっかり栄養を取る必要があります。維持期のフードではなく、成長期用のフードを与えましょう。
ちなみに、生後10日から3週程度までに食べたものは、猫のその後の食の好みに影響を与えます。ドライフードやウエットフードに慣れさせておきましょう。
・成猫は維持期のフード
1歳すぎて体がしっかりしてきたら、そろそろ維持期のフードに切り替えていきます。欲しがるままにいつまでも子猫用を食べさせていると、カロリー過多になり肥満を招く原因です。
・高齢期には高齢用・シニア用を
高齢にさしかかる目安は6~7歳です。運動量がだんだん減り、寝ていることが多くなりがちです。嗅覚や味覚、歯も衰えてくる子もいます。少しずつ。高齢猫用のフードに切り替えていきましょう。
低脂肪や低カロリー、オメガ3系脂肪酸や抗酸化成分を配合したフード、腎臓のためにリンの量を調節したフードなどがあります。
最近は「15歳以上」「18歳以上」など長寿猫向けフードも増えています。ここまで高齢になると、かかりやすい疾患も増えてくるので、動物病院を受診してフードを選ぶことも大切です。
「オールステージ」と、どのライフステージでも与えられるフードもあります。年齢がさまざまな多頭飼いをしている飼い主さんにとって便利です。
・機能別フードを選ぶのもよい
「毛玉ケア(ヘアボールケア」「室内用」「避妊去勢手術後の猫」「太りやすい猫」「長毛種用」など、機能別フードもあります。愛猫に気になる体質や悩みがあれば、選択肢に入れてみましょう。病気を治す目的のフードではないので、その点は注意してくだい。
・品種別フードも
アメリカンショートヘアーやブリティッシュショートヘアー、ラグドールなど品種専用フードも販売されています。「太りやすい」「筋肉質」「関節に配慮」など、品種ごとの性質や口の形に配慮した配合になっていることが特徴です。
ドライフード?ウエットフード?
キャットフードの形状は、「ドライフード」「ウエットフード」がメインです。どちらを与えればいいの?と迷うかもしれませんね。おすすめは、ドライにもウエットにも慣れさせておくこと。入院や災害、病気、水分が摂れないなど、さまざまな環境や状況で、その時に食べられるフードが変わることがあるためです。
・ドライフード
ドライフードは、水分が10%以下のものです。栄養が効率よく摂れることや、腐りにくいことがメリット。コンビニエンスストアにも置いてあり、手に入りやすいことも特徴です。また、手頃な価格で販売されています。
猫は、少量ずつ頻回に食事をするため、置き餌にもしやすいでしょう。ただし酸化には注意する必要があります。また新鮮な水がすぐ飲めるようにしておくことが必要です。
・ウエットフード
水分が75%含まれているため、猫にとっては水分補給にもなります。肉のような食感や香りに、喜ぶ猫も多いようです。缶詰やレトルトパウチ、アルミパックなどさまざまな形態で販売されています。
デメリットは、ドライフードに比べてコストがかかること、一度開封すると、腐敗しやすいことです。残りはすぐ冷蔵庫に入れる必要があります。未開封では比較的長期に保存できるので、災害時のストックにおすすめです。
総合栄養食以外のキャットフードとは?
総合栄養食以外のキャットフードはどのようなものがあるでしょうか。
・「間食」はおやつ
ごほうびやお楽しみで与える目的で作られています。「キャットフード(おやつ)」などと記載されています。飼い主さんとのコミュニケーションとしてもおやつは必要ですが、食べさせ過ぎには注意が必要です。
・「療法食」は獣医師の処方が必要
猫の病気治療を補助するフードで、獣医師の指導のもと与えます。最近はインターネットなどで購入が可能なケースもありますが、与える際は獣医師の診断と指示が必須です。療法食は総合栄養食でもあるため、別に他の総合栄養食を購入する必要がありません。
飼い主さんの自己判断で「なんとなく腎臓が悪い気がするから、療法食を買って食べさせよう」などは絶対に行わないでください。必要な栄養素が不足するなど、かえって体調不良になる恐れもあります。
・「その他目的食」
一般食、副食などと表記されています。食欲を増したり、カロリーを補給したりする目的で使用することが多いです。
ただし一般食や副食のみを与えているだけでは、きちんと栄養が満たせません。一般食だけ食べ続けるのは「人間がひたすらふりかけだけ食べている」のような感覚と想像するとわかりやすいでしょう。
パッケージに「猫用」「キャットフード」とあるから総合栄養食のつもりで買ったら、「一般食」だったということもあります。特にパウチや缶詰、アルミ缶に入ったフードは、紛らわしい商品が多いので注意してください。
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