ウィズぺティウィズぺティ
初めての方へ会員登録ログイン買い物かご
健康ライブラリー > 猫ちゃんに異変?様子がおかしいと思ったら(2部構成その2)

猫ちゃんに異変?様子がおかしいと思ったら(2部構成その2)

動物看護士
玉城義丈
[記事公開日]  [最終更新日]
猫は非常に忍耐の強い動物だといわれています。そのことから飼い主が大事なペットである猫の異変に気付きにくく、知らないうちに病気が進行してしまうといったことがありがちです。病気を予防するためのワクチン接種(猫の伝染病である、猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症、猫班白血球減少症に対する3種ワクチン、他の伝染病として、猫白血病ウイルス感染症、猫伝染性腹膜炎、猫免疫不全ウイルス感染症がある。現在では3~7種ワクチンがあるが、猫伝染性腹膜炎に対する有効なワクチンは現時点では存在しない)や去勢手術を前提とし、今回は、猫が見せる何気ない仕草や症状から見る病気の早期発見についてご紹介したいと思います。
[ 目次 ]
    猫ちゃんに異変?様子がおかしいと思ったら(2部構成その2)

    様子がおかしい?


    猫は大変我慢強いですが、1.『食欲不振』2.『嘔吐』3.『大量の水を飲む』、4.『普段と食事量が変わらないのに痩せてくる』、その逆として5.『太ってくる』事は飼い主として見つけやすい症状です。まずはこの5点から解説させて頂きます。

    『食欲不振』
    猫は何よりも縄張り意識の高い動物です。このことから、生活環境の変化によって一時的なストレスによって食欲が落ちてしまう事はよくあります。また、嗜好性によるもので食事を食べないという場合もあります。しかし、そういった原因が考えられない場合は、体調不良、もしくは病気を疑うようにしましょう。考えられる病気として、感染症、胃腸炎、腎不全等があります。また、寄生虫や異物誤飲による腸閉塞、食べ過ぎによる胃の炎症が考えられます。

    『嘔吐』
      猫の嘔吐には、毛づくろいにより、胃に毛玉が出来てしまうものもありますが、その場合は吐くといった行為は頻回に見られる事は少なく、吐き出した後の体調に問題がなければ一過性によるものとして気にする必要はありません。しかし、猫の嘔吐には様々な原因が考えられ、感染症、泌尿器系疾患、消化器疾患、誤飲、中毒のようなものがありますので一刻を争う場合も多くあります。

    『大量の水を飲む』
    猫は本来、あまり水を飲まない動物です。しかし、塩分の多い食事をした後に普段以上に水を飲むことはありますが、食事に関係なく水を多量に飲む状態であれば病気を疑う必要があります。考えられる病気は、胃腸炎、感染症、腎不全、糖尿病等です。嘔吐にも関係している事ですが、嘔吐や下痢などの症状が伴う場合は脱水を起こしていることも考えられます。また、脱水を起こすと他の病気をされに併発することにもなります。

    『食べているのに痩せる』
    普段と変わりなく、栄養バランスの取れた食事をしているにも関わらずに痩せていくことは、まず病気を疑いましょう。感染症、糖尿病、甲状腺機能亢進症、腎不全、がんなどが考えられます。また、痩せ方が急激であれば寄生虫がいることも考えられます。

    『太る』
    食べ過ぎが原因ですが、満福中枢に異常があることも考えられますので、その場合は病院へ行きましょう。猫と触れ合ってみて、肋骨を確認できなければ太りすぎといっていいでしょう。肥満は様々な病気を引き起こしますので、飼い主による管理が必要です。

    排泄がいつもと違う


    排泄による異常も確認がとれやすいので、飼い主が注意していればすぐに発見することが出来ます。排泄の異常として6.『下痢』7.『血や粘液が混ざっている』8.『便秘』9.『排尿がない』10.『尿が赤い』ことが挙げられます。

    『下痢』
    下痢をした際は、回数や色、硬さの確認と、猫の体調の変化をよく観察しましょう。消化不良による下痢の場合、一過性であると判断でき、元気なようであれば特に問題はないでしょう。しかし、水っぽく、粘着性や血の混じりが見られる場合は胃腸炎を起こしている可能性があります。他にも血が混じっている、黄色や灰色のような異質な下痢便が見られる場合は、感染症や膵炎等の病気にかかっている場合もあります。
    『血や粘膜が混ざっている』
    この場合はすぐに病院へ行きましょう。感染症、中毒、胃腸炎、肛門のう炎等の病気のサインを出しているといっていいでしょう。

    『便秘』
    猫は便秘になりやすい動物です。食事内容やトイレの環境によって出ない、出さないこともありますので、その場合は食事内容の変更や、清潔なトイレ環境を整えましょう。その他考えられることは巨大結腸症や毛球症です。巨大結腸症の場合は手術が必要になる場合もありますので、早めの受診が必要です。
    『排尿がない』
    猫にとって尿が出ないことは緊急事態です。とにかく早急に病院へ行きましょう。
    猫下部尿路疾患や、腎機能障害になっている可能性が高く、排尿がないまま放っておくと尿毒症になり死に至ります。特に雄猫の方が尿道が細いため、発症しやすいので注意しましょう。

    『排尿の色が赤い』
    排尿が赤い場合も早期の治療が不可欠です。腎疾患、猫下部尿路疾患、中毒、腫瘍等、病気で間違いないでしょう。

    まとめ


     猫が出すSOSサインにいち早く気づくことが出来るかによって、病気の早期治療行うことが出来ます。早期治療は猫自身の身体への負担の軽減にもなりますので、大事な猫が健やかな生活を送ることが出来るよう、日常での気づきが重要になってきます。
    ページ先頭へ