犬専用のシャンプーって必要なの?犬のシャンプーの選び方
お手入れに欠かせないシャンプーですが、あまり気にしたことが無い人や、どれを選んだら良いのかわからない人も多いようです。
人と同じじゃダメなのでしょうか? 犬専用のシャンプーって本当に必要なのでしょうか?
愛犬のためのシャンプーを選ぶときに必要なことや気にする点などをご紹介します。
しかし、シャンプーの種類は数多くあり、なにが良いのか? どれが合うのか? がわからない人も多いのではないでしょうか。
犬用シャンプーの必要性、愛犬に合うシャンプーの選び方や、選ぶときに気にする点などをご紹介していきます。
■犬専用のシャンプーって必要なの? 何が違うの?
「自分たちが使っているシャンプーで犬を洗うのはダメなの?」と考える人もいると思います。犬用のシャンプーの存在は知っていても、人間用のシャンプーを使っている人もいます。
いったい何が違うのでしょうか? なぜ犬用を使うほうがいいと言われるのでしょうか?
「人間が健康なときの皮膚はpH4.5~6.0の弱酸性」で、健康な肌を基準としてオイリーな肌ほどpHは酸性にかたむき、ドライな肌はアルカリ性にかたむいています。
人間用シャンプーはこのpHを考えて人の肌に合うように作られています。
人間ほど研究は進んでいませんが「犬の皮膚はpH6.0~8.5の中性~弱アルカリ性」と言われており、厚みに関しても人間の肌の1/3~1/5という薄さのため、とてもデリケートです。
人間用に作られたシャンプーは犬にとって洗浄力が強く、犬のためにと思っているシャンプーが逆に犬の被毛や皮膚を傷める原因になってしまいます。
そのため、人間の皮膚用に作られた人間用のシャンプーより、犬の皮膚を考慮して作られたシャンプーの方がトラブルになりにくいとも言えます。
「無添加」「オーガーニック」「赤ちゃん用」「敏感肌用」だったら大丈夫、と思う人もいるかもしれませんが、私たちにとって刺激が少ないものでも人間用であることに変わりありません。
しかし、ここ最近はpHにこだわる必要が無いとも言われています。シャンプー後にpHがかたむいたとしても、肌はまた元の状態に戻ろうとするからです。
あまり神経質に「pHが違うから絶対合わない!」と考える必要はなさそうです。
人間用のシャンプーでも界面活性剤の種類、添加物や香料などをしっかりと確認すれば、犬に使用しても大丈夫な商品もあると思います。
しかし、不安を感じながら使うより「犬用シャンプーの中から適切なものを選択するほうがトラブルをおこしにくい」と思いませんか?
愛犬のために、犬用のシャンプーを選ぶことをお勧めします。
■求める効果を考えよう
犬用のシャンプーにはさまざまな種類がありますが、大きく分けて「薬用シャンプー」と「美容シャンプー」の2種類があります。
■薬用シャンプー
皮膚症状の改善を目的としたシャンプーです。殺菌やノミ・ダニなど寄生虫の駆除や予防、皮膚のかさつきやベタつきを抑えるものなどがあります。
・炎症や痒みを緩和してくれる作用の「止痒シャンプー」
・殺菌や静菌を目的に使用する「抗菌シャンプー」
・脱脂作用や角質溶解作用、皮膚の軟化作用のための「抗脂漏・角質溶解シャンプー」
・乾燥している肌には「保湿系シャンプー」
などがあります。
■美容シャンプー
艶を出したり、サラサラにしたり、ボリュームを調整したり、毛色を保つものなどもあります。愛犬の毛並みを改善したい場合にお勧めです。
・長毛種用や短毛種用のシャンプー
・白毛用や黒毛用などの色の維持を考慮したシャンプー
・皮膚や毛質の違いを考慮してつくられた犬種別シャンプー
などがあります。
■肌への刺激が少ないものを選ぼう
肌への優しさを考えて、使われている成分も大切です。
「デリケートだから心配なの」と思う人は、低刺激シャンプーや弱酸性シャンプーと記載されているものを選びましょう。皮膚のバランスが崩れにくく、肌荒れなどのリスクを減らすことができます。
洗浄成分を見て「高級アルコール系」という界面活性剤を使用しているシャンプーは、洗浄力が強いことが特徴です。犬の皮脂を洗い落としすぎて、バリア機能を弱めてしまう可能性もあります。
しかし、どの犬にとっても強すぎるわけではありません。汚れがひどい場合や脂などをしっかり落とすために、アルカリ性のシャンプーや洗浄力の強いシャンプーを積極的に使った方がいい場合もあります。
■鼻への刺激が少ないものを選ぼう
香りが強すぎないかという点も、犬用のシャンプーを選ぶときのポイントです。
人間用のシャンプーには、洗い上がりに適度な香りが残り、さらにその香りが持続するように工夫されています。私たちがシャンプーを選ぶとき、仕上がりも大切ですが好みの香りを優先させるときもありますよね。
しかし、犬は自分の被毛にシャンプーの香りを残したいとは思っていません。
犬の嗅覚はとても優れており、ニオイの種類によっては人間の嗅覚の1億倍とも言われています。強い香りは犬のストレスになります。
犬にとって強い香りを身にまとうことは「敵に自分の存在を知らせてしまう危険な行為」です。そのため、自分の体から自分以外のニオイがすることを苦手と感じます。
シャンプー後にダッシュで逃げていき、ソファーやマット、タオルや洋服、ときには庭の土の上で体をこすりつけている姿を見たことがありませんか。
シャンプー後に自分のニオイが消えてしまうことに不安を感じたり、シャンプーの香りが邪魔をしてニオイを嗅ぎ分けることができなくなってしまうのです。
できるだけ無臭や優しい香りのシャンプーを選びましょう。
■ちょっとリッチにこんな成分も
・パサつきが気になるときは「オートミール」
・ボリュームダウンしたいときは「シリコン配合」
・ふんわり仕上げたいときは「ノンシリコン」
・保湿成分のある「コエンザイムQ10」
・被毛の保護や修復成分たっぷり「マリンコラーゲン」
・犬の毛に健康的なツヤを加える「アルガンオイル」
・爽やかな香りで清々しい「ティーツリー」
・抗炎症効果が期待できる「ローズマリーオイル」
・皮膚のうるおい力をキープしてくれる「プロテオグリカン」
などが入っているシャンプーも出てきました。目的によって成分を見て選ぶのも良いですね。
■水を使わないシャンプー
水の要らないシャンプーは、体調が良くないときやケガをしているとき、手術をして体を濡らせないとき、お出かけのときや散歩後の部分洗いなど、サッと体を洗いたいときに便利です。
タイプも色々あり
・泡タイプ
・スプレータイプ
・タオルタイプ
・パウダータイプ
などが並んでいます。
普通に水で洗うときに比べて洗浄力は弱くなりますが、いざと言うときに1種類もっていると重宝しますよ。
洗い流す必要がないため、犬の負担を減らしながらも清潔に保つことができます。
また、舐めても問題がない成分でできているので、安心して使用することができます。
■まとめ
シャンプーは清潔に保つためだけでなく、愛犬の健康を維持するために必要なケアーのひとつです。
犬用シャンプーは季節や犬の皮膚状態に合わせて、何種類かを使い分けると良いと思います。
また、薬用シャンプーを使用する「シャンプー療法」は皮膚病の犬に適しているものです。飼い主さんの自己判断ではなく獣医師さんと相談しながら選ぶようにしてください。
シャンプー選びは「犬の肌質や毛質と合っているか」「皮膚トラブルに対して適しているか」と言うことが大切です。
愛犬の皮膚状態や被毛状態を確認しながら、愛犬と自分の好みのシャンプーを探してくださいね。
★飼い主の皆さんと大切なワンちゃんが、1日でも1分でも、長く一緒に過ごせますように★
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